被災地のエホバの証人と記念式


 幾つかエホバの証人の日本支部からの手紙で被災地の記念式について報告がありました。エホバの証人の2011年4月17日の記念式には、32万3211人が集まり、信者の数をおよそ10万6000人上回ったとの事です。


 地震津波の被災地でも、記念式に招待する活動が熱心に行なわれました。宮城県のある会衆は成員が289名ですが、357名の出席がありました。


 陸前高田市の会衆は、成員が42名ですが、記念式は、車で1時間20分かかる場所で記念式が取り決められました。近隣では会場が準備できなかったのでしょう。記念式の開催地が遠方だったので、出席が少ないことが予想されました。しかし、会衆では熱心に招待活動を行なったようです。会衆のかなりの数の人が他の会衆の記念式に出席したにもかかわらず、記念式の出席者は46人だったそうです。


 陸前高田市では、17軒のエホバの証人の家が津波で流されてしまいました。それで成員は記念式に出席するためのあらたまった服装がありませんでした。そこで特別なワゴン車が仕立てられ、記念式に出席するためのあらたまった服を運んで来ました。そこで成員は男性用のスーツなど記念式に出席するための服を選ぶことができました。陸前高田の会衆は以前よりもおしゃれになったと言われたそうです。


 災害救援委員会は、これまで、被災地のエホバの証人の緊急な援助物資を供給してきました。しかし、震災から二ヶ月以上たって被災地のエホバの証人のニーズも変わってきました。災害救援委員会は被災したエホバの証人の変化したニーズに応えるように新たな取り決めを設けました。被災したエホバの証人の生活必需品の要望を出してもらい、特定の地域で、その要望に合わせて援助物資を提供してもらうという取り決めです。この取り決めは、一般の人の間でも、行われていますね。エホバの証人の間でも、行なわれるようになったことは、良かったと思います。


 被災地のエホバの証人の中には、車を津波で失ってしまった人もいます。それで、車を無償で提供できる人がいないか特定の地域の会衆に呼びかけがなされるということです。


 また、短期間、三ヶ月か一年かそれ以上だったと思いますが、被災地のエホバの証人のために、部屋、もしくは離れもしくは家を無償で貸す取り決めが発表されました。これは、もうしばらく前に取り決めの発表がありました。その際、引越し先の会衆は、被災したエホバの証人の家具などの生活必需品を援助することになっています。


 また、被災地の会衆に長老もしくは、長老の夫婦が移動して励ます取り決めも発表されました。移動する長老もしくは長老夫婦は、被災地のエホバの証人の話に耳を傾けることができます。移動する人たちは自分で住む住居を見つけなければなりません。被災地の会衆には、引っ越してくる人たちの住居を見つける余裕はないからです。


 私は、エホバの証人は、実際的な援助を与えることで真の愛を抱いていることを実証していると思います。イエスは、互いに対して愛を示しあうことは、真のキリストの弟子のしるしだと言われました。(ヨハネ13:34,35)それで、エホバの証人は、真のキリスト教の特徴を持っていると思います。


 ある人は、エホバの証人が自分たちの間にだけ愛を示すといって非難します。しかし、エホバの証人が仲間にまず愛を示すのは当然のことだと思います。仲間を愛していないなら、どうして真のキリスト教だと言えるでしょうか。


 エホバの証人が仲間を優先して、できる時には、それ以外のすべての人に良いことを行なうということは、聖書の原則と一致しています。ガラテア6章10節は、「時に恵まれている限り,すべての人,ことに信仰において結ばれている人たちに対して,良いことを行なおうではありませんか。」と勧めています。しかし、エホバの証人は、仲間を優先しますが、余力がある時には、一般の人々にも実際的な愛を示すと思います。



詩編11編・エホバは暴虐を憎まれる