啓示17章・大娼婦は緋色の野獣の上に座っていますか

「そこでわたしは、冒とく的な名で満ちた、七つの頭と十本の角を持つ緋色の野獣の上に、ひとりの女が座っているのを目にした。」(啓示17:3)



使徒ヨハネは、緋色の野獣の上に、大娼婦である大いなるバビロンが座っているのを目にしました。この女が、緋色の野獣の上に座っているというのは、女が緋色の野獣を支配しているという意味でしょう




この緋色の野獣は国際連盟また後身の国際連合を表わしています。エホバの証人は、この大娼婦は、偽りの諸宗教だと解釈しています。私は、この大娼婦は、アメリカ合衆国だと解釈しています。



では、緋色の野獣を本当に支配しているのは諸宗教とアメリカ合衆国のどちらでしょうか。アメリカ合衆国は、実際に国際連合を牛耳っているでしょうか。事実を調べてみましょう。





第二次世界大戦中に国際連盟は無活動状態になり、アメリカ合衆国は、国際連合の構想を作って、その設立に率先しました。そして西暦1945年、アメリカ合衆国の主導の下、国際連合は設立されました。





アメリカ合衆国は、国連の五つの常任理事国のひとつとなりました。まず、1950年の朝鮮戦争では、国連の決定に従って韓国にアメリカ軍を主力とする十六カ国からなる国連軍が派遣されました。国連が設立してまもないころから、アメリカ合衆国が国連軍の中心として活動していたことが分かります。




1990年には、イラククウェートに侵攻したのを機に、1991年に国際連合アメリカ合衆国を中心とした多国籍軍の派遣を決定し、イラク空爆する湾岸戦争が起こりました。この時も、国際連合アメリカ合衆国を中心にアメリカと協調していたと言えます。




国連安全保障理事会は、1993年6月にはサラエボなどをセルビア人勢力から守るために国連保護軍とアメリカ軍などの武力行使を容認する決議を採択しました。そして、NATO軍は1995年、国連の要請によりボスニアセルビア人勢力の拠点にアメリカ軍機を中心として空爆を行いました。




1999年NATO軍は国際連合安全保障理事会による裏づけのないままコソボおよびセルビアへの攻撃を行いました。コソボは、NATO関与による国際連合主導でのコソボの平和維持軍の駐留を認めることになりました。コソボ紛争の間、ほぼ全ての戦闘や非戦闘活動はアメリカの関与に依存し、ヨーロッパ諸国の軍の兵器が精度を欠いていることが明らかになったと言われています。コソボ紛争の間にも、国連が関与しましたが、その中心になって実質的な支配力をふるっていたのは、アメリカ合衆国でした。




2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が発生しました。アメリカ政府によって、これまで数度に渡ってアメリカに対するテロを行ったウサーマ・ビンラーディンとアルカーイダに首謀者の嫌疑がかけられました。アフガニスタンのターリバーン政権は、国連安保理決議によってビンラーディンとアルカーイダの引渡しを数度に渡って要求されましたが、拒否し続けました。




その結果、NATOアメリカ合衆国、イギリスを始めとして、フランス・カナダ・ドイツなどが、共同でアフガニスタンに攻撃を行ない、ターリバーン政府を崩壊させました。以降、国連の主導によるアフガニスタン復興と治安維持が行われています。





このように、国連はアメリカ合衆国と協調していますが、アメリカ合衆国は、とりわけ軍事面で主導的な立場をとっています。確かに、状況を調べるとアメリカ合衆国が緋色の野獣の上に座っている、つまり支配しているということが言えるでしょう。




また、常任理事国は拒否権を持っています。常任理事国のうち1国でも反対すれば他の全理事国が賛成しても否決されます。冷戦期にはアメリカとソ連がたびたび拒否権を行使しました。冷戦終結後は、アメリカ合衆国によるイスラエル非難関連の決議での拒否権行使が目立っています。




常任理事国の拒否権発動回数は、(2008年7月現在)ソ連・ロシアが124回(ロシアとしては4回)、アメリカ合衆国が82回(対イスラエル非難決議に対して37回)です。拒否権発動回数は、ソ連・ロシアの方が上回っているとはいえ、アメリカ合衆国のそれが近年、数多くなっています。アメリカ合衆国は拒否権を発動することによっても、緋色の野獣に支配権を行使していると言えるでしょう。




確かに、事実を調べると、諸宗教の組織ではなくアメリカ合衆国が国連を支配しており、大娼婦である大いなるバビロンが緋色の野獣の上に座っていると言えるでしょう。




聖書は緋色の野獣が大娼婦に総攻撃を加える時が将来訪れることを予告しています。(啓示17:16)それは、イエスの予告された大患難の時となります。そして、イエスは、おそらく第三次世界大戦となる大患難が勃発する前に、山に逃げるようにと神の民に勧めています。(マタイ24:15,16)



もし、大娼婦を諸宗教だとみなしているならば、世界の潮流が、国連や諸国家が、アメリカ合衆国を攻撃するというふうになる時に、その潮流を読むことができず、大患難から救われるためのふさわしい行動をとることもできないでしょう。



幸いなことに、状況は大患難がまだずっと先であることを示しています。時間が許されている間に、大いなるバビロンの真の実体を見極めるべきでしょう。そのために、聖書を深く調べ、また世界の状況を調べて正しく判断することが必要でしょう。




啓示17章・大いなるバビロンとは何かhttp://blog.livedoor.jp/littleyohane/archives/51369906.html#trackback



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なぜ文字通り山に逃げるのがふさわしいか