夫婦の愛は取り戻せる(3)−配偶者に対する話し方


先回「夫婦の愛は取り戻せる(2)−結婚生活を守る努力を払う」をアップしました。今回は、結婚生活を守るために必要な配偶者に対する話し方についてアップしたいと思います。

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いさかい―どれほど深刻か

愛のない結婚生活のおもな原因は、夫婦がいさかいをうまく処理できないことにあるようです。二人の人間が何から何まで同じということなどあり得ないのですから、どの夫婦にも時折、意見の不一致が生じるものです。しかし、いつも衝突している夫婦は、長年の間に愛が冷えてしまったと思うかもしれません。また、『性格が全く合わないから、いつもけんかばかりしているのだ』と思うようになることさえあるかもしれません。
それでも、いさかいが起きるというだけで、結婚は破綻したとみなす必要はありません。問題は、いさかいをどのように処理するかということです。円満な結婚生活を送っている夫婦は、自分たちの抱える問題について話し合うことを学んできました。


配偶者に対する話し方


夫も妻も問題について話し合う方法を知っているでしょうか。二人とも問題について徹底的に話し合うことをいとわないようにするべきです。確かに、それは一種のテクニックで、学ぶのは容易でないと言えます。なぜでしょうか。一つには、不完全さゆえに、わたしたちはみな「言葉の点でつまず(く)」ことがあるからです。(ヤコブ 3:2)


また、親の結婚生活は、あなたの結婚生活に影響を及ぼすことがあります。多くの人が親がしょっちゅう怒りを爆発させている家庭で育ちました。その場合、怒りをぶちまけたり、口汚くののしったりするのは当たり前のことと思うよう、幼いころからある意味で訓練されてきたのも同じです。そうした環境で育った少年は、「怒りやすい」、「すぐに激怒する」大人になることがあります。(箴言 29:22)同じように、そのような生い立ちの少女は、「争いを好む妻」になることがあります。(箴言 21:19)深く刻み込まれている思考と会話のパターンを断つのは容易ではありません。


親の影響は、配偶者に辛らつな言葉をぶつける言い訳にはなりません。しかしながら、家庭環境の影響は、深くお互いの言動に影響を及ぼしているということを理解するのに役立つでしょう。


いさかいに対処するために、自分の考えを言い表わす新しい方法を学ぶことが必要です。これは重要なことです。配偶者に話しかける方法次第で、夫婦仲を裂くことにもなれば、元通りにすることにもなるからです。


聖書には、「剣で突き刺すかのように無思慮に話す者がいる。」という格言があります。(箴言 12:18)また、「痛みを生じさせる言葉は怒りを引き起こす」と述べています。(箴言15:1)もし、語る言葉の結果を考えないで、無思慮にぶっきらぼうに話すなら、相手は剣で突き刺されたように感じるかもしれません。痛みを生じさせる言葉は、配偶者の怒りを引き起こし、夫婦の関係を悪化させることになります。


同じ箴言は、「温和な答えは激しい怒りを遠ざけ」ると述べています。(箴言 15:1)また、「賢い者たちの舌は人をいやす」と述べています。(箴言 12:18)配偶者の怒りを引き起こさないように、できるだけ温和な話し方を捜し求める必要があります。また、配偶者の感情をなだめるような仕方で語る必要があります。


もちろん、なにか気になることがあるなら、そのことを相手に伝えるのは当然です。サラもアブラハムに家庭内の大きな問題についてはっきりと述べました。(創世記 21:9‐12)しかし、その際には、相手を皮肉ったり、侮辱したり、こきおろしたりしないようにしましょう。「あなたなんか大嫌い」とか「結婚しなければよかった」といったことは決して言わないと決意しましょう。自分でしっかりとした境界線を定めてください。ただ、問題の解決に集中しましょう。


配偶者を傷つける話し方はやめなければなりません。そして、いやす仕方で話す方法を学ぶことが必要です。この点で配偶者が問題のおもな原因であるように思えても、意見の不一致が生じた時に自分が何と言っているかを考えてみましょう。あなたの言葉は相手を傷つけるでしょうか、それともいやすでしょうか。相手を逆上させるでしょうか、それともなだめるでしょうか。


では、腹が立ってきた時にはどうすればよいでしょうか。火に油を注ぐのではなく、争いを鎮めるような方法で配偶者に話しかけるにはどうすればよいでしょうか。



ボールはそっと投げましょう

聖書はこう述べています。「あなた方の発することばを常に慈しみのあるもの、塩で味つけされたものとし、一人一人にどのように答えるべきかが分かるようになりなさい」。(コロサイ 4:6)この言葉は結婚生活に実によく当てはまります。


例えば、キャッチボールをするときは、相手が受け止めやすいようなボールを投げます。相手に怪我をさせるほど強く投げつけるようなことはしません。配偶者と話すときにも、同じ原則をあてはめるようにしましょう。苦々しい言葉を投げつけることは害になるだけです。むしろ、優しい、慈しみのある話し方をして、相手があなたの言いたいことを受け入れやすいようにしましょう。



ボールはそっと投げましょう


配偶者の良い点や配偶者に感謝している点をできるだけ認めて言い表すようにしましょう。また、できるだけ自分の側の非も認め、謝りましょう。相手をいやす結果になる優しい言葉を温和に語るように努めましょう。

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以上は目ざめよ!2001年1月8日号「夫婦の愛は取り戻せる」を再構成したものです。「夫婦の愛は取り戻せる」は(1)〜(4)のシリーズです。(1)結婚の誓いを果たす(2)結婚生活を守る努力を払う(3)配偶者に対する話し方(4)口論を鎮める方法です。


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