啓示20章・千年支配の間に行なわれる地上への復活

「(残りの死人は千年が終わるまで生き返らなかった。)」(啓示20:5)


日本ではお盆という習慣があります。日本人は、死んだ先祖に関する悲しみの表明として供養をするのかもしれません。けれども、聖書を調べると死んでしまった先祖や家族に関して希望があることが分かります。


 聖書は天に召される144,000人は時期においても第一番目の復活を受け、不滅の霊者としての復活を受けることを示しています。しかし、残りの死人は千年が終わるまで生き返らなかったというヨハネへの啓示の言葉はどういう意味でしょうか。


 聖書は天の神の王国が地上を千年間支配して、地上が楽園になることを示しています。それでは、その千年支配の間に、最初に死者の復活は行なわれず、千年支配の終わりごろになって初めて死者の復活が行なわれるということでしょうか。


 そうではありません。


 マタイ8章22節では、イエスは「死人にその死人を葬らせなさい。」と言われました。ですから、イエスはここで文字通りに死んでいる「死人」のことではなく、比ゆ的に死んでいる死人について語られました。それで、聖書は「死人」という言葉を比ゆ的に用いることがあることが分かります。


 ですから、これは千年統治の最後の時期に始めて復活が行われると言う事ではありません。数え切れない大群衆がイエスによる邪悪な人々の裁きを生き残りますし、楽園では千年支配の初めから徐々に死人の復活が行なわれると考えられます。


 けれども、それらの人々は最初はエホバの目には死人であるという事になります。つまり、その人々は、徐々に死んでいく状態にある死人のような者です。


 しかし、イエスの贖いの犠牲に信仰を働かせる人々は、千年統治の間に徐々に完全さに向かって進歩していきます。そして、千年統治の終わりにアダムのような完全さに達することにより、初めて神の目に生き返るということになります。(ローマ8:21)


 聖書は天に復活して、不滅の体を与えられる者がいることを述べています。(コリント第一15:42,44)それらの者たちはイエスの臨在の間に天へ復活します。(テサロニケ第一4:15,16)


 それで、千年支配の間に復活する者たちは、明らかにこれらの天へ復活する人々とは異なっています。啓示20章で言及されている復活は、天ではなくて、この地上で行なわれるということが分かります。


 それで、聖書は私たちの先祖を含めて幾十億もの死者が、神の王国の千年支配の間に、この地上によみがえってくるという希望を差し伸べています。


 私たちはエホバが死者をこの地上に復活によって連れ出してくださることを知れば、亡くなった家族や友人、また善良で罪も無いのに死んでしまった人々に関して、希望がないかのように絶望的な仕方で悲しまないですみます。