サムエル第二5章・ひんぱんな祈りは成功に導く

「そこで,ダビデはエホバに伺って,こう言いだした。『私はフィリスティア人に向かって攻め上りましょうか。』・・・そこで,ダビデはエホバに伺ったところ,こう言われた。『あなたは上って行ってはならない。彼らの後ろに回って行け。』」(サムエル第二5:19,23)


 ダビデは祈りの人でした。彼はひんぱんに祈りました。詩篇の祈りのほとんどはダビデの祈りです。また、彼は戦いのたびごとにエホバに導きを祈り求めました。


 たとえば、フィリスティア人が攻めてきた時、ダビデはそのつど、エホバに伺いました。最初にフィリスティア人が攻めてきた時に、エホバは上っていくように指示を与えました。(サムエル第二5:19)しかし、再び、フィリスティア人が攻めてきた時、ダビデは、再び、エホバに伺ったと記されています。ダビデはエホバの後ろ盾と指導を慎重に求めました。するとエホバは冒頭の聖句のように、最初の時とは異なった指示を与えました。そして、ダビデは、エホバ神の異なった指示に従って物事を成功させていきました。(サムエル第二5:24,25)


 それで、ダビデが、戦いにおいて強かったのは、ダビデの力というよりは、ダビデがひんぱんにエホバに指導を仰いだからでした。もちろん、今日の神の民は実際の戦いに携わることはありません。けれども、神の民も試練や問題となるさまざまな状況に直面します。


 昔は、エホバに導きを仰ぐと、預言者が答えたり、み使いが音信を伝えたり、夢で答えが与えられたり、ウリムとトンミムで指示が出されたりしました。それは、エホバの間違うことない導きの現われでした。今日、私たちは昔のようにエホバ神の奇跡的な直接の導きをお伺いすることはできません。


 けれども、今日私たちには完成した聖書があります。聖書の中には、今日の私たちのための聖書の原則や神の知恵が含まれています。何かの問題がある場合、私たちはいつも聖書はそのことについて何と述べているかを祈りつつできるだけ聖書を調べるのが賢明です。


 エホバ神は、祈りに答えて、祈った人の思いを導いて、助けになる聖書の原則や知恵を理解できるように助けてくださるかもしれません。また、聖書をよく知った人や経験ある人の言葉によって導きを与えてくださるかもしれません。また、状況を動かしてくださることもあるかもしれません。


 ダビデは、問題が起こるたびに、自分の力と知恵に頼るのではなく、エホバの指導を仰ぎました。そして成功を収めました。これは、今日では、ひんぱんに祈りによってエホバ神の導きを祈り求めることが物事を成功させる方法であることを示しています。