ヨブ26章・ヨブ記が霊感を受けている証拠

「神は北をむなしい所の上に張り伸ばし,地を無の上に掛けておられる。」(ヨブ26:7)


 ある人は聖書は霊感を受けた神の言葉だけれども、ヨブ記だけは物語だと言います。ヨブ記は神の霊感を受けた本でしょうか。今回、ヨブ記が霊感を受けているふたつの証拠について調べましょう。
 
 
 ヨブ記の記述は,西暦前15世紀当時の人々には知られていなかった科学的な知識を反映しています。ひとつは、地球の状態について、ヨブは冒頭の聖句のように説明していることです。ヨブは、地球が無の上に掛けられている、つまり宇宙空間に浮かんでいる状態であることをはっきり述べています。

 地球が「無の上に」掛けられているという発想は,地球は象やカメの上に載っているという古代の大半の人々の神話とは非常に異なっています。西暦前500年の昔に,ギリシャの学者ピタゴラスが地球は丸いと主張ました。また、西暦1250年に書かれたノルウェーの一教科書には同じことが述べられていました。そして、地球が宇宙空間に何も支えのない状態で存在しているということは、現代になって宇宙から地球の状態を観察した時、完全にはっきりしました。

 しかし、それよりもずっと早く、ヨブは宇宙ロケットから地球を見たわけでもなく、また、科学者でもなかったのに、どのようにしてそのことが分かったのでしょうか。ヨブはその情報をまさに宇宙と地球を創造された方から得ることができたのではないでしょうか。このことは、ヨブ記がまさしく宇宙と地球の創造者なる神の霊感を受けた書物であることを証明しています。


 また、ヨブ記が神の霊感を受けていることを証明する記述として、ヨブ記が宇宙の法則について述べていることが挙げられます。エホバ神はヨブに「あなたは天界の法則を把握しているのか」と尋ねられました。(ヨブ 38:33,新エルサレム聖書)
 

 けれども、遠く昔モーセの時代に生きていたヨブは天の星が法則に支配されているということを知らなかったでしょう。宇宙のすべてのものは、惑星の運行の法則や重力の法則などの様々な法則によって制御されています。
 

 ヨブからおよそ3,000年ほどたってようやく,17世紀のガリレオケプラーニュートンが,宇宙は論理的な法則に制御されていることを証明しました。ヨブはどうして宇宙が法則に制御されていることを知る事ができたのでしょうか。
 

 その情報は宇宙を法則に則って創造された神によりもたらされたと述べられています。ヨブ記は真の科学と一致しています。このことは、ヨブ記も神の霊感を受けた書物であることを示す二つ目の証拠となっています。