啓示13章・別の野獣は第一の野獣の像を作る

「そして,野獣の前で行なうことを許されたしるしによって地に住む者たちを惑わし,一方では,剣の一撃を受けながら生き返った野獣のために像を作るようにと地に住む者たちに言う。」(啓示13:14) 


 啓示13章には、十本の角と七つの頭を持つ第一の野獣と、子羊のような二本の角のある別の野獣が登場します。十本の角と七つの頭を持つ第一の野獣は、主の日における国家や政治勢力や政治支配者を含む政治組織全体を意味しています。(啓示13:2)子羊のような二本の角のある野獣は、アメリカ合衆国であることを示す証拠を以前に調べました。(2010/1/2公開のブログを参照してください。)


 第一の野獣の像とは何でしょうか。二本の角のある野獣はアメリカでしょうか。証拠をさらに調べていきたいと思います。


 子羊のような二本の角がある野獣は、剣の一撃を受けながら生き返った野獣のために像を作るようにと地に住む者たちに言うと述べられています。では、アメリカは実際に野獣の像を作るようにと地に住む者たちに言ったでしょうか。


 野獣のための像とは何を表わしているでしょうか。では、偶像とは、どんな特徴があるでしょうか。エホバは十戒の中で崇拝は創造者であるエホバ神にのみ捧げるように要求されました。(出エジプト20:3〜5)ところが、人は神の代わりに像に救いを求めて頼る事があります。(イザヤ42:17)人は像に犠牲を捧げます。(ホセア11:2)像は、職人がこしらえたものにすぎません。(ホセア13:2)像は嫌悪すべきものと呼ばれています。(エゼキエル7:20;20:7,8)また、啓示13章15節から、野獣の像は話すと述べられていますから、それは何らかの思想を持ち、メッセージを伝える存在です。


 この描写に当てはまるのは何でしょうか。国際連合は神による支配や神の王国ではなく、人間による世界支配を唱道します。人間の支配によって救いや幸福や平和や安全をもたらせると主張し、そのメッセージを唱導しています。創造者なる神の代わりに人間の支配に頼るように勧めています。けれども国際連合はやはり人間が考えてこしらえたものにすぎません。その主張は偽りです。人間の支配によって救いや平和や安全がもたらされることはありません。ですから、それは、神の目には嫌悪すべきもの、偶像です。また、将来国連は、自らのために戦うよう要求するようになるのでしょう。それは、自らに崇拝と犠牲を捧げることを要求することを意味しています。


 ですから、国際連合は、野獣の像ということができます。それでは、国際連合を生み出したのはどこの国家でしょうか。史実を調べてみましょう。


 第二次世界大戦が勃発した後、1940年に当時のアメリカの国務長官が新国際平和機構の設立の計画の立案に着手、国際機構に関する特別分科会が任命され、国際機構規約草案を提出しました。1943年にアメリ国務省国連憲章の草案を作りました。さらに1943年10月開かれたモスクワ会議では、連合国側の公式の構想としてアメリカ構想に沿った世界の平和と安全のための国際機構の創設が提唱されました。1944年には、アメリカの首都ワシントンの郊外で、アメリカ、イギリス、ソ連、中国の首脳が新しい機構をどのように運営していくかについて会談しました。1945年4月にはアメリカの主導でサンフランシスコにおいて連合国全体の会議を開き、国連憲章を採択しました。ですから確かにアメリカ政府が国際連合の創設を積極的に提案したことがわかります。


 こうした事実を調べてみると、子羊のような二本の角のある野獣がアメリカ合衆国であり、積極的に野獣の像を造るように地に住む者たちに言ったということが分かります。