神を恐れてファラオに従わなかった産婆たち

「産婆たちはまことの神を恐れた。そのためエジプトの王が話したとおりには行なわず,男の子たちも生かしておくのであった。・・・産婆たちはファラオに言った,『ヘブライ人の女たちはエジプト人の女のようではないからです。活気があって,産婆が行き着く前に,もう産み終えているのです。』」(出エジプト1:17,19)


 ヘブライ人の産婆の例から、何が学べますか。

 モーセが生まれる前にエジプトのファラオは、ヘブライ人の産婆にヘブライ人の男の子が生まれたら、殺すようにと命じました。産婆たちはその当時の政治の権威であったファラオに盲目的に従いませんでした。産婆たちは神を恐れて、男の子たちを生かしておきました。

 産婆たちはどうなったでしょうか。ファラオに殺されてしまったでしょうか。


 産婆たちはファラオに問いただされた時に、ヘブライ人の女が出産する時に産婆たちが駆けつけた時には産み終えていると言いました。(出エジプト1:19)

 これは、うそであったかもしれません。また、半分真実であったかもしれません。それで、産婆たちは難を逃れました。

 さらに、このことでエホバは産婆たちに良くされて、産婆たちに家族を与えたと述べられています。(出エジプト1:20,21)


 このことは、政治の権威の命令が神の律法に反する場合、権威に盲目的に従うのではなくて、神の民を守って神の律法を確固として守る時、エホバ神が保護を差し伸べられる事があることを示しています。

 さらに、この事は、神の民と自分の命を守るためにうそを言うことをエホバ神がある程度、容認されることを示しています。

 
 聖書は、「人に対するおののきはわなとなる。しかし、エホバに依り頼んでいる者は保護される。」と述べています。(箴言29:25)