マタイ19章・離婚のもたらす大きな痛手

「人を創造された方は,これを初めから男性と女性に造り,『このゆえに,人は父と母を離れて自分の妻に堅く付き,二人は一体となる』と言われたのです。したがって,彼らはもはや二つではなく,一体です。」(マタイ19:4〜6)

現代社会では離婚が容易になっています。性格の不一致で離婚する人も少なくありません。しかし、結婚はどんな取り決めであるとイエスは言われたでしょうか。イエスは上記のように言われました。結婚した二人は一体となっていると言われました。

エホバ神は男女の感情的、精神的、身体的な造りをよくご存知です。確かに、結婚の取り決めに入る男女は、一緒に生活して性関係を持つことになるので、その男女の間には精神的、感情的、性的、経済的な絆ができるでしょう。それは、その男女をいわば一体にします。またそうあるべきだと言えます。

 エホバ神は、男女が生涯協力する関係を作ることを意図して結婚の取り決めを作られました。それで結婚の取り決めに入る人は一般的に配偶者から生涯続く永続的な支援があることを期待できます。

性関係というものは、エホバ神の賜物であって、それは男女の強力な絆を作ることに貢献することも意図されています。ですから、エホバ神は結婚している人が性関係を配偶者だけに限ることを期待されています。(ヘブライ13:4)

もし、結婚している人が配偶者以外の人と性関係を持つとどうなるでしょうか。コリント第一6章16節には、「あなた方は,娼婦と一緒になる者が一体となることを知らないとでもいうのですか」と述べられています。それで、不倫をする人は、不倫の相手と一体になってしまいます。

 ところで、結婚している人は配偶者が姦淫を行なうなら、大抵の場合、一体の絆が損なわれたことを感じて、嫉妬で許す事が難しいものです。箴言の中に、妻が姦淫を犯すならば、その浮気の相手に対して夫は激怒して嫉妬のために、どんな贈り物をしても許そうとせず、復しゅうしようとすると述べられています。良く三角関係で殺人が起こると言われています。(箴言6:32〜35)結局、それくらいご夫婦の性関係の絆は強いものだと言えます。

 エホバ神は離婚の根拠として、何を許しておられますか。イエスは離婚について次のように言われました。「妻を離婚する者はみな,それが淫行のゆえでないならば,彼女を姦淫にさらすのであり,だれでも,離婚された女と結婚する者は姦淫を犯すことになるのです。」(マタイ5:32)それで、イエスはエホバの目に離婚が許される唯一の根拠は、淫行である言われました。

 ご夫婦は男女の絆として強力な吸引力ある結婚という取り決めに入りました。それで、人間は結婚することによってそのような強い絆ができていることを、意識しないかもしれません。けれども、いったん結婚した男女は、もし淫行という根拠のない離婚をするならば、その男女はあたかも霊的な手術をしたように感じるでしょう。

 ある離婚した女性はその苦しみを描写して、「頭を夫の所に置いてきたようだった。」と述べました。男女の一体の絆を無理やり引き裂くものになるので、聖書的な根拠のない離婚をする人にとって、離婚は大きな精神的な傷手を負わせるものとなるでしょう。

 エホバ神は十分の理由があって聖書的根拠のない離婚を勧めませんでした