申命記13章・真の預言者と偽預言者の見分け方

預言者または夢見る者があなたの中に起こってしるしや異兆を見せ, 『あなたの知らなかったほかの神々に従って歩み,それに仕えよう』と言って示したしるしや異兆がそのとおり真実になったとしても, あなたはその預言者の言葉にもその夢を見た者にも聴き従ってはならない。・・・ あなた方は,あなた方の神エホバに従って歩み,これを恐れ,そのおきてを守り,その声に聴き従い,これに仕え,これに固く付くべきである。」(申命記13:1〜4) 


 真の預言者と偽預言者はどのように見分けたらいいのでしょうか。それは、単にその預言が当たることによって分かるのではありません。聖書は預言者がエホバ以外の神々に仕えようと言って、示す預言がそのとおり真実になる場合があると述べています。


 一世紀にパウロが出会った占いの悪霊につかれた下女はその主人に利益を得させていたのですから、その占いの予言は少なからず当たっていたのでしょう。(使徒16:16)けれども、悪霊を源とする予言は、すべて当たるということはありません。将来のことを正確に預言出来るのは、ただひとり全能のエホバ神だけです。(イザヤ55:9〜11)それで、悪霊を源にする預言に頼っているならば、一時的にその預言が当たって益を得るとしても、長い目で見れば、誤導されてしまうでしょう。


 聖書には一世紀に悪霊の影響を受けた人が、墓場に徘徊し、叫んだり、身を傷つけたりしていたという記述があります。(マルコ5:2〜5)それで、悪霊はその支配下に置く人に、理性のない振る舞いをさせることがあります。悪霊は人間の幸福や福祉を願ってはいないということが分かります。


 それで、悪霊を源とする預言は、それに頼る人の将来の福祉を考えて与えられていません。悪霊を源とする預言はそれに頼る人に性の不道徳や自殺や殺人や争いを促すかもしれません。最終的には、滅びという結果になってしまうでしょう。
ですから、申命記13章には、たとえ悪霊を源とする預言が当たったとしても、「あなた方は,あなた方の神エホバに従って歩み,・・・そのおきてを守り・・・これに固く付くべきである。」と勧めています。ですから、エホバを源とする預言の言葉は、エホバの道徳基準を擁護し、高めるものであるはずです。


 エホバを源とする預言は、性の不道徳を禁じ、平和や自制を促進します。それで、真の預言はエホバ神の崇拝を高め、聖書のその他の言葉に調和しています。真の預言はそれに耳を傾ける人の福祉を促進し、その人の命を救うことさえあります。また、聖書に基づいた真の預言は必ず成就します。私たちはエホバ神の崇拝を高める真の預言に耳を傾けるべきです。