箴言27章・エホバとサタンの間の人間の忠誠に関する論争

「我が子よ,賢くあって,わたしの心を歓ばせよ。わたしを嘲弄している者にわたしが返答するためである。」(箴言27:11)


私たちの生き方に関して、エホバとサタンの間で論争があります。すべての人は、その論争に巻き込まれています。私たちが自分の人生をどう生きるかはエホバ神の誉れともなれば、恥ともなります。また、喜ばせることになれば、悲しませることにもなります。


 ヨブは、モーセの時代に東洋に生きていた模範的な神の僕で、廉直で神に忠実な人でした。(ヨブ1:1,3)聖書は天の神の子たちの集会に、サタンがエホバのみ前に現れたことについて述べています。サタンは、自由に地を行き巡ることが許されていました。(ヨブ1:7)ですから、サタンは地上で思いのままに行動し、人々に影響を与えることができました。、悪魔サタンは、アダムとエバに神の律法を破らせて神への反逆に加わらせることができました。サタンはできるだけ多くの人をエホバから引き離すように働いていたことでしょう。


 天の集会で、エホバはサタンにヨブが廉直な神の僕であることを指摘しました。(ヨブ1:6,8)すると、サタンは神に対するヨブの忠節さにけちをつけて、「ヨブは、あなたが彼に物を与えるからあなたに仕えるのであって、あなたを愛しているから仕えるのではない。苦しい経験をすれば、だれでもエホバから離れる。神がいつもヨブを保護している。」と論じました。(ヨブ1:9−11)


そこで、エホバはサタンの引き起こした論争に決着をつけるため、ヨブをサタンの手に任されました。(ヨブ1:12)すると、サタンはヨブの家畜がみな殺されたり、盗まれたりするように取り計らいました。(ヨブ1:15−17)そして、ヨブの10人の子供が殺されました。(ヨブ1:18,19)


 ヨブはほとんどすべてのものを失いましたが、エホバに対する彼の忠実さは変わりませんでした。ヨブは、すべてのものを失ってもエホバをのろうことはありませんでした。(ヨブ1:13〜22)


 サタンは、再び神の子たちの集会でエホバの前に現れました。(ヨブ2:1)それで、エホバはもう一度サタンにヨブの忠実さが分かったかどうかをお尋ねになりました。サタンは、もし、エホバがヨブの体に疾患をもたらされるなら、エホバをのろうことになると論じました。(ヨブ2:2〜5)そこで、エホバはヨブを殺してはならないという条件付きで、ヨブに対してどんなことをしてもよいとの許しをサタンにお与えになりました。(ヨブ2:6)


 それで、サタンはヨブをひどい病気で苦しめました。(ヨブ2:7)しかし、ヨブは、「わたしは息絶えるまで、自分の忠誠を自分から奪い去らない!」と言いました。(ヨブ27:5)



ヨブは次々とサタンから災いをもたらされたが神に忠誠を保った


ヨブはサタンによってひどい病気に苦しめられたが神に忠誠を保った


 ヨブは神に対してあくまでも忠実でした。ですから、ヨブはただ物質的な利益のために仕えているのであり、それが取り去られるなら、エホバを捨ててしまうと嘲弄した悪魔は間違っていたことが証明されました。また、サタンがエホバへの忠節から、すべての人を引き離せるわけでもないことも分かりました。


 ヨブの忠実な歩みは、試みを受ければ人間は神に仕えはしないというサタンの嘲弄や挑戦に対して答えをエホバ神に提供しました。(箴言27:11)それで、私たちの生き方はみな、このエホバとサタンの間の論争に関係します。私たちは、皆この論争の神の側かサタンの側を支持することになります。私たちが試練のもとで忠実に神に仕え続けるなら、それは、サタンの嘲弄に対する答えとなり、エホバの心を喜ばせます。


エホバは忠実を保ったヨブを祝福し、彼の持ち物を以前の二倍にし、さらに10人の子供の父親となるようにされました。(ヨブ42:12,13)また、サタンに殺された10人の子供も地上の楽園での死者の復活の際に生き返ることになります。


私たちがこの論争で神の側にしっかり立つ時、エホバは私たちに天もしくは地上での永遠の命を与えてくださるでしょう。(ヨハネ3:16)ですから、この重大な論争においてエホバ神の側をしっかりと擁護しましょう。


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