詩編142編・エホバは仲間を求めるダビデの祈りを聞かれる

「右の方に目を向けてご覧ください。わたしを認めてくれる者がだれもいないのを。・・・わたしの魂について尋ねてくれる者はだれもいません。・・・わたしの周りに義にかなった者たちが集まるように。」(詩編142:4,7)


詩編142編は、ダビデのひとつの祈りについて述べています。聖書を調べるとそのダビデの祈りはエホバに聞き届けられたことが分かります。


詩編142編の前書きによると、その部分は、「彼が洞くつにいたときに」捧げられた「ダビデによる」祈りであることが分かります。それで、この詩編は、ダビデが、サウル王に命をねらわれて逃げ、「洞くつに逃れた」時に、捧げられた祈りであると思われます。(サムエル第一22:1)


サウルは、人々が自分よりもダビデをほめたたえたので、ダビデが自分の王権を脅かすのではないかと考え、ダビデをねたんで殺そうとするようになりました。(サムエル第一18:7−9, 11;19:10)それでダビデは逃げなければいけなくなりました。



When David killed Goliath, helping the Israelites defeat the Philistines, hundreds shouted praises to David, which made King Saul insanely jealous.
ダビデが勝利をおさめ人々から賞賛されたのでサウルはねたんでダビデを殺そうとするようになった



聖書によると、ダビデは、最初サウルから逃げた時、妻ミカルの助けによって、自分の家から一人で逃れました。(サムエル第一19:11,12)



Before long, Saul made plans to murder David. Eventually Saul's daughter Michal, who was also David's wife, helped David escape (1 Samuel 19).
サウルから殺されないようにダビデは妻のミカルの助けで家からひとりで逃れた


そして、預言者サムエルのもとに行きました。そして、ダビデは、サムエルとふたりで住みました。(サムエル第一19:18)しかし、あとでダビデはサムエルから離れてひとりになりました。(サムエル第一20:1)詩編142編4節の中で、ダビデは自分には、ひとりも支援者がいないと語っています。


後に,ダビデはノブの祭司アヒメレクのところにやって来ました。アヒメレクはダビデが「独りで」行動していたので恐れたと述べられています。(サムエル第一21:1)それからもダビデはひとりで行動していました。詩編142編7節の中でダビデは、「アドラムの洞くつ」に来た時に、自分をサポートしてくれる義なる者が自分の周りに集まるようにと祈ったようです。(サムエル第一22:1)



David hid in one of the many caves such as this near Adullam, a city 13 miles southwest of Bethlehem (1 Samuel 22: 1-12).
ダビデはアドラムの洞くつに隠れてエホバに仲間を祈り求め彼の祈りは聞かれていった


ダビデの祈りは聞き届けられ、ダビデの親族や、「困窮している者,債権者のいる者,魂の苦しむ者」がダビデの周りに集まり、四百人がダビデと共にいるようになりました。(サムエル第一22:1,2)そして、さらにダビデの祈りは聞かれていきます。


祭司アヒメレクがサウルによって殺された後、祭司のひとりアヒメレクの子アビヤタルがエフォドを持ってダビデのもとに逃げてきました。(サムエル第一23:6)そして、聖書の記録を見ると、ダビデの部下は、六百人になりました。ダビデは六百人の者と共にサウルから逃げ回りました。(サムエル第一23:13)


ダビデがサウルから逃げていた時に、さらに大勢の者がダビデのもとにやってきました。聖書は、ダビデが、「サウルのゆえに、まだ制約を受けていたとき」、「力のある者たち,戦いで助けた者たち」がダビデのもとにやってきたと述べています。(歴代第一12:1,2)また、ダビデが、「荒野の近寄り難い所で」、「ガド人のある者たち」で「勇敢で,力のある者たち,戦いのための軍人」は「ダビデの側に付(きました。)」(歴代第一12:8)


戦いにおいて有能な者たちがダビデのもとにやってきました。それらの者たちは、ダビデの強力な軍隊の中核になりました。それらの軍人たちを率いて、ダビデは数多くの戦いに勝利をおさめました。


そして、聖書は次のように記録しています。「日に日に,人々はダビデを助けるため彼のもとに来て,ついに大陣営,神の陣営のようになったのである。」(歴代第一12:22)ダビデの祈りはエホバに好意的に聞き届けられ、ダビデのもとに大勢支援する者たちが集まりました。



After the death of King Saul, the leaders of Judah anointed David their king at Hebron (2 Samuel 2:1---3:1).
ダビデの周りに仲間が集まり最終的にダビデは王として認められた


これは、神のご意志を行おうとする義なる者の祈りをエホバが聞き届けてくださることを示す一例です。(箴言15:29)私たちは、エホバのご意志を行うにあたって孤独を感じる時にも、エホバに依り頼んで、神のご意志を行なう仲間を祈り求めましょう。エホバはダビデの祈りに答えてくださったのですから、私たちの祈りにも答えてくださるでしょう。


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