詩篇146編・宇宙人は存在するか

「神は,天と地,海およびそれらの中にあるすべてのものの造り主」(詩篇146:6)

 宇宙人は存在するのでしょうか。つまり、人間以外の理知ある存在が地球以外の惑星にエホバによって創造されているのでしょうか。また、地球以外の惑星に、単細胞の生物などをエホバは創造されているでしょうか。

 聖書はエホバ神が物質宇宙を造られる前に天に数多くの霊者を創造されたことを示しています。(ヨブ38:4,7)そして、地球にエデンの園を造られてそこにまず、ふたりの男女を創造して置かれました。(創世記2:15,22)そのようにして、人類がスタートしてまもなく、ひとりの霊者がエホバ神の支配に異議を唱え反逆しました。(創世記3:5)そして、聖書によるとエホバ神はその霊者悪魔サタンの反逆の問題を解決するために対策を講じられたことを示しています。(創世記3:15)

 エホバ神は天に霊の体を持つ理知的被造物が存在することを明らかにしておられます。それで、天にいる霊者はある意味、宇宙人とも言えるかもしれません。しかし、私たち人間は、天にいる霊者に宇宙ロケットやレーダーを用いて連絡をとる必要はありません。良いみ使い、霊者は神の僕がエホバ神に祈ることによって、協力してもらえます。

 聖書は昔は、神の僕が天の良いみ使いたちと会話をしたことを示しています。(ヘブライ1:1)現時点では、神の僕は良いみ使いと直接話をすることができないことを示しているようです。(コリント第一13:8〜10)私たちは将来、人間がみ使いと会話ができる時が来ることを楽しみにできるかもしれません。

 しかし、聖書は神に不忠実なみ使い、悪霊がいることを示しています。それらの悪霊は、心霊術を通して人間と交信することがあります。聖書は私たちに悪霊たちと交信する事のないよう勧めています。(ヤコブ4:7、ガラテア5:19,20)

 聖書は宇宙に霊の体を持つ理知的生物が存在することを隠されませんでした。ですから、もし、地球以外に人間か理知ある被造物が存在するなら、エホバ神は、そのことを聖書に記されたに違いありません。ですから、物質の体を持つ宇宙人と言う意味では、宇宙人は存在しないことを聖書は示しています。それで、宇宙に存在する理知ある被造物は霊者と地球上の人間だけで、他の惑星に他の形態の宇宙人は存在しないと言えます。

 宇宙に人間以外の物質の理知的な生物が存在しないと言える他の理由はこうです。物質宇宙と人間が創造されて後、引き起こされた悪魔サタンの反逆の問題はまだ解決されていないからです。

 エホバ神は秩序の神です。その問題が解決されない内に、宇宙に別の理知ある被造物を創造されることはされないでしょう。(コリント第一14:33)もしそうするなら、宇宙に無秩序と混乱が生じるでしょう。

 それでは、地球以外の惑星に、単細胞の生物などをエホバは創造されているでしょうか。詩篇には神が「天と地,海およびそれらの中にあるすべてのものの造り主」と述べられています。(詩篇146:6)エホバは地球上に、あらゆる形態の生物を非常に数多く創造されました。地球に一種類の生物だけを置かれることはされませんでした。

 イザヤ45章18節には、エホバ神は「地を・・・いたずらに創造せず,人が住むために形造られた」と述べています。エホバ神の創造されたあらゆる形態の生物は、地球は人間のすみかになるという神の目的に貢献しています。例えば、大抵の場合、植物は人間と動物の食物となっています。(創世記1:30)また、他の生物は地球の美しさに貢献するかもしれません。また、別の生物は、人間の愛玩用に創造されているかもしれません。また、他の生物は地球上を清潔な状態に保つことに貢献するかもしれません。また他の生物は人間がいろいろなことを学べるように創造されているかもしれません。(ヨブ12:7,8)

 それでエホバ神は地球上の多様な生物が互いに依存して、ひいてはそれが人間の益となるように創造してくださいました。このことを考えると、エホバ神が下等な単細胞だけを、他の惑星に置かれるような意味のないことをされることはないことが分かります。

 そのことについて、聖書は何も語っていません。しかし、サタンの反逆の問題が解決し、聖書の預言の千年支配が終わった後は、エホバ神は地球以外の惑星に人間をまた創造されるかもしれませんし、人間以外の形態のいわゆる宇宙人を創造されることもあるかもしれません。しかし、聖書はそのことについて何も述べていないので、時が経ってみなければ分かりません。

 エホバ神は何をされるにしても、愛の神ですから、理知ある被造物つまり天と地のご自分の子供たちに対する愛の気持ちから行動されるでしょう。(ヨハネ第一4:8)私たちはエホバ神が将来されることを楽しみにして待つ事ができるでしょう。