列王第一19章・エホバはご自分に忠実な者を数えておられる

「ところで,わたしはイスラエルの中に七千人を残しておいた。すべてそのひざがバアルにかがまなかった者,皆その口がそれに口づけしなかった者である」。(列王第一19:18)


 イスラエルの王アハブの時代に真の神エホバへの崇拝は、アハブとイゼベルの迫害のために衰えていました。イゼベルはエホバの預言者を大勢殺しました。それで、預言者エリヤはエホバの崇拝者は自分が一人だけしか残っていないと考えました。(列王第一19:14)


 けれども、エホバはエリヤに上記のように言われました。背教したイスラエルの十部族王国の中にも、バアル崇拝に屈しないエホバに忠実な崇拝者七千人が存在していました。エリヤは忠実なエホバの崇拝者は自分しかいないと考えたかもしれません。また七千人のエホバに忠実な崇拝者は、各々はエホバに忠実なのは自分ひとりだけと考えていたかもしれませんが、エホバは背教したイスラエルの中に存在していた忠実な崇拝者ひとりひとりを数えて把握しておられました。


 確かに、アハブの時代にイスラエルは悪くなっていましたが、エホバは、良いところをごらんになり、その時点では、イスラエルの十部族王国を捨て去って滅ぼすことをされませんでした。イスラエルの十部族王国が滅ぼされたのは、アハブの時代からおよそ二百年近くも先のことでした。


 今日、私たちも聖書に忠実なエホバの崇拝者は、自分ひとりであると考えることがあっても、エホバご自身はご自分に忠実な崇拝者ひとりひとりをすべて把握しておられ、私たちのエホバに対する忠実を評価してくださっていることを確信できます。


 聖書は末の日に神の民が、世界中に大勢になることを預言していました。(イザヤ2:2,3)また、大患難の後には、神の民は、数え切れない人数になることを預言しています。(啓示7:9,14)神の民の人数は多くても、少なくても、エホバは神に対して忠実な者をひとりひとり把握してくださり、助けてくださいます。忠実な人は、エホバの目から逃れることはありません。(詩篇34:15)