啓示18章・大娼婦から出れば命が救われると言える理由

「また,わたしは天から出る別の声がこう言うのを聞いた。『わたしの民よ,彼女の罪にあずかることを望まず,彼女の災厄を共に受けることを望まないなら,彼女から出なさい。』」(啓示18:4)


 聖書は将来、緋色の野獣と十本の角が大娼婦に対して総攻撃を加えることを予告しています。その時、大娼婦の滅びは徹底的なものになります。(啓示17:16)その攻撃はイエスが予告された未曾有の大患難となるでしょう。(マタイ24:21,22)


 ところで、私たちはこのブログで大娼婦の実体を検討してみましたが、大娼婦の特徴は、アメリカという国の特徴を非常に良く表わしています。このように見事にひとつの国家の特徴を約二千年前に正確に予告するのは、すべてのことを見通しておられる全知全能の神でしかできないことです。


 (大娼婦大いなるバビロンの描写がアメリカ合衆国の特徴を表わしていることについては、ブログのカテゴリー「大いなるバビロン」の過去の記事をご覧ください。)


 聖書は大いなるバビロンに住んでいる人がどうすればその滅びを逃れることができるかを述べています。大いなるバビロンに住んでいる人は、そこから出るようにと勧告しています。では、大いなるバビロンから出ることがその人の命を救うものとなることがどのように聖書から分かるでしょうか。
 

 モーセの律法下では、故意の殺人者と故意でない殺人者とでは扱いが異なっていました。憎しみをいだいて人を死なせた故意の殺人者の場合は、血の復しゅう者が追いかけてきて、その人は殺人者として死に処されるようにと定められていました。(民数記35:20,21)血の復しゅう者とは、ウル訳では、「血が流された者の隣人」となっています。兄弟、おじ、おじの息子など、だれでもその殺されてしまった人の家族と血縁関係にある他の男子が、血の復しゅう者となる義務を負っていました。(レビ25:48,49)


 しかし、意図せずに人を殺した者の場合は、血の復しゅう者から逃れるために六つの都市が避難都市として定められていました。(民数記35:13)その人は、もし避難都市に走って逃げるならば、血の復しゅう者によって打ち殺されませんでした。ですから、意図せずに人を殺したイスラエル人は、犯してしまった血の罪に対する恐れがあるなら、避難都市に急いで逃げることにより自らの命を守ることが出来ました。(民数記35:15,19,25)


 しかしもし、意図せずに人を殺した者であっても、避難都市に逃げないならば、血の復しゅう者に追いつかれて殺されました。それで意図せずに人を殺した人はぐずぐずせずに、逃れなければなりませんでした。


 大いなるバビロンは神のみ前に流血の罪を負っています。(啓示18:24)しかし、大いなるバビロンの中に住んでいる神の民は、その流血に同意していないでしょう。それらの人々は、意図せずに人を殺した人と同じ立場にあるでしょう。その人は、大いなるバビロンの中に留まるならば、自らが大いなるバビロンの罪を犯してなくても、大娼婦の罪の連帯責任を負うことになります。ですから、大いなるバビロンの犯している流血の罪に嫌悪を感じているなら、大いなるバビロンから急いで逃れることによって、彼女の罪にあずかることを避け、彼女の災厄を共に受けないように守られます。(啓示18:4)




 あやまって人を殺した人はその当時の大祭司の死まで避難都市にとどまっているように定められていました。その当時の大祭司の死とは、キリストの贖いの犠牲を表していました。ですから、大いなるバビロンの犯している流血の罪に嫌悪を感じているなら、大いなるバビロンから急いで逃れることによって、キリストの贖いの犠牲により、彼女の災いをともに受けないように守られるでしょう。(啓示18:4)


 このことは、大患難を抜け出て来る大群衆が、小羊の血によって、つまりキリストの贖いの犠牲によってその衣を白くし、生きてエホバ神に仕えることができると述べられていることとも調和しています。(啓示7:14)それで、大いなるバビロンから出て山に逃れた人は、キリストの贖いの犠牲に基づいて大患難を生き残ってエホバ神に仕えることができます。


 さらに、ソドムとゴモラがエホバによって裁かれた時も、ソドムから山に一心に走って逃れるようにと最初ロトはみ使いから指示されました。(創世記19:13,17)ロトと彼の家族は、ソドムから出ることによってソドムに下された裁きから逃れることができました。この事例も、大いなるバビロンから出て、山に逃れることが大患難を逃れる方法になることを予示しているでしょう。


 幸い、イエスの予告された大患難はまだ先のことなので、大いなるバビロンに住んでいる人は、聖書に対する信仰を培うことができます。そして、この預言の全体を吟味して信頼できるものかどうかをじっくり検討してみることができます。



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