うつ病(18)−親としてうつ病の子供を助ける

     

                       医療上の助けを求める


十代の若者に関する別の研究は、抗うつ剤とカウンセンリングの両方で対処すると多くの若者が、うつ状態からかなり回復することを示しています。いずれにしても、大切なのは問題があることを認めて親子で問題に取り組むことです。


エスは病気の人に医師が必要だと言われました。(マタイ 9:12)専門家はその問題に専門的に取り組んでいるのですから、その専門的知識から助けが得られることもあるはずです。医師によっては親子関係や家庭環境まで改善するよう助けようとする医師もいるということです。そうした客観的な助けも、役立つかもしれません。


しかし、不勉強の医師もいるかもしれません。親は、ネットや本で情報を集め、薬剤の副作用についても情報を取り入れるようにし、抗うつ剤抗不安薬を盲信しないことも必要でしょう。また、医師のセカンドオピニオンを求めることもできます。


                 うつ病の原因のひとつ−放射能


あまり広く知られていない、しかし大きな影響を及ぼすと考えられるうつ病の原因に放射能汚染があります。チェルノブイリ原発事故の影響で被災者は脳が縮小しました。チェルノブイリ認知症が知られています。放射能汚染は、脳の機能に影響を与えます。日本でも調査によると福島の事故のために、精神的な問題を抱える人や認知症の人、寝たきりの人が増えています。


放射能の対策は、放射能で汚染された地域に暮らしているなら、国や自治体の対策が進むまでは、その地域から引っ越すのが現時点では実際的です。しかし、原爆が落ちた時も、雨がたくさん降って雑草が繁茂することによって放射能が比較的短期間に低減されたと言われています。また、EM菌などの微生物をまくことによって土壌の放射能を低減できます。また、食生活の対処法としては、ほとんど癌の場合と同じ方法で対策できます。微量栄養素の多い良い食事をすることが必要です。また、他にもクレイや特定の食べ物など放射能を減らすと言われているものがあります。


                            子供に対する接し方


聖書は親の接し方で、子供が「気落ち」することがあることを示しています。(コロサイ3:21)親が子供に対して批判的でいつも子供の欠点だけに注目していると、子供はうつ病になるかもしれません。子供に対して感情にまかせて自制心の欠けた言葉を投げかける習慣に陥っていないでしょうか。聖書は人間すべてが口で罪を犯すことがあることを述べています。(ヤコブ3:8-10)



Family Photos 1999-2002 by IvanWalsh.com(motherandchild)
親が子供に話しかける仕方は子供の情緒的な安定に影響を与えます


エホバ神はご自分のみ子に関して公に「わたしの愛する者」だと言われました。(マタイ 3:17)イエスは啓示の書の中でご自分の追随者の会衆に助言を与える際、弟子たちが良い努力を払っている点も認め、さらに努力を払った際の良い結果と報いも述べて励まされました。エホバ神とイエス・キリストに見習って子供に対する愛を言葉と行動で表現するようにしましょう。(ルカ 3:21,22)


                    子供の感情的安定に貢献する夫婦の関係


さまざまな研究は、子供は親が争いあうところを見て育つと、うつ病になりやすいことを示しています。幼い子供にとって親との関係は非常に重要であり、親は子供の世界のすべてだと言って過言ではありません。子供は親が争いあうのを見ると、自分の世界が壊れたように感じるでしょう。



Lunch w/The Shins' by sectionz(family)
幼い子供にとって親は子供の世界のすべてです
夫婦の関係が良いかどうかは子供の情緒的安定に影響します



夫婦は自分たちの率直な話し合いをさほど気にしていなくても、子供にとっては大きな不安の原因になるでしょう。それで、夫婦は、自分たちのためだけでなく、子供の健全な成長のためにも、子供の前で感情的になって争い合うことのないよう、気をつけることができます。夫婦は自分たちだけで話し合って、子供の前では、できるだけ意見が違っているところを見せないようにする努力を払うなら子供の感情的安定に貢献するでしょう。(エフェソス4:26)


                         父親の役割


日本では、とりわけ子育ては、母親の仕事になりがちです。家庭が父親不在で母親だけが、子供と会話をしているという状況が少なくありません。しかし、家族関係に関する研究は、子供の健全な社会性の発達のために、父親が大きな役割を果たすことを示しています。つまり、子供が父親と良い関係を持っていることは、子供が精神的感情的な安定を保ち、社会性のある人となるのに助けになるということです。


聖書も父親と母親の両方が子供に諭しを与えるべきことを述べています。(箴言1:8;6:20)ですから、子供の健全な成長のために、父親は子育てを母親任せにするべきではありません。父親も子供の教育にかかわることが必要です。それで、父親は、仕事に時間をとられるに任せるのではなく、子供と会話をするために時間をとるように心がけることが必要です。



Father and Child in Vasona Lake Park by donjd2(fatherandchild)
子供の健全な成長のために父親が子育てにかかわることが必要です
子供とのふれあいの時間を持ちましょう


夫との離婚を考えている母親は、子供の感情的な安定のために父親の役割が大きいことを銘記する必要があるかもしれません。子供のために離婚を避けることができないかどうか考慮することができるでしょう。子供の情緒的安定のためにも聖書的根拠のない離婚をできるだけ避けましょう。(マタイ5:32)聖書は神に認められる離婚の根拠が姦淫だけであることを示しています。(マタイ19:9)ですから、例えば、聖書は人格の不一致や負債などを離婚の根拠として認めていません。


どうしても離婚になる場合は、可能であれば、離婚後子供が父親と接する時間をできるだけ取るようにすることができます。良い夫でなくても、子供は良い父親だと感じているかもしれません。また、父親と母親のどちらも子供と接する権利があります。


                            食生活を見直す


子供は、自分で食生活を直すことはできません。なぜなら、子供の食生活を決定しているのは、多くの場合、親だからです。多くの研究は、たんぱく質を含め栄養豊かな食事が欠ける場合、うつ病になりやすいことを示しています。


聖書は母親が家の者に食事を準備するために主な役割を果たすことを述べています。(箴言31:14,15)母親は栄養豊かな食事を提供することによって家族の身体的精神的健康にまで心を配ることができます。


短時間で調理を済ますことのできる栄養価のないレトルト食品、冷凍食品、ファーストフード食品などに頼って、結果として栄養価のない食事になっていないでしょうか。とりわけ、最近の野菜は昔の野菜と比べてビタミン、ミネラルなどの栄養価が何分の一にも減ってしまっているようです。それで、できるだけ栄養価が高く安全な有機無農薬の野菜を取り入れるようにしましょう。野菜を食生活に取り入れることは、少しの余分の手間を意味しますが、子供の健康に寄与します。



Maine_0006 by David, Bergin, Emmett and Elliott (cooking2)
食事を準備しましょう




Cooking in a Pan by ReneS (cooking)
栄養豊かな食事は子供のうつ病を予防します


また、男の子の場合は特に、魚油がうつ病を緩和することを示す研究もあります。それで魚を食事に取り入れましょう。
魚油は10代少年のうつ病を緩和させるかも - オメガ3
                    

                          子供の支えになる


子供がうつ病の場合、エホバに依り頼みつつ、最善を尽くして子供を支えましょう。聖書はクリスチャンに,「憂いに沈んだ魂に慰めのことばをかけ(る)」ようにと諭しています。(テサロニケ第一 5:14)抑うつ状態の若者が,自分には価値がないといった感情にとらわれているなら,「思いやり」を示して,感情移入をしましょう。(ペテロ第一 3:8)パウロは,「泣く人たちと共に泣きなさい」とクリスチャンに勧めています。(ローマ 12:15)子供の話を耳を傾けて聞くことが子供にとって大きな助けになるかもしれません。そして、子供の良い点、努力を払っているところをほめましょう。それは子供の自尊心と自信を築き上げるでしょう。子供にとって親のあなたは大きな助けになることでしょう。
              

               最善を尽くした後はエホバにゆだねる


うつ病はある場合、身体的な病気のひとつです。アダムから受け継いだ不完全さのために誰でも病気になり得ます。また、聖書は多くの敬虔な親の子供が神に信仰を持たず、不敬虔であったことを示しています。(創世記26:34,35)子供に教える点で良心的に行なっても、子供は神への信仰を持たない時もあります。その子供に受け継がれた遺伝的な特質や周囲の不敬虔な社会の影響のために子供が聖書に信仰を持たず、反抗的になって、結果としてうつ病になることも考えられます。それで、親ができるだけのことを行なっても、子供がうつ病になるということはあるでしょう。親が祈りつつ子育てに最善を尽くしたならば、それ以上はエホバは求めておられません。エホバの憐みに委ねましょう。


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