創世記1章・絶妙な調整―目的をもって設計された証拠?

「初めに神は天と地を創造された。」(創世記1:1)


 多くの研究者は,自然の法則を調べて,宇宙を制御している基本的な力に感銘を受けることがあります。そうした力の根底にある法則は,生命を維持できる宇宙が生まれるように,絶妙に調整されていたように見えます。その絶妙な調整には、知性ある存在による意図的な働きがあるように見えます。


 宇宙学者のポール・デーヴィスはこう説明しています。「現在の法則をごくわずか変えるだけでも,致命的な結果になる」。例えば,中性子よりわずかに軽い陽子が,逆に中性子よりわずかに重かったなら,陽子はすべて中性子に変化していたでしょう。そして、「陽子とその大事な電荷がなければ,原子は存在し得ない」とデーヴィスは述べています。


 ですから、陽子が中性子よりわずかに軽いために、この物質宇宙が成り立っています。陽子が中性子よりわずかに軽いということは、意図的な設計ではないでしょうか。


 電磁力によって電子が陽子に引き寄せられ,分子が形成されます。この電磁力がかなり弱かったなら,電子は原子核の周りの軌道にとどまらず,分子も形成されないでしょう。逆に,この力がはるかに強かったなら,電子は原子核にくっついてしまうでしょう。そうしたら,化学反応は起きず生命も生じません。それで、電磁力の強さというのは、電子が陽子に引き寄せられ、分子が形成されるほど、十分強く、電子が原子核にくっついてしまうほどは、強くありません。電磁力の強さは、ちょうど良い強さとなっています。


 電磁力がわずかでも違えば,太陽および地球に届く太陽エネルギーに影響があります。その場合,植物の光合成が難しくなるでしょう。ですから,電磁力の強さはかなり厳密なもので,地球に生命が存在できるかどうかを左右するのです。電磁力の強さは、地球に生命を創造された方によって、厳密に調整されているのではないでしょうか。


 「科学とキリスト教―四つの見方」(英語)という本は,宇宙の力や要素のバランスがいかに微妙なものかを興味深く説明しています。筆者は,想像上の「全宇宙の制御室」に研究者が来た様子を思い描くよう勧めています。その研究者は,どんな値にも設定できるダイヤルがずらりと並んでいるのを目にします。生命が存在できるには,各ダイヤルが厳密な値に調節されていなければなりません。


 ダイヤルごとに,重力,電磁力,中性子と陽子の質量比,というように設定するものが決まっています。研究者はダイヤルを見ていって,それらが別の値に設定される可能性もあったことが分かります。また,注意深く計算してみると,一つのダイヤルを少し回すだけでも宇宙の構造が変化して生命が存在しなくなってしまう,ということも判明します。幸い,どのダイヤルも,宇宙が存続し居住可能であるための正しい値に厳密に設定されています。


 宇宙は、そのように重力、電磁力、中性子と陽子の質量比というものが、生命が存在できるように厳密に調整されています。この宇宙には、各ダイヤルを厳密な値に調節した研究室の研究者にあたる、宇宙の物理的な力を厳密な値に設定した知的な存在がいるのではないでしょうか。つまり、この宇宙には、目的をもって宇宙を設計した方、神が存在しているのではないでしょうか。






 天文学者のジョージ・グリーンスタインはこう言っています。「すべての証拠を調べると,何らかの超自然の力―というよりもむしろ力を持つ者―が関係しているに違いないという考えが執ようにわいてくる。我々は突然に,意図せずに,至上者の存在を示す科学的証拠を発見するということがあり得るだろうか」。


 考え深い科学者も、これらのすべての背後に、至上者なる神の存在があるのではないかと考えています。


 あなたは、どう思われますか。宇宙が絶妙に調整されているのはなぜでしょうか。目的をもって設計されたからですか。それとも,知性によらずに生じたからですか。


 私たちは、聖書が述べているように、天と地を創造された神が存在することを認めるべきではないでしょうか。(創世記1:1)



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