ヨブ39章・神が悟りを分け与えなかっただちょう

「神がこれに知恵を忘れさせ, これに悟りを分け与えなかったからだ。」(ヨブ39:17)



Ostrich by James Preston
だちょうは羽毛の美しい背の高い鳥で食用になる 


エホバは、ヨブとエリフと三人の友が聞いているところで、自然界のさまざまな生き物について言及されました。その際に、エホバはだちょうについて語られます。


ダチョウは知られている中で最大の鳥で立った時の高さが、2メートルを超え、体重が140キロにもなります。寿命は平均40〜50年です。だちょうの肉は、牛肉のように美味だとされています。また、だちょうの卵ももちろん食用になります。聖書は、エホバがだちょうにある分野で本能的な知恵を与えなかったことを述べており、それは事実です。


「雌のだちょうの翼は楽しげに羽ばたいたか。 あるいは、[それには]こうのとりの羽先と羽毛[があるか]。」(ヨブ39:13)エホバが描写されているように、大きな翼を広げて高い空を舞うこうのとりとは全く対照的に、だちょうは空を飛ぶことができません。



Stork taking off the nest. by Remy Snippe
だちょうと違いこうのとりは高い空を舞うことができる



だちょうは、年間平均40個の卵を産みます。こうのとりは、木の頂や建物や高い岩場にしっかりと大きな巣を作ります。対照的に、だちょうは巣のためにオスが低い土手で囲った地面にただ浅いくぼみを掘るだけです。だちょうの巣は無防備です。


聖書はこのダチョウの習性について述べています。「これはその卵を地に放置し、塵の中でそれを暖め、何かの足がそれを押しつぶすことも、また野の野獣がそれを踏みつけることさえも忘れる。 これはその子らを確かに荒く扱う。自分のものでないかのように― その労は無駄になる。怖れがない[からである]。 」(ヨブ39:14〜16)



Ostrich & egg by lutramania
だちょうは知恵がなくその卵を地に放置する



雌は地面にそれぞれ重さ1.5キロほどの卵を幾つか産みますが、メスは数頭のオスと交配するかもしれません。二,三羽の雌により同じ巣穴にかなりの数の卵が産み落とされることもあります。1羽が卵を産んだ巣に他のメスも産卵し、最初に卵を産んだメスが他のメスの卵を保護し抱卵を行います。


支配的なメスは、もし、巣が過密状態であると、ライバルのメスが産んだ卵を取り除くそうです。最初に卵を産んだメス以外のメスは、その子たちをなりゆきにまかせています。また、夜間にはオスのだちょうが卵を暖め、日中にはメスが卵を抱きますが、メスは日差しの強い日中にしばらく巣を離れることが知られています。また、だちょうは、オスもメスも、敵を巣から引き離すための陽動作戦を取っているのかもしれませんが、危険を感じるとすぐに巣とひなを見捨てるというのも真実です。この点からもだちょうは、「子らを自分のものでないかのように荒く扱う」と述べる聖書は正確です。


どうして、だちょうは自分の子らを手荒に扱うのでしょうか。聖書は、「神がこれに知恵を忘れさせ、これに悟りを分け与えなかったからだ。」と説明しています。(ヨブ39:17)エホバ神はだちょうに卵を守る知恵、本能を与えなかったのです。そのために、だちょうは、自分の子らが危険にさらされることに対する怖れを持っていません。


だちょうが「馬とその乗り手をあざ笑う」とは,どういうことでしょうか。(ヨブ39:18)馬の速さは、普通、時速60Kmであるとされています。一方、ワールドブック百科事典(英語)「ダチョウは飛べないが、・・・時速40マイル(64キロ)ものスピードで走れる」と述べています。まただちょうは最高時速70キロを出すことができるというデータもあります。それで、だちょうは、騎手を乗せた馬よりも速く走ることができます。


確かに、だちょうに関するエホバ神の描写は正確でした。
私たちは、だちょうではありませんから、エホバ神から悟りを分け与えていただけるように、エホバ神に知恵を祈り求めていきましょう。


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