詩編38編・ダビデは大きな罪を犯して神の許しを求める

「わたしは自分のとがを言い表し、自分の罪について思い煩うようになったからです。・・・エホバよ、わたしを捨てないでください。わたしの神よ、わたしから遠く離れないでください。急いでわたしを助けに来てください。」(詩編38:18,21,22)


詩編38編の中で、ダビデは、自分の罪のために大いに苦しんだことを言い表しています。ダビデは、その時、どう反応したでしょうか。


ダビデは、ウリヤの妻バテ・シバと姦淫し、罪のないウリヤが死ぬように取り計らうという大罪を犯しました。そのために、ダビデ預言者ナタンを通して、自分の家族から生じる剣の災いを経験することが予告されていました。(サムエル第二12:11)ナタンの予告どおり、ダビデの息子アブサロムは、ダビデに反抗して、自ら王となり、ダビデを亡き者にしようとしました。


ダビデは、そのことをエホバ神からもたらされた糾弾とみなしました。エホバの糾弾の言葉は、ダビデの身体全体に悪影響を及ぼしました。また、ダビデは、自分の罪のゆえに平安を失いました。(詩編38:3)


ダビデは自分の罪が非常に大きなものであることを認めています。ダビデは、「わたしのとががわたしの頭を越えたからです。重い荷のように、それらはわたしにとって重すぎるのです。」と述べています。(詩編38:4)ダビデは自分の犯した大きな罪に圧倒されました。


また、ダビデにとって自分の罪は、悪臭を放つうみをもった傷のようでした。(詩編38:5)ダビデは、自分の罪とエホバからもたらされた災いのゆえに苦しみ、一日中悲しみました。(詩編38:6)ダビデは腰が熱くなったように感じ、また、自分の身体全体が病んでいるように感じました。(詩編38:7)ダビデは極度に打ちひしがれ、大声を上げてうめきました。(詩編38:8)ダビデの心臓は激しく鼓動し、ダビデから身体の力は去りました。ダビデの目の光は失われました。(詩編38:10)そして、ダビデと親しい者たちも、ダビデから離れ、当然のこととして、ダビデに敵対する者は多くなりました。(詩編38:11,19)


このような苦しみの中で、ダビデは、どのようにエホバに向かったでしょうか。ダビデはエホバに祈ることをやめませんでした。ダビデは、自分のとがをエホバに言い表しました。(詩編38:18)そして、エホバが自分を捨てないように祈り求めました。(詩編38:21)さらに、自分を助けに来てくださるようにエホバに懇願しました。(詩編38:22)


最終的に、ダビデの祈りは聞き届けられました。ダビデはエホバの警告どおり、エホバの不興を被って災いを経験しましたが、許されて、命と王位を永らえることができました。ダビデは、最後には、エホバが許してくださったことを感じて、平安のうちに生涯を閉じました。


私たちもエホバに対して大きな罪を犯してしまい、エホバからの保護や祝福を失って災いを経験しているように感じることがあるかもしれません。そのため、大いに精神的な苦しみを経験したり、周りからの支援を失うことがあるかもしれません。



homem que ora  by S. Reachers
エホバに罪を犯しても祈りをやめず罪を悔い改めましょう


そんな時でも、エホバに祈ることをやめないようにしましょう。エホバに罪を告白し、エホバが自分を捨て去ってしまわれないように懇願し、罪を悔い改めましょう。エホバからの救いがもたらされるようにエホバにお願いしましょう。エホバからどんな時でも離れないようにしましょう。


エホバは私たちのエホバに対する粘り強さのゆえに、私たちの罪を許してくださり、再び是認と祝福を与えてくださることでしょう。


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