結婚生活を幸福なものにする(4)−夫婦の関係と話し方


先回、「結婚生活を幸福なものにする(3)−性の問題と離婚」をアップしました。今回は、夫婦のあるべき関係と話し方について取り上げたいと思います。

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夫たちよ,妻を愛し大切にしなさい


神は,家庭の中で夫が頭の権を持っていることを示しておられます。『妻は主に対するように自分の夫に服しなさい。夫は妻の頭だからです。それは,キリストが会衆の頭であられるのと同じです』と,エフェソス 5章22節と23節は述べています。この原則は、夫が妻の上位の立場にあり、妻は夫の決定に服すべきことを意味しています。多くの妻にとってこの助言を当てはめるのは容易なことではありません。


祥子さんもその一人でした。「それは私にとって山のような挑戦でした」と,物事を最終的に決定する権限を夫から奪っていた祥子さんは言います。男は20代の後半になったら家の1軒ぐらい持っていなければならないと考え,祥子さんは自分でさっさと家を探してきて,夫に無理やり買わせるほどでした。


しかし,このことに関連した聖書の原則を学んだとき,夫を見る祥子さんの目が変わりました。消極的で男らしくないと思えた性格が,正しく評価すれば,思慮深く,謙遜で,柔和な性格であったことが分かったのです。祥子さんが、頭の権の原則を当てはめ、夫に敬意を示すようになって、夫婦の関係が改善されたのは、言うまでもないでしょう。



最近は、草食系男子と言って男らしく頭の権を独裁者のように振るわない男性が多くなっていると言います。しかし、それらの男性が謙遜で柔和な性格である事を評価し、その男性の頭の権を認めるならば、夫婦の関係は良くなるのではないでしょうか。



しかし、この原則は夫たちに,自分もキリスト・イエスの持たれるより高位の権威の下にあるということを認めるよう求めるものです。(コリント第一 11:3)謙遜な夫にとっては、キリストが上位の立場にあることを認めて、キリストの模範に従うことは難しいことではないでしょう。夫はイエスが追随者たちを愛されるのと同じように,妻を愛し大切にしなければなりません。(エフェソス 5:28‐30)したがって,クリスチャンの夫は決定を下す前に,妻の感情,願い,限界などを親切に考慮します。



「塩で味つけされたもの」



聖書は私たちの話し方に関しても助言しています。聖書が勧める話し方を夫婦の会話に当てはめるなら、良い結果になります。久子さんは夫とうまく話し合えず苦労していました。何か話し合おうとすると,夫は逃げ腰になり,「好きにすればいい」と言っていました。


久子さんが、聖書の助言を当てはめるようになって変化が生じました。久子さんはそのころのことを思い出して語ります。「原因は私に優しさが欠けていたことにあったと思います。もっとゆっくりした口調で話せばよかったのかもしれません」。今ではお互いに笑顔で話し合えるようになりました。





慈しみ深い話し方



久子さんは次の助言を当てはめました。「あなた方の発することばを常に慈しみのあるもの,塩で味つけされたものとし,一人一人にどのように答えるべきかが分かるようになりなさい」。(コロサイ 4:6)



塩で味つけされた食べ物の方がおいしいものです。同じように,聖書は他の人に受け入れやすいよく考えた言葉を使い、慈しみ深い口調で話すようにと勧めています。また、聖書は「痛みを生じさせる言葉」を避け、「温和な」話し方をするようにとも勧めています。(箴言 15:1)配偶者に対する話し方に配慮を払うだけで夫婦間の仲たがいは避けられる場合が少なくないでしょう。



確かに,聖書に示される人間関係に関する諸原則を重んじるなら,物事は本当にうまくゆきます。エホバへの愛があれば,結婚を永続的な絆とみなします。そのことは、その絆を保つ決意を固めるのに役立ちます。



ほとんどの場合,離婚はより幸福な生活への扉ではありません。むしろ,聖書の原則を当てはめることこそ,より幸福な生活への扉となるのです。最も権威のある結婚問題の手引き書,聖書の神の助言についてもっと調べてごらんになるのはいかがですか。

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上記は、目ざめよ1993年7/8号「結婚生活―一層幸福なものにする」の中のご夫婦の例を参考にして作成した記事です。「結婚生活を幸福なものにする」のシリーズは、(1)〜(4)まであります。(1)−そのための鍵、(2)−夫婦の愛と性、(3)−性の問題と離婚、(4)−夫婦の関係と話し方です。



イザヤ61章・イエスは油そそがれ良いたよりを告げる


夫婦の愛は取り戻せる(4)−口論を鎮める方法


結婚第一年目を“切り抜ける”—洞察力とあるべき夫婦の関係


マタイ19章・離婚は幸福をもたらすか