創世記6章・ネフィリムとはどんな者ですか

「その時代、またその後にも、ネフィリムが地にいた。それは真の神の子らが人の娘たちと関係を持ちつづけ、その娘たちが彼らに子を産んだころで、それらは昔の力ある者たち、名ある人々であった。」(創世記6:4)


 ネフィリムとは誰ですか。それは、昔、ノアの大洪水の前に、真の神の子ら、すなわち天のみ使いたちが地上に降りてきて、女性と性関係を持って生まれたあいの子でした。それらの者たちは大変強力な者たちで、有名な人々になりました。


 創世記の記録によると、それらの者たちの存在のゆえに、「人の悪が地にあふれ,その心の考えのすべての傾向が終始ただ悪に向かう」ようになりました。(創世記6:5)そして、ついには、「地は暴虐で満ちるようになった」と記されています。(創世記6:11)それで、天のみ使いと人間の女のあいの子のネフィリムは大変暴力的な傾向を持っていました。ネフィリムは、ノアの家族や普通の人たちの生活を大変な危険なものにしたに違いありません。


 それで、み使いたちが、天の住まいを離れて人間の女と結婚したことのゆえに、そのみ使いたちは悪霊となりましたが、確かに彼らの神に対する不従順は、人間にとってたいへん悪い結果をもたらしました。(ユダ6) 今は、悪霊は人間の体をとって現われ人間の女と性関係を持つことは禁じられていますから、ネフィリムが現代に生まれることはないことを感謝できます。


 モーセに派遣されて約束の地に偵察に行った斥候たちは、そこでネフィリムを見たとこのように言いました。「わたしたちがその中で見た民は並外れて大きな者たちばかりだ。そして,そこでネフィリムを見た。ネフィリムから出たアナクの子らだ。そのためわたしたちは,自分の目にはばったのようになり,彼らの目にもそのようになった」。(民数記13:32,33)


 ネフィリムから出たアナクの子らとありますが、「アナク」には「首の長い」という意味があり、丈の高い「巨人」を意味しています。(民数記13:22)


 それで、斥候たちは、巨人ネフィリムの子孫である丈の高いアナクの子らを見たと言いました。けれども、ネフィリムはノアの大洪水の時に、一人残らず死んでしまいました。ですから、斥候が見たのは実際はネフィリムの子孫ではありませんでした。いずれにしても、ネフィリムが並外れて大きな者たち、巨人だったことが、モーセの時代にも知られていました。


 ギリシャ神話、ローマ神話などの古代神話には、人間と暮らした神や巨人が登場します。これは、実際にあったことの人類の記憶を表わしているでしょう。例えばギリシャ神話の中にはタイタンと言われる巨人族が登場します。


 悪霊と人間の女のあいの子であるネフィリムが暴力的であり、ノアの時代に地に暴虐が満ちたということは、悪霊たちの性質も大変、暴力的で残酷であることを示しています。


 現代が、戦争や犯罪など大変暴力的で、残酷な時代となっていることは、悪霊たちの影響が大きいことを示しています。私たちは悪霊たちとの関わりを持たないように最善の努力を払うべきです。