箴言12章・来るべき食糧不足に備える(1)

「自分の土地を耕す者は自らパンに満ち足り(る)」(箴言12:11)


福音書によるとイエスは未曾有の食糧不足を預言されました。イエスは「その日、妊娠している女と赤子に乳を飲ませている者にとっては災いになります。その土地に非常な窮乏が、そしてこの民に憤りが臨むからです。」と予告しておられます。(ルカ21:23)食糧不足に陥る時、最初に被害者になるのが、妊娠している女性と赤子に乳を与える女性です。将来、世界に「非常な窮乏」が臨みます。来るべき食糧不足にどのように備えることができるのでしょうか。では、まずイエスの予告された食糧不足は、いつ起こるのかを検討しまょう。


それは、「荒廃をもたらす嫌悪すべきものが、預言者ダニエルを通して語られたとおり、聖なる場所に立(ち)」「世の初めから今に至るまで起きたことがなく、二度と起きないような大患難がある」時です。(マタイ24:15,21)


では、イエスの予告された大患難は、どのような出来事なのでしょうか。そのことを知る上で、福音書の中でイエスが予告された未曾有の大患難を、聖書の預言書であるダニエル書や啓示の書ではどのように言及しているかということが、助けになります。聖書は、おひとりの真の神の啓示ですから、一貫しているはずです。イエスが予告された未曾有の大患難について、ダニエル書や啓示の書で無視しているとは考えられません。


ダニエル11章には、変遷する北の王と南の王の抗争が予告されています。そして、その最高潮として、北の王が南の王に最終的な総攻撃をしかけ、南の王が敗北することが預言されています。(ダニエル11:40,42)そして、その時、「国民が生じて以来その時まで臨んだことのない苦難の時が必ず臨む」と予告されています。これは、「終わりの時」の患難を意味していると思われます。(ダニエル11:40;12:1)最終的な北の王と南の王の決戦は、それまで臨んだことのない苦難の時になるに違いありません。ですから、イエスの予告された未曾有の大患難の時とは、北の王が南の王に最終的な総攻撃をする時を意味しているに違いありません。


また、啓示の書の17,18章では、緋色の野獣が大いなるバビロンに総攻撃することが予告されています。(啓示17:16)この出来事は啓示の書の中でひとつの最高潮となっています。このことは、未曾有の大患難を意味するに違いありません。啓示の書の中でも、イエスが予告された未曾有の大患難について言及しているはずです。大いなるバビロンとは、アメリカ合衆国を表しています。(そのことに詳しくは、カテゴリの「大いなるバビロン 」を参照されてください。)


確かに、世界がふたつの勢力に分かれて戦争をするならば、人類のほとんどはそのために食糧を生産できなくなり、食糧不足になるのは、目に見えています。



Getting food to vulnerable people displaced by conflict by DFID - UK Department for International Development
戦時には食糧不足になります。イエスが予告された食糧不足も国際的な戦争の時に生じるに違いありません。



エホバの証人は、神の民を除いた人類の残りの部分に対する神の裁きが大患難を意味していると解釈しています。しかし、最終的なこの世に対する神の裁きは神の民にとって苦難の時ではなく、救いの時、「安らぎ」の時になると聖書の中で述べられています。(テサロニケ第二1:7)しかし、非常な窮乏が臨む大患難は、人類にとって「安らぎ」の時であるとは言えないでしょう。そして、イエスは未曾有の大患難の時に、「肉なる者がだれも救われない」危険があると説明しておられます。(マタイ24:22)しかし、邪悪な人々に対する裁きの時は、誰が滅ぶかはきちんとコントロールされて、その期間が長くなっても、「肉なる者がだれも救われない」危険は少しもないはずです。ですから、未曾有の大患難は、邪悪な人々に対する神の裁きを意味しないと思います。


また、イエスの予告された大患難の予型となったユダヤ教の体制での大患難は、ローマ軍によるユダとエルサレムの滅びを意味していました。ですから、主の日における大患難も政治諸国家間の抗争を意味しているのではないでしょうか。


ですから、こうして聖書の預言とその言い回しを総合的に考察すると、私はイエスの予告された未曾有の大患難は、世界がふたつの政治勢力に分かれて争う国際的な戦争を表していると思います。過去において戦時には、食糧不足が襲ったように、世界中の国が戦争に巻き込まれる時、世界的な食糧不足になると思います。


次回はイエスの予告された世界的な食糧不足にどのように備えることができるか箴言の書から調べたいと思います。


[関連する記事]
マタイ24章・大患難はなぜイエスの最終的な裁きでないか
マタイ24章・どこを攻撃すると未曽有の大患難となるか
啓示17章・大いなるバビロンが国家である理由
ダニエル2章・なぜ大娼婦は偽りの宗教ではなく国家なのか
啓示17章・続 なぜ大いなるバビロンはアメリカ合衆国なのか
啓示17章・続 なぜ大娼婦は偽りの宗教ではなく国家なのか
啓示18章・続々 なぜ大いなるバビロンはアメリカ合衆国なのかアメブロ続き

[ライブドアの最近の更新]
マタイ24章・その日と時刻についてはだれも知りません