うつ病(8)−経済的な事柄にバランスを保つ - 聖書の描く地球の今と将来

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　財産は頼ることができない
私たちの幸福の土台は、所有している財産でしょうか。財産は、私たちの永続する幸福の土台になるでしょうか。私たちは長く勤勉に働き、相当の資産を持つようになることがあります。しかし、私たちは資産を幸福の土台として頼っていると、失望させられることがあります。株の投資の失敗でお金がまたたくまのうちになくなることがあります。好景気に見えた会社も数ヶ月のうちに業績が悪化したり、倒産したりすることがあります。リストラされて失業することがあるかもしれません。

また、津波、ハリケーン、台風などの災害にあってこれまでに築いてきた家や車などを一瞬のうちに失うかもしれません。（箴言23：4，5)また、どんなにお金があっても、老齢や病気をどうすることもできない場合があります。（ルカ12：20，21)

大船渡0819　by live73
津波などの災害で一瞬で資産を失うことがあります
富を私たちの幸福の土台として頼るべきではありません

イエスは、地上の宝は「蛾やさびが食い尽くし，また盗人が押し入って盗みます」と言われました。（マタイ6：19)それで、地上の物質上の富は、なくなってしまう可能性があります。

また、聖書は、「その銀も金もエホバの憤怒の日には彼らを救い出すことができない」と述べています。（ゼパニヤ1：18)ですから、エホバが裁きをもたらす世の終わりの時に、お金や財産は何の救いにもなりません。国際戦争が起きるような時にも、富は保護にならないでしょう。

もし財産を私たちの幸福の土台とするなら、それを失った時に、うつ病になってしまうでしょう。また、財産は、わたしたちの幸福をいつまでも保証するものではありません。それで、私たちの幸福の土台を資産やお金に置くのは賢明ではありません。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　聖書の助言

聖書はクリスチャンに富を追い求める生き方を勧めていません。聖書は、「金銭に対する愛はあらゆる有害な事柄の根である」と述べ、お金に対する愛を追い求めるなら、「多くの苦痛で自分の全身を刺す」結果になると警告しています。（テモテ第一 6:10。伝道の書5:10)

それで、聖書はクリスチャンに命を支えるものと、身を覆うものなどの必要最小限のものがあればそれで満足するように勧めています。（テモテ第一6：8)世界各国の自殺率を調べてみると、その自殺率は必ずしも富んだ国が低く貧しい国が高いというわけではありません。ある世界の幸福度指数のデータでは、一番はコスタリカ、七位がキューバです。

Costa Rica by Sarah_Ackerman
コスタリカは幸福度が高い国のひとつ

Cuba, La Havane　by Nouhailler
キューバも幸福度が高い国のひとつ

別の幸福度指数では八位がブータンです。これらの国は必ずしも富んだ国ではありません。それらの統計は、経済的に貧しい国であっても、富に頼ることなく、幸福に暮らすことが可能であることを示しています。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お金持ちのヨブの模範

昔の神の信仰の人ヨブは、多くの財産を持っていましたが、ヨブが一番大切にしていたのは、自分の持っている財産ではありませんでした。ヨブは、次のように述べています。「もしわたしが金をわたしの確信とし，または金に向かって，『あなたはわたしの信頼だ！』と言ったなら」「わたしは上なる[まことの]神を否んだことになる。」（ヨブ31：24，25，28)

ヨブは、神に対する信仰と忠誠を何よりも大切なものとしていました。ヨブは自分のお金をエホバの崇拝のためや困った人を助けるために用いました。（ヨブ31：19，20)サタンはヨブの忠誠を攻撃し、サタンはヨブの財産をすべて失わせ、一時的にヨブはうつ病のようになりました。しかし、それでもヨブは、神に信仰と忠誠を保ちました。その結果、エホバはヨブの忠誠を高く評価されて、以前持っていた財産の二倍をヨブに与えられました。（ヨブ1：3；42：12）

ヨブは財産を失いましたがエホバの助けで災いを乗り越えた

私たちは、ヨブのように財産をすべて失うというような悲惨な経験をするかもしれませんが、エホバに対する信仰と忠誠を保つならば、私たちは富よりもなおいっそう貴重なものを持っていることになります。私たちが経済的な窮境に陥っても、エホバ神はヨブを助けたように、私たちを顧みて助けてくださるでしょう。（ペテロ第一5：7)

私たちは滅びることのある富ではなく、永続する神との関係の上に、私たちの幸福の土台を築きましょう。（テモテ第一 6:17）
次回は、「うつ病(6)−ふさわしい自尊心を抱く」をアップしたいと思います。