イザヤ65章・今とは異なるパラダイスでの生活

「いまわたしは新しい天と新しい地を創造しているからである。・・・彼らは必ず家を建てて、だれかほかの者が住むことはない。彼らが植えて、だれかほかの者が食べることはない。」(イザヤ65:17,22)

イザヤ65章は、現在の私たちの生活とは、大変異なる生活を描写しています。それは、「新しい天と新しい地」のもとでの地上のパラダイスでの生活です。新しい天とは、神の創造される新しい政府で、新しいエルサレム、すなわち神の王国政府のことです。(啓示21:1,2)新しい地とは、神の王国に支配される人類社会を意味しています。


神の王国が地上の支配を完全に掌握した時に、地上の生活は新しいものとなります。地上はパラダイスに変えられます。(ペテロ第二3:12,13。ルカ23:43)そこでの生活は今とは全く異なったものとなるでしょう。


その時、イザヤ65章22節が述べる通り、人々は、おのおの自分の家と畑を持つことになります。当然考えられることとしては、新しい体制では自分の家と畑のための土地を割り当てられることになるのでしょう。ですから、パラダイスでは、ホームレスの人はひとりもいません。家を建てるのは、企業でも、専門職の人でもありません。他の人たちの支援を大いに受けるとしても、基本的に自分の家は自分で建てることになります。


それがどうして可能になるのでしょうか。聖書は、「わたしの選ぶ者たちは自分の手の業を存分に用いるからである」と説明しています。(イザヤ65:22)ですから、楽園の住人は皆、それぞれ家を建てるための実際的な技術を身に付けた人々になります。そして、人々は、基本的に自分で家を建てるのですから、住宅ローンに苦しめられることもありません。


また、「彼らが植えて、だれかほかの者が食べることはない」と述べられています。人は、基本的に自給自足をすることになります。他から買った食物を食べるのではなく、自分の家で取れた作物を食べることになります。ですから、人々は、何を食べるのかと思い煩う必要はなくなります。新しい体制では商業的な農園はなくなります。けれども、自分の耕作地で取れた作物を必要に応じて、寛大に隣人と分け合うことも行なわれるでしょう。(使徒20:35。コリント第二8:14,15)


自分の家を建設するためにも、自給自足を成功させるためにも、高度な知識や技術が求められることでしょう。聖書は熟練した技術を持っている人を高く評価しています。(箴言22:29)ですから、新しい体制では、家を建設したり、家に備品を備え付けたり、作物を栽培したりするための実際的な技術を持った人が高く評価されることになるでしょう。


楽園では、そうした熟練した技術を持っている人が、全地で行なわれる家や畑の建設の業のために、無償で技術の研修を行なうことになるのでしょう。また、人は、他の人の家や畑を建設する時に、協力して、実地の経験を身に付けることになるでしょう。


実際に、肉体労働に携わることは、人々の身体的な健康を促進させることになるでしょう。また、楽園では、自分の栽培した有機無農薬の穀物や野菜や果実を食べることになります。そのことも人々の健康を促進することになるでしょう。


結果として、聖書は、「わたしの民の日数は木の日数のようにな(る)」と約束しています。(イザヤ65:22)楽園の住人の寿命は何千年も生きる木の日数のようになります。実際聖書は人々が永遠の命を楽しむようになることを約束しています。(ヨハネ3:16)


大患難の前に山に逃げる時には、可能なら、自分たちで家を建てることもできます。その方が業者に頼むよりも経費が安くですみます。また、山では、食糧不足に対処するために、自給自足に努めるのが賢いと言えます。


多くのエホバの証人は、大会ホールや王国会館の建設に携わっているため、自分たちで家を建てるための実際的な技術を持っています。エホバの証人が聖書の預言の真の解釈を受け入れるならば、山に逃げる時も楽園でも重宝することになるでしょう。



エホバの証人の優れた建設技術は近い将来役立てることができる

また、アーミッシュの優れた農業の技能も高く評価されています。アーミッシュも聖書の預言の真の解釈を受け入れるならば、山に逃げる時も楽園でも、重宝されることになるでしょう。



アーミッシュの優れた農業技術も山と楽園で役立つ
楽園での生活は現代の生活とは、大変異なったものとなります。それは、高収入の生活ではありません。しかし、聖書は私たちに高度な技能を身につけることを勧めています。それは、人々に自尊心と満足を与えるでしょう。それは、現代の生活とは、大分異なったものなので、心の準備と、実際的な準備が必要でしょう。


家の建設でも、自給自足をするための農業の知識でも、今から実際的な知識に目ざとくあって少しずつ学んでいくことができるでしょう。親は子供が実際的な技術を身に付けるよう奨励することができます。それは、楽園での生活の準備となるでしょう。


今日本でも、実際に自給自足をしているグループや家族が存在します。それらの人々から、自給自足をするための知識や技能を学ぶことができると思います。そのグループのひとつに、「木の花ファミリー」があります。そのグループは、富士山の山麓富士宮市に、老若男女問わず50名ほどで自給自足的生活をしながら、共同生活をしています。それらの人々はクリスチャンではありません。しかし、共同生活を続けていくための知恵や、自給自足をするための有機無農薬の実際的な農業の仕方などは、参考になると思います。


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