どんな国家が大患難を生き残るのか

エスは、歴史上起きたことのない、そして二度と起きないような大患難を予告されました。(マタイ24:21)ダニエル書によると、大患難は、世界が二つに分かれて戦う世界戦争で、全世界に壊滅的な影響を与えます。(マタイ24:22)しかし、聖書の預言によると生き残る国家も存在しています。では、聖書はどんな国家が大患難を生き残ることを示しているでしょうか。


啓示の預言によると、大いなるバビロンの滅びを嘆く地の王たちが存在しています。それは、幾つかの国家が大患難を無事に通過していることを意味しています。それは、どんな国家でしょうか。


聖書はこのように描写しています。「彼女の焼かれる煙を見るとき、彼女と淫行を犯し、恥知らずのおごりのうちに暮らした地の王たちは彼女のことで泣き、悲嘆して身を打ちたたくであろう。


また、彼女の受ける責め苦を恐れるあまり、遠くに離れたところに立って、こう言うであろう。『気の毒だ。気の毒なことだ。大いなる都市よ。強力な都市ともあろうバビロンよ。あなたの裁きが一時のうちに到来したとは!」(啓示18:9,10)


それで、生き残っている国家は、南の王と「淫行を犯し」たことのある国家です。つまり南の王と、政治同盟を過去に結んだことのある国家です。


また、「恥知らずのおごりのうちに暮らした」政権です。啓示の書の他の箇所では、大娼婦の「恥知らずのおごり」によって地の旅商人たちは、富を得ます。(啓示18:3) つまり、生き残った国家は、南の王との貿易があり、経済的な利益を大いに受けていた国家であると考えられます。


しかし、それらの地の王たちは、大娼婦の滅びについて「泣き悲嘆して」いるのですから、大患難の際に北の王の側に立たなかったことが分かります。北の王と一緒になって南の王を攻撃したのなら、南の王の滅びを嘆くはずがありません。


ところが、生き残った地の王たちは、大娼婦の滅びの際に、「遠くに離れたところに立って」います。すなわち、大患難の時に、南の王と共に、北の王と戦っていないことが分かります。つまり、生き残っている地の王たちは、南の王に軍事的に協力していないことが分かります。




Queen and her party witnessing some explosions by National Library of Scotland (witness)
大患難で生き残る地の王たちは大患難の時戦いから遠く離れたところに立っており北の王や南の王と共に戦いません



生き残っている地の王たちは、南の王と同盟を結んでいるのでしょうか。大患難が起きた時点で、軍事的・政治的同盟は結んでいるのかもしれませんし、結んでいないのかもしれません。いずれにしても、大患難の時、南の王と共に軍事的行動をして、流血をすることを差し控えています。彼らはそれまでもおそらくそうしていたのでしょう。


しかし、商業的な面では、南の王と交流をしていると考えられます。大患難の際、生き残っている地の王たちは南の王と貿易をしていますが、軍事的な面では、北の王の側にも、南の王の側にも立たない中立の立場の国家であると考えられます。


そして、生き残っている地の王たちは、大娼婦に起こっていることが神の「裁き」であることを知っています。ですから、地の王たちはそれまでに聖書の預言について聞いていたのでしょう。


北の王は、南の王に対して憎しみを抱きますが、当然、南の王に付き従い、全地において流血行為を行なう国家に対しては、同じように憎しみを抱くことでしょう。北の王は、南の王だけでなく、他の諸国家に対しても、復しゅうをしようと考える可能性は高いでしょう。


実際、ダニエル8章9節では、「小さい角」が、「南」だけでなく、「日の出の方」も攻撃することが預言されています。この小さい角は北の王です。「日の出の方」とは、南の王の領域には含まれていない国家群であると考えられます。すなわち、大患難に生き残る「地の王たち」と重複するかもしれません。


ですから、北の王の攻撃を受けないようにするためには、南の王と共になって流血行為をしないように慎むのが賢明です。


第二次世界大戦の際中立の立場をとりその後も戦争や紛争にかかわるのを避けてきた国家としてアイルランドスウェーデン、スイスがあげられます。そして、一人当たりのGDPは、スイス世界第4位、スウェーデン第8位、アイルランド第16位ですから、おおむね経済的繁栄を享受していると言えます。ですから、中立政策は経済的にも賢明です。



Lake Geneva by eGuide Travel (switzerland1)
スイスは軍事的中立を保って現在一人当たりのGDPは世界第四位で経済的に繁栄しています



Stockholm by szeke (sweden2)
スウェーデンも中立政策をとり一人当たりのGDPは世界第八位でやはり経済的な繁栄を享受しています



エホバが大いなるバビロンに厳しい処罰を下される理由のひとつは、彼女がキリスト教国家であり、神のみ名をになっていながら、はなはだしい流血を行うことです。しかし、聖書は、大いなるバビロン以外のキリスト教国家でも、キリスト教以外の宗教を持つ国家であっても、エホバ神は同様に流血の罪を問われることを示しています。


なぜなら、イエスは「自分の主人の意向を理解して」いたにもかかわらず、「その意向にそって事を行なわなかったその奴隷は,何度も打ちたたかれる」と述べられました。(ルカ12:47)でも、「理解していなかったために打たれるべきことをした者は」より「少なく」ですが、やはり「打たれます。」(ルカ12:48)


ですから、キリスト教国家であれば、より何度も打ちたたかれることになりますが、聖書を理解せずに行動する場合でも、悪行を行なうならばエホバから処罰を受けると述べられています。ですから、どんな宗教を持つ国家であっても、流血を慎んで、その流血に対する当然の報復を受けないように行動することをお勧めしたいと思います。


それで、聖書は、大患難の際に生き残る国家が存在することを示していますが、それは軍事的に北の王の側にも南の王の側にも立たない中立の立場に立つ流血を差し控える国家群です。



(witness2)
大患難を無事に生き残る地の王たちは大患難から離れて流血を差し控える諸国家です
(この画像は大患難の時核兵器を使うことを示唆はしていません)


エホバ神は南の王に対してだけでなくどんな国家に対しても流血と暴虐を避けるよう求めておられます。エホバ神の見方を考慮に入れて流血と暴虐を慎み中立の側に立つようお勧めしたいと思います。




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