インターネットポルノ(2)−夫婦生活を守る

自分はしっかりしているからポルノを見ても大丈夫だ,と結論するのは間違いです。ポルノはその人の家族生活を破壊しえます。


               インターネット不倫の根底にあるものは何か?


米国のマリッジ・ファミリーセラピストのナンシー・ファラーさんによると、多くの場合はもともと根底にあった問題が、そうしたインターネットの利用によって表面化してくるのだと言います。


インターネットが浮き彫りにするアメリカの社会事情については、次のサイトを参照してください。
関係性の未来 サイバー不倫と結婚のリアル


ファラーさんは問題を抱えるカップルについてこう言っています。「“ファミリーセラピーに来るカップルには、通常6年越しの問題がある”と言われるくらい、問題が悪くなるまで手を下さない人が多いのです。ガンの末期になって診察を受けるのと同じで、手遅れの場合も少なくありません。問題が噴きだした場合は関係を構築し直さなければならないわけで、両者の努力が必要です。」


セラピストのファラーさんによれば、問題を抱える男性たちは往々にして、配偶者との間にセックスがない、あるいは十分でないという不満を持っています。「妻は子育てで忙しく、そっちの方には関心がない」ので、面倒のないサイバーセックスに走るわけです。一方、女性のほうは、「夫が自分を見てくれない。会話がない」というのでチャットルームに行き、他の男性と話をすることで女性としての自信を取り戻しているのです。


チャットにはまる人たちは、「結婚生活に欠けているものをネットで埋めているだけ。」と言うかもしれません。そうです。結婚している人がサイバーセックスに走る場合、夫婦の関係に問題がある場合も少なくないのです。


では、夫婦の間で、セックスレスになってしまう原因は何でしょうか。ファラーさんによると、「体と心は密接につながっているので、気持ちの上で深く安心してつながらなければ、肉体的な親密さを得ることも難しいでしょう」 と述べています。


                  夫婦のセックスに関する聖書の見方


聖書は、夫婦間の性関係を恥ずかしいものだとはしていません。神は夫と妻に、誉れある性関係を通して互いへの愛を喜ばしい仕方で表現し、ふたりの愛を楽しむようにと勧めておられます。箴言 5章18節と19節は、性関係がいつまでも夫婦にとって喜びとなるはずであることを示し、こう述べています。「あなたの若い時の妻と共に歓べ。……その乳房が常にあなたを酔わせるように。その愛によって絶えず陶酔するように」。


それで、夫と妻の間に愛がある場合、夫婦は年を取っても、その性関係から喜びを得られ陶酔できる筈です。夫婦の間の性関係に関する調査によると、仲の良い夫婦の場合、かなり年をとっても定期的に性関係を持っていることを示しています。そして、安定した結婚生活を送っている夫婦は、幸福度が高いのです。それで、夫婦の間でいつまでも性関係を楽しむようにする必要があります。


聖書は基本的に配偶者の性関係に対する要求を拒むことのないようにと、勧めています。「夫は妻に対してその当然受けるべきものを与えなさい。また妻も夫に対して同じようにしなさい。妻は自分の体に関して権限を行使するのではなく,夫がそうするのです。同じように,夫も自分の体に関して権限を行使するのではなく,妻がそうするのです。互いに[それを]奪うことがないようにしなさい。」(コリント第一7:3-5)


聖書は、夫婦の性関係を、その配偶者が「当然受けるべきもの」と述べています。ですから、配偶者が性関係を求める時、最善を尽くして応え応じ、基本的に拒むことのないようにと聖書は勧めています。ですから、妻は、仕事や子育てで、精力を使い果たして、配偶者の要求に応えることができなくなってしまわないように配慮を払う必要があります。多くの事例は、妻が夫の要求を長期間にわたって拒む時、夫はインターネットポルノや他の女性に目を向けるようになる場合が多いことを示しています。



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夫と妻の間の親しい関係があれば夫婦がセックスを楽しみポルノに走らないようすることができる


また、夫婦の性関係を楽しみたいならば、夫婦の間の対話が必要であることを事実は示しています。聖書は夫に対して、次のように勧めています。「夫たちよ,同じように,知識にしたがって[妻]と共に住み,弱い器である女性としてこれに誉れを配しなさい。」(コリント第一3:7)


女性は一般的に、体力的にまた感情的に「弱い器」です。妻が夫を愛していても、身体的に疲れている場合は、性的に答え応じることができない場合があることを夫は認めるべきです。それは、夫に対する妻の愛がないというわけではないのです。夫は、妻の身体的、感情的状態に思いやりを示す必要があります。また、夫は、妻の話を聞いて、妻の感情的な必要を満たすことが必要です。そのようにして、妻が夫に対して信頼と親しみを感じるとき、妻は夫に性的に答え応じやすくなります。


社会学者のシーモア・フィッシャーが広範囲に行なった研究によると、女性が性的に反応するのを助ける要素は、肉体的な要素ではなく、妻が夫についてどう感じているかが含まれ ます。重要な要素は妻が、「親密な親しい感情、頼りになるという気持ち」を持っていること、「妻との一体感を示す[夫の]能力、……妻が夫に対してどれほどの信頼感を抱いていたか」などです。


それで、夫は、妻との間の性関係を楽しみたいならば、妻に対して暴力を振るったり、暴言を吐いたりすることは論外です。夫は、妻が自分に対して親密な親しい感情を持つように妻の感情を思いやり、常に優しくする必要があります。そのためには、妻を自分の体に対するように養い大事にすることが求められます。(エフェソス5:33)さらに、妻を愛していることを、「愛している」という言葉や、配偶者のために何かをするということによって表現することが必要でしょう。


次回は、「サイバーポルノ−中毒から抜け出す」をアップしたいと思います。


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