エレミヤ19章・ユダの災いを招いた罪のない者たちの血

「いまわたしはこの場所に災いをもたらす。だれでもその災いについて聞くなら、耳が鳴るであろう。彼らがわたしを捨て、・・・そこで自分たちも、その父祖たちも、ユダの王たちも知らなかったほかの神々に犠牲の煙を立ち上らせたためである。彼らはこの場所を罪のない者たちの血で満たした。」(エレミヤ19:3,4)


エレミヤ19章には、エホバがユダに災いをもたらされた原因は、偶像崇拝だけでなく、ユダの人々が罪のない者たちの血を大量に流したためであると述べられています。ユダの人々はどのように血を流したのでしょうか。このことは、将来、エホバがどのような行動をとられることを示しているでしょうか。


エレミヤ19章によると、ユダの人々はバアル崇拝のために、自分たちの子供たちを犠牲として捧げました。ユダの人々は、バアルの高き所を築き、自分たちの子らをバアルへの全焼燔の捧げ物として火で焼いたのです。(エレミヤ19:5)


ヒゼキヤの父親ユダの王アハズは、バアル崇拝を行ない、ヒンノムの子の谷で自分の子らを火で焼いて捧げていました。(歴代第二28:1,3)アハズの子ヒゼキヤは、エホバの目に良い支配を行ないましたが、ヒゼキヤの子マナセは、「エルサレムを端から端まで満たすほど」、「罪のない[者の]血」を「おびただしく流し(ました)」。(列王第二21:16)


そして、エホバがユダをそのみ前から除くことが起きたのは、「マナセが流した罪のない者の血のため」でした。(列王第二24:1-4)おそらくマナセも、バアル崇拝を行ない、マナセ王とユダの人々は、子供たちをバアルに犠牲として捧げていたのだと考えられます。


マナセ王の行なった流血はそれだけではありません。ユダヤ人のラビの文書によれば、マナセは預言者イザヤの血も流し、イザヤはマナセの命令によってのこぎりで切り裂かれたということです。(ヘブライ 11:37)おそらく、マナセは、エホバの言葉を伝える預言者を初めとしてバアル崇拝に反対する人々を殺したのでしょう。それゆえにバビロンがユダを攻めて、ユダをみ前から除くことは、「エホバの命令によることであり」「エホバは許しを与えようとはされなかった」と聖書は記録しています。(列王第二24:4)


マナセの子のアモンも邪悪な支配を行ないました。その子ヨシヤはエホバの目に良い支配を行ないました。しかし、ヨシヤの子シャルム(エホアハズ)やエホヤキムに関しても、「罪のない者の血」を流したと述べられています。(エレミヤ22:3,11,17,18)


また、聖書はユダの君たちが不当な利得を得るために流血に率先したことも述べています。(エゼキエル22:27)しかし、エホバはご自分の預言者によってそのような流血に反対しておられることを告げられました。(エゼキエル22:3,4,12,13)


エホバは罪のない者たちの血を流すことに大いに反対されています。将来、エホバが緋色の野獣によって大いなるバビロンを倒すことになるのも、大いなるバビロンが預言者たちや罪のない者の血を流すからです。聖書は、「大いなる都市バビロン」の滅びの理由について、「彼女の中には,預言者と聖なる者たちの[血],そして地上でほふられたすべての者の血が見いだされたのである」と説明しています。(啓示18:21,24)


確かに、大いなるバビロンは、世界中で戦争を行ない、人々の血を流しています。また、自国の若者を戦地に送って血を流しています。これは、国家主義というバアル神にアメリカの人々が子供を犠牲として捧げていると言えるかもしれません。



アメリカ兵士の墓ー国家主義の神に捧げられた犠牲

しかし、現在の所、大いなるバビロンが、国内で聖書の預言をふれ告げるクリスチャンの預言者を初めとして聖書の原則につき従う罪のない者たちの血を大々的に流したという証拠は、ありません。そのような状態が続く限り、大いなるバビロンの滅びは生じないでしょう。


しかし、私たちはエホバ神が罪のない者たちの血を流すことに反対され、過去においてユダを滅ぼされたことを覚えておく必要があります。このことは、大いなるバビロンやエホバの証人を迫害する諸政府にとって警告となることでしょう。


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