放射線被爆にどう対策できますか(5)

原発事故また通常運転によって、放射能が放出されます。放射性物質を体内から排出するのに助けになる食材についてお伝えしました。今回、さらに微生物を用いた放射線被爆対策についてネットから調べた情報をご紹介したいと思います。


さまざまな微生物が放射能を無害化する働きがあることが報告されています。私は、創造者が万物を人間の益のために創造されたことを信じています。聖書には、地球とそこに存在するものは地上に「人が住むために形造られた」と記されています。(イザヤ45:18)ですから、微生物の中には、自然界の、あるいは、人間の体内に入った放射能を無害化して人間の健康を守る菌類が存在しても不思議ではないと思います。


普通植物は、紫外線を利用して光合成をします。紫外線も放射線も電磁波の一種です。神が紫外線を利用する植物を創造されたのであれば、放射線を利用する微生物を創造されたとしても、不思議ではありません。


ネットを調べてみると、微生物を用いて放射能を低減できることを主張している企業や個人が存在します。そして、それらの組織は、テストをして実際に放射能を短期間に低減させたことを示す科学的データを提出しています。そして、それらの微生物による放射能の低減は、すでに広島・長崎の原爆投下の後にも、チェルノブイリの事故の後にもすでに行なわれてきました。


今回は、微生物を用いて放射能を低減できることを主張しているグループのひとつであるEM研究機構を紹介したいと思います。私は、彼らのデータを調べましたが、科学的な方法で数値が測定され、科学的なデータが提出されているように思えました。全く、偽りのデータを提出しているとも思えません。


EM菌の開発者は沖縄の琉球大学農学部比嘉照夫教授です。EM菌とは、乳酸菌、酵母光合成細菌を主体とし、有用な微生物を共生させた微生物の集合体です。



EM研究機構は 公的な了解を得て、計画的避難地域となった飯館村で実験を行い良い結果を収めました。試験水田の放射線量は20000ベクレルでした。自然に放置した場合、国の基準の5000ベクレルになるには、60年も待たなければならないということになります。EM活性液に20%EM3号を加えたものを100リット ル、週に2回散布という方法をとりました。放射線量は、2か月後には75%も減少し、国の基準の5000ベクレルまで下げることができたと報告されていま す。


被災地周辺地域では、EM栽培農家や学校などEMを自主的に活用している例も多数ありました。それによると、EM農家の放射線量は例外なく低くなっており、栽培された作物は、すべて検出限界以下という結果となったということです。校庭のすみ に集められた1時間あたり6マイクロシーベルトの土が、2か月後には0.5マイクロシーベルトに下がったということです。


東日本大震災の時には、EM研究所によると、被災後青森の八戸市岩手県のほぼ全域、宮城県も一部を除いては、ほぼ全域にEMが届けられ、悪臭対策をはじめ、様々な衛生対策に使われたそうです。EMに理解のある自治体では積極的に、EM活用が行われたということです。




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EM菌はある被災地では放射能レベルの低減に貢献したようです




被災後しばらくは、EM研究機構とEM研究所がEMの提供を、無料で行なって、月に100ト ン以上供給したということです。2013年9月の現時点で、被災地の放射能レベルがある程度低くなっているのは、当時のEMボランティアの努力が効を奏し ているのではないかと思います。それから国の除染の努力も少し助けになっているのかもしれません。しかし、おそらくEM菌による放射能低減の方が効果的で、経済的でしょう。

第41回 EM技術による臭気および土壌汚染(塩害、ヘドロ、放射能)対策
第48回EMによる放射能対策の成果
第51回EMによる放射能対策の成果
第52回EMによる放射能対策の成果


EM菌がなぜ、どのよう に放射能を低減するかは、まだ十分の研究が行われていません。このことについては、これから詳細な研究が必要だと思います。しかし、実際 に被災地の土地の放射能レベルが低下しており、おいしい作物がとれるようになり、しかも豊作になるのですから、EM菌が放射線対策に有効であることを認め てもいいのではないかと思いました。


私は以前EM米をしばらく食べていましたが、確かに他のお米よりも味がいいと思いました。



国内では、自治体によっては、EM菌を使っても思い通りの成果がでなかった事例も報告されているようです。EM菌は、微生物の集合体ですが、製造した際に、微生物がどのような比率で製造されたのかは、分からないのではないかと思います。つまり、EM菌は生物ですから、生もので出来上がった物に質の違いがあるのではないかと思いました。


それで、ある種の菌が割合が高くなる場合に、そうでない場合と違う性質の微生物の集まりができているのではないかと思います。個々の微生物は、個性がある筈であり、働きが違っているはずです。製造方法の違いや、自然の条件の違いにより、異なった特徴を持ったEM菌ができるだろうと思います。


それで、ある場合は、当初の目的を果たし、別の場合には、うまくいかない場合があるのではないかと思います。必ず、効果を出すために、さらに科学的な研究をすることが必要だと思います。


また、微生物で除染をするためには、かなり大量に微生物を用いる必要があると思います。少々の量では、思い通りの効果はでないと思います。
 
ただ、私の個人的な感想ですが、通常のEM商品は、やはり高額だと思います。通常のEM商品を農業で使うことは経済的に無理があります。それで、システム的に大量のEMを製造して、コストを下げる必要があります。


しかしながら、従来の方法による国の除染費用は、巨額な金額にのぼると言われています。ですから、EMによる除染は、現在とっている方法よりはずいぶん安くで済むと考えられます。


EM研究所では、百倍利器というEMを大量に培養できる装置があるということです。タンクを含めシステム全体で100万円以下で、EM生産が安くでできるということです。


しかし、100万円弱のシステムというのは、やはり零細農家や個人には、高額だと思います。それで、システムがもっと安価になるか、政府や自治体がシステムを購入して、個人に配布することを希望します。


また、ある実験では、EM活性液に光合成細菌を強化したものを散布したところ、効果的に放射能を低減できたことが報告されています。放射能の低減のために、光合成細菌や乳酸菌が効果的だと言っている他のグループもあります。放射能の低減に力を発揮する特定の微生物を探して、それらの微生物を強化したEM菌にすればいいでしょう。


EMは、多くの世界救世教の人々によって使われました。私自身は、世界救世教ではありません。しかし、有機無農薬による農業など救世教の教えの一部は良いことだと思いますが、EMを作った比嘉教授も救世教ではないようです。しかし、EM菌を製造したり使ったりする人たちには、微生物を創造された神に対する信仰がある程度、あるようです。


でも、救世教の人々の多くが、東日本大震災の時、ボランティアをして、被災地の人々を助けてくださったのは感謝すべきことだと思います。