うつ病(2)−さまざまな身体的原因と対処法

鬱病はさまざまな体の病気などの身体的原因で引き起こされる場合があります。
   
                        有毒な化学物質

一部の専門家は、近年激増の傾向にある自律神経失調症うつ病などを含めた現代病の原因のひとつは、化学物質にさらされているであるという意見を持っています。アレルギー、うつ病などの様々な病名の診断がなされ手術や投薬によっては改善されず、逆に悪化した症例で、化学物質過敏症としての治療により、病状が改善した例があります。



Me Sad by Manarianz5
有毒な化学物質が原因でうつ病になる場合がある


ある専門家は、人には化学物質に対する耐性があり、その耐性は個人差があると考えています。少量の化学物質に過敏に反応する化学物質過敏症と診断される人もいます。


現代は、生活スタイルが昔とは異なっており、以前では使われなかった化学物質が住宅の建設に使われたり、薬に多量に含まれています。ある人は、向精神薬の副作用でうつ病がかえって悪化すると感じています。また、現代人の食生活では農薬、多くの添加物が使われています。ガソリンなど石油製品は、多くの化学物質を生じさせています。ですから、現代人は、昔の人々が経験してこなかった化学物質に多量にさらされています。現代人がその影響を受け、うつ病などの症状が現れることは、考えられることです。


                      温泉療法などによる排毒


天然温泉の湯治、砂風呂や酵素風呂岩盤浴、単に海岸の土に長時間埋まるだけでも、体内の有害物質を排出する効果があります。以下のサイトは温泉療法で、うつ病を解決することができたという経験です。

時間湯 体験談 群馬県 三十代女性 うつ病


Hot Springs by daveynin
温泉で排毒することによりうつ病が改善することもあります


抗うつ剤うつ病に対処する上で助けになっているという経験もネットには見られます。一方で、向精神薬を徐々に断薬することによってうつ症状が改善したという経験もネットに見られます。

                         鍼灸療法

断薬する上で鍼灸療法が助けになり、うつ病を改善できるという経験もネットに見られます。
                           薬草

さらに、ネットでは、食物繊維を多く含む野菜やドクダミ、スギナ、オオバコなどの野草茶やはと麦などに有害物質排出効果があると述べられていました。

                           絶食


また、絶食により、体内の不要物を排出することが鬱病改善の助けになるという意見もネットに見られます。聖書には、イエス・キリストダビデ、ダニエル、初期クリスチャンなど多くの人が断食をした例があります。一日あるいは七日、イエスの場合は、四十日断食しました。(マタイ4:1)昔の神の僕にとって断食は、祈りの機会でもありました。(ダニエル9:3)断食して、神に頼るということも精神の安定に貢献することでしょう。


エスは人間の体は有害なものを自然に排出する機能を持っていると述べておられます。(マタイ15:17。マルコ7:18,19)さまざまな方法で体の有害物質排出作用を助けることは、体を本来あるべき自然な状態に保つのに助けになることでしょう。
                

                       たんぱく質の不足を補う


多くの研究者は、うつ状態は、ドーパミンセロトニンノルアドレナリンなどの脳内物質が減少しているのが原因であると考えています。病院で処方される効うつ剤はそうした脳内物質の伝達をスムーズにする働きを持っています。


脳内物質の主原料は、たんぱく質アミノ酸)です。それで、たんぱく質アミノ酸)が不足すると、うつ病が発症しやすくなります。抗うつ病は脳内物質の伝達をスムーズにするだけで、脳内物質そのものを増やす効能はありません。ですから、肉や卵などの動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよく摂取することはうつ病改善に助けになります。


植物性たんぱく質の代表的なものは、大豆食品(大豆の煮豆、納豆、枝豆、おから、きな粉、豆腐など)です。できたら、有機無農薬で遺伝子組み替えでない大豆製品が望ましいと思います。


必須アミノ酸のひとつメチオニンは即効性の抗うつ作用を備えています。メチオニンは主に鶏肉・牛肉などの肉類、マグロ・カツオ・しらす干しなどの魚介類、インゲンマメや豆腐・納豆などの豆類や加工食品、ほうれん草やニンニクなどの野菜、カシューナッツ・ピスタチオなどのナッツ、チーズなどの乳製品に多く含まれています。


また、セロトニンを、アミノ酸から生成する際に、炭水化物を必要とするため、主食となるご飯やパンもしっかり食べることが大切になります。


 また、メチオニンはアルコールの過剰摂取によって大量消費してしまいます。ですから、うつ状態を避けるために、アルコールの大量摂取を避けましょう。

                     ビタミンB群の不足と白砂糖の摂取


ビタミンB群の不足と、うつ病が関連していることも色々な調査研究で報告されています。ビタミンB群は、雑穀米、胚芽米、小麦胚芽、豆、グリーンピース、レバー、モロヘイヤ、春菊、ほうれん草、ブロッコリ、ナッツ、ピーナッツ、アスパラガス、アボカド、ビール酵母、バナナ、魚などに含まれています。



菜の花の胡麻和え、ネギ入り納豆、豆腐とネギの味噌汁、十六穀米。Rapini in sesame sauce, natto with scallions, miso soup with tofu and scallions, and 16-grain rice by naotakem
たんぱく質と微量栄養素の含まれた食事はうつ病の改善に助けになる


糖分の取り過ぎは糖の変換に必要なビタミンBの不足を引き起こし、脳や体の機能を低下させます。それで、白砂糖や白砂糖を多く含むお菓子を避けた方が賢明です。

                            産後うつ


初めて母親となった人の20%は,本格的な治療を必要とするうつ病を経験する,と言う医療専門家もいます。また女性によっては月経前症候群経口避妊薬の使用が原因でうつ病になる傾向もあるようです。


魚を多く食べる国では産後うつ病の発症率が低いそうです。妊娠中は赤ちゃんに沢山の栄養をあげなくてはいけませんから、産後うつ病の予防のためにも、魚を多く食べるようにしましょう。
          
                  重い病気の影響と手術の後遺症

ネットでは、「がん」、「糖尿病」、「心筋梗塞」、「脳血管障害」などの病気で一部の人がうつ病になると報告されています。とりわけガンの末期の人はうつ病になる割合が高いということです。また、大手術,特に心臓手術を受けた後に,回復中の患者は必ずと言っていいほどうつ病になります。しかし回復すると,大抵の場合,うつ病は治ります。


そのようなわけで,うつ病は必ずしも『頭の中の』問題ではありません。したがって,もし憂うつな気分が長い間続いているなら,思い当たる原因がないか考えてみて対処してみましょう。


しかし,身体的な原因が分からない場合はどうなのでしょうか。次回は、「うつ病(3)−心理的な原因」を取り上げます。

[関連する記事]
若い人のうつ病−小さな苦痛を処理する実際的な方法
気分障害に取り組む(4)−さまざまな実際的な助け
うつ病(17)−十代のうつ病の原因と対策

[ライブドアの最近の更新]
ヨハネ5章・エホバ神はどのようにずっと働いてこられたか