エゼキエル36章・荒廃した地がエデンの園のようになる

「人々は必ずいうであろう、『荒れ果てていたあそこの地は、エデンの園のようになった。荒れ地となり、荒れ果てて、打ち壊されていた諸都市に防備が施された。そこに人が住むようになった。』と。・・・わたしは彼らを羊の群れのように人々で増やす。」(エゼキエル36:35,37)


エゼキエル36章には、「イスラエルの山々」に関する預言があります。(エゼキエル36:1)その預言は、荒廃していたイスラエルの土地がエデンの園のようになることを預言していました。この預言は、過去においてどのように成就したでしょうか。現代の私たちは、過去の預言の成就からどのように益が得られるでしょうか。


エデンの園とは、初めにエホバ神が最初に人間アダムとエバを置かれた地上のパラダイスです。(創世記2:15)エゼキエル36章の預言は、過去において、バビロンによって荒廃させられたイスラエルの土地にまず成就しました。西暦前607年にユダとエルサレムはバビロンの攻撃を受け、イスラエル人は剣で殺されたり、バビロンに連れ去られたり、周囲の諸国家に逃げたりしました。そのために、イスラエルの土地には、人が住まなくなり、七十年間荒廃しました。(歴代第二36:21)しかし、エホバはそこの土地がエデンの園のようになり、そこに住む人々が増えることを預言していました。(エゼキエル36:35,37)


西暦前539年に、メディア・ペルシャはバビロンを倒し、ペルシャのキュロスは、バビロンにいたイスラエル人にエルサレムに戻ってエホバの神殿を再建し、エホバの崇拝を再興するように命じました。(エズラ1:2-4)そのために、イスラエル人は、バビロンから旅をして、故国に戻り、エルサレムイスラエルの諸都市に再び住むようになりました。(エズラ3:1)エホバは戻ってきたイスラエル人を祝福されたので、木の実りや畑の産物はあふれました。(エゼキエル36:30)



An orchard in Slatina by David Bailey MBE
イスラエルの山々はエデンの園のようになった


昔、イスラエルに起きたことは、今日の私たちにも励ましを与えます。エゼキエルの預言がイスラエルの「山々」に関するものだということは、それは将来クリスチャンが逃げることになっている「山」に関することを示唆しているでしょう。クリスチャンは、大患難の前に、山や田舎に逃げなければなりません。(ルカ21:21)そこでクリスチャンはイエスが予告された前途の食糧不足に備えて、農業をする必要があります。(ルカ21:23。箴言12:11)


しかし、ほとんどの人々は農業の経験もないので、果たして、産物を産み出せるだろうかと心配になるかもしれません。しかし、クリスチャンが、イエスの助言に従って山に移動したのであれば、それらのクリスチャンはエホバの崇拝を念頭に置いています。昔、故国の山々に戻ったイスラエル人を祝福されたように、エホバはそれらのクリスチャンに祝福を与えてくださるでしょう。


もちろん、私たちの側にも努力が必要だと思います。前もって準備し、農業について勤勉に学ぶことが必要だと思います。最初は農業に関する無知ゆえに、失敗して、収穫が少ないということもあるかもしれません。しかし、たゆまず学び続け、他の人々と技術上の情報を交換し、努力を続けていくならば、いずれ、豊かに産出することになるでしょう。(エゼキエル36:29,30)



Carter Mountain Orchard by Gamma Man
山でも産物が豊かに産出することになるでしょう



山に移動したクリスチャンは、資産はあまりなく、貧しいかもしれません。しかし、田畑だけは、豊かに産出するでしょう。(箴言13:23) ちなみに果樹は成長するのに時間がかかりますから、山に移動したならば、さまざまな果樹を最初に植えておくことができると思います。また山羊を飼うことも栄養補給に助けになるでしょう。


大患難が起こりそうな世界情勢を観察して、クリスチャンが移動した土地に、人々は移り住んでくるでしょう。そこの土地に人々は増えることでしょう。その結果、世界中が食糧不足で苦しめられる時に、クリスチャンは生き延びることができるでしょう。(ルカ21:23。マタイ24:22)そして、大患難を生き残った数え切れない大群衆は、命が永らえたことをエホバに感謝することになるのでしょう。(啓示7:10)


山に逃げるというライフスタイルの劇的な変化は、誰にとっても容易なことではありません。しかし、昔、故国に戻ったイスラエル人がその土地をエデンの園のようにすることができたことは、私たちもイエスの助言に好意的に応じる励ましとなります。


apples by Muffet
山間部での自然農法について学ぶことは将来助けになるでしょう


将来の救いにあずかるためにも、私たちは聖書の預言の真の意味を理解するように、聖書を絶えず、学び続けることが重要だと言えます。それと共に、前途に備えて山間部での無農薬有機栽培の農業などについて学ぶことが賢明でしょう。


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