啓示18章・なぜ大いなるバビロンはアメリカ合衆国なのか

「地の旅商人たちは彼女の恥知らずのおごりの力で富を得たからである。・・・また,地の旅商人たちは彼女のことで泣いたり嘆いたりする。自分たちが十分に仕入れた品を買ってくれる者がもうだれもいないからである。・・・(それは)奴隷・人間の魂である。」(啓示18:3,11,13)


 エホバの証人は、大いなるバビロンは偽りの宗教の世界帝国だと解釈しています。ところが、啓示17章、18章を調べると、大いなるバビロンを描写している特徴は、アメリカ合衆国によく当てはまっていることが分かります。


 先回まで、啓示17章にある大いなるバビロンの六つの特徴がアメリカ合衆国に当てはまっていることを示しました。


 今回は、啓示18章で描写されている大いなるバビロンのさらに二つの特徴がアメリカ合衆国に当てはまることを示したいと思います。


 今回は、(7)大いなるバビロンは、地の旅商人たちが十分に仕入れた品を買う者であり、地の旅商人たちは大娼婦の恥知らずのおごりの力で富を得ている(啓示18:3,11) (8)大いなるバビロンは、人間の魂を買う(啓示18:11,13) という点について取り上げたいと思います。


(7)大いなるバビロンは、地の旅商人たちが十分に仕入れた品を買う者であり、地の旅商人たちは大娼婦の恥知らずのおごりの力で富を得ている。(啓示18:3,11) 


 世界でもっともエネルギーを大量に消費している国はアメリカです。2001年の統計では、アメリカのエネルギー消費量は世界の26%、世界の四分の一以上を占め、世界一位です。石油、天然ガス、石炭、原子力、水力を全て合わせた年間の消費量は、二位の中国の約三倍となっています。このことからも明らかなように、アメリカ人には大量消費のライフスタイルが完全に定着しています。それで、確かに、大バビロンは石油企業その他の企業や商業組織などの地の旅商人たちに富を得させているでしょう。


 2000年にアメリカ合衆国の自動車保有台数は2億2千万台、世界の29.6%を占めていました。アメリカ人のぜいたくのために、自動車企業など数多くの企業が利益を上げています。






 また、アメリカ合衆国の貿易は、1980年代以来経常赤字となっており、輸入が輸出を大きく上回っています。確かに大いなるバビロンは輸入大国になっており、「地の旅商人たちが十分に仕入れた品を買ってくれる者」となっています。


「啓示18章・大娼婦の抑制されない恥知らずのぜいたく」


(8)大いなるバビロンは、人間の魂を買う。(啓示18:11,13)

 16世紀に南北アメリカの植民地化が始まると、新たな奴隷市場が開け、大西洋をまたぐ奴隷売買は,そのうちに世界で最も儲かる事業の一つになりました。歴史家たちは、1650年から1850年までの間に1,200万人以上の黒人奴隷がアフリカから連れて行かれたと推計していまが、その中の一部は北米大陸に連れ込まれました。多くの奴隷が、奴隷市場で売られました。独立宣言が行なわれた1776年当時、アメリカには、約60万人の黒人がいたと推定されています。


また、マイアミ・ヘラルド紙の国際版によると、今日、「人身売買は,国際犯罪組織にとって麻薬と武器密輸に次ぐ3番目の収入源であり、これで年間推定60億ドルないし90億ドルを稼いでいる」と、伝えられています。米国務省の人身売買監視対策室長ジョン・ミラーは、年間およそ1万7,500人が米国に売り飛ばされていると語りました。


 確かに、アメリカ合衆国は、歴史的に人間の魂を買う者となってきました。この点でも、大いなるバビロンの特徴はアメリカ合衆国に合致しています。


 さらに次回、啓示18章にあるもうひとつの大いなるバビロンの特徴がアメリカ合衆国に当てはまっていることを示したいと思います。



ダニエル11章・飾りの地と飾りの山


啓示17章・大いなるバビロンアメリカに予見できること