放射性年代測定法は信頼できますか

以下はエホバの証人の「生命―どのようにして存在するようになったか 進化か それとも創造か」の7章からの転載です。

聖書に基づく年代計算は,人間が創造されてからの期間がおよそ6,000年であることを示しています。では,人間として認められる化石に関してそれよりはるかに長い期間についてしばしば述べられているのはなぜでしょうか。

聖書による年代計算は誤りである,と決めてしまう前に,放射能による年代測定の方法が幾人かの科学者たちから厳しい批判を受けていることについて考えてください。

科学雑誌は,「放射能の自然崩壊によって決定される年代が,ただの数年ではなく,幾けたも違ってくる」ことを示す研究結果について伝えました。同誌はこう述べました。「人間は地球の上を360万年も歩いてきたのではなく,登場してからわずか数千年しかたっていないのかもしれない」。(ポピュラーめサイエンス誌 1979年11月号)

放射性炭素による「時計」を例に取りましょう。

放射性炭素によって年代を測定するこの方法は,世界中の科学者たちにより,20年ほどの期間をかけて開発されました。それは,人間の古代の歴史の遺物について,その年代を正確に測定する方法として広くもてはやされました。しかしその後,放射化学者,考古学者,地質学者などを含む,世界の専門家の会議がスウェーデンのウプサラで開かれて,種々の記録の交換が行なわれました。そして,その会議の報告は,この測定方法のよりどころとなる幾つかの基本的な仮定が多かれ少なかれ信頼できないものであることを示しました。

例えば,放射性炭素が大気中に形成される比率は過去において決して一様ではなかったこと,そして紀元前2000年ごろより前の物体の年代を測定するためには,この方法は頼りにならないことが明らかにされました。(シアトル・ポスト・インテリジェンサー紙「放射性炭素年代測定法は間違っている」1976年1月18日)

地上における人間の活動に関する真に信頼できる証拠は,幾百万年ではなく,数千年の昔にまでしかさかのぼりえないことを忘れないでください。例えば,「地球の運命」はこう記しています。「今からわずか六,七千年前に……文明は出現し,人間としての世界を構築できるようになった。」(「地球の運命」1982年)

「最後の200万年」と題する本はこう述べています。「旧世界において,農耕革命における決定的な段階のほとんどすべては,紀元前5000年から1万年の間に起きた」。同書はさらにこう述べています。「人間が文字による記録を残しているのはわずかに過去5,000年に関してである」。(「最後の200万年」リーダーズ・ダイジェスト社1974年)

化石の記録が現生人類の地上における突然の出現を示していること,および信頼できる歴史の記録が比較的に最近のものと認められていることは,地上の人間の生活に関する聖書の年代記述と調和しています。