神のみ名を使うべき理由

「あなたの神エホバの名をいたずらに取り上げてはならない。その名をいたずらに取り上げる者をエホバは処罰せずにはおかないからである。」(出エジプト20:7)

 上記の聖句は、十戒の中の戒めであり、ユダヤ人はこの戒めに従って神の御名を発音しなくなってしまいました。ユダヤ人の影響を受けて今日でも多くの教会員が神の御名を発音しません。

 では、エホバの名をいたずらに取り上げてはならないとは、何を意味しますか。

 詩篇139編20節には、「彼らは自分の思いのままに,あなたについて物を言います。彼らはあなたのみ名をいたずらに取り上げました―あなたの敵対者たちは」と述べられています。それで、神のみ名をいたずらに取り上げるとは、敵対者たちが思い上がって神について自分の思いのままに物を言うことを意味しているでしょう。
 
 新改訳は同じ詩篇139編20節を「彼らはあなたに悪口を言い、あなたの敵は、みだりに御名を口にします。」と訳しています。それで、敵がみだりに御名を口にするとは、神の悪口を言うことを意味するでしょう。

 それで、エホバの御名をいたずらに取り上げる、みだりに御名を口にするとは、神のみ名を用いることではなく、神のみ名を不敬な仕方で用いることを意味しています。

 詩篇74編10節でも、「神よ,いつまで敵対者はそしり続けるのですか。敵はあなたのみ名を永久に不敬な仕方で扱うのですか」と詩篇作者は神に訴えています。それで、エホバが嫌われるのは、み名を不敬な仕方で扱うことです。

 エホバ神は聖書全体の中で、ご自分のみ名に関して何を要求しておられますか。ご自分のみ名を用いて敬意を払うことを要求しておられます。

 出エジプト3章15節には、エホバという名について、「これは定めのない時に至るわたしの名」と神は述べておられます。ですから、エホバ神は「エホバ」というお名前を永遠に用いることを意図しておられます。

 エレミヤ10章25節には、「あなたのみ名を呼び求めなかったもろもろの家族の上に,あなたの激しい怒りを注ぎ出してください」とあります。エホバのみ名を呼び求めないなら、エホバの激しい怒りが注ぎ出されると述べられています。それで、エホバのみ名を用いる必要があります。

 神のみ名を表わすヘブライ語は四文字で、テトラグラマトンと呼ばれており、聖書の中で数多く使われています。テトラグラマトンは「ビブリア・ヘブライカ」や「ビブリア・ヘブライカ・シュトゥットガルテンシア」のヘブライ語本文の中に6,828回出て来ます。み名が頻繁に出て来ること自体,その名が聖書の著者にとって重要であることを証明しています。

 それで、神のみ名に関して何が言えますか。神のみ名を使わない理由はありません。エホバ神はご自分のみ名が永遠に用いられること、大切に扱われて賛美されることを望んでおられます。それは私たちの救いに必要です。ですから、私たちはエホバのみ名を敬意をもって用いるべきです。