エリトリアでのエホバの証人に対する迫害(2)

先回、エリトリアについてウィキペデイアからの情報と2007年エホバの証人の年鑑からの報告を「エリトリアでのエホバの証人に対する迫害(1)] 」に掲載しました。今回さらに情報を追加します。



エリトリアの状況を知ることのできる日本語のサイトがありました。弁護士としてエリトリアに滞在して法律作りのボランティアをしたことのある日本人へのインタビューです。


[第10回 エリトリア人弁護士から見た“世界最悪”の独裁政権国家]


 この記事によると、エリトリアでは、大統領がすべての民間メディアを閉鎖し、民主的改革を求めるあらゆるジャーナリストや批判者はもちろん、他国に逃れようとした人々などを容赦なく逮捕し、場合によっては即殺害し、裁判にもかけずに刑務所に期限なしに拘禁するようになっているとのことです。そして、今でも、何千人、何万人もの人びとが拘束され、刑務所はもちろん、秘密拘禁施設などにも拘束されていると見られているそうです。



post card from Eritrea by ctsnow(eritrea8)
エリトリアの首都アズマラ


【2009年エホバの証人の年鑑より】
 当局は多数のエホバの証人を収容所に拘禁し、中には劣悪な環境に置かれている証人もいます。2008年7月には兄弟たちが新たに6人逮捕され、その中には国内で指導の任に当たっていた長老たちも含まれていました。
 

釈放を求めて多くの努力と国際的な働きかけがなされていますが、政府はエホバの崇拝に反対する姿勢を崩していません。


【2010年エホバの証人の年鑑より】


 2009年6月28日、当局はある会衆の成員23人を逮捕しました。その中には高齢の姉妹たちや2歳から4歳までの3人の子供も含まれていました。高齢の姉妹たちは釈放されましたが、子供たちは母親たちと共に刑務所に入れられたままです。父親たちはずっと以前から投獄されていました。今では家族全員が留置されています。


 これで投獄されているエホバの証人の兄弟姉妹たちは64人になりました。その中には、兵役に対する中立の立場のゆえに1994年以来投獄されている3人の兄弟たちも含まれています。その兄弟たちはどの法律に違反したかも告げられていません。


エリトリアエホバの証人に関するヨハネの感想】


信仰を持って聖書に従おうとする人々が政府から迫害される時には、多くの一般人も政府から虐待されることになることが分かります。


第二次世界大戦中には、ドイツで、よく知られているようにユダヤ人を始め多くの一般の人々が虐待されました。その時には、エホバの証人も厳しい迫害を受けました。また、ドイツのヒットラーは、放送出版、郵便、電話などの通信といったあらゆるメディアを検閲の対象としました。同じように、エリトリアでも、メディアが弾圧されています。そして、同時に、エリトリアエホバの証人も弾圧されています。



Against censorship on Flickr by Chiara Marra(censorship1)
1933 May 10 Berlin book burning -- taken from the U.S. National Archives (1933-may-10-berlin-book-burning)
ナチス・ドイツ焚書(Nazi book burnings)−ドイツ国内の本のうちでナチズムの思想に合わないとされた書物がナチス・ドイツによって儀式的に焼き払われた−メディアの弾圧は戦争へとつながった



また、日本でも戦前、政府により書籍、新聞、映画などのメディアに対する規制が強化され、また通信物も検閲されました。そのため、メディアは政府や軍部に対して批判的な記事を書けなくなり、日本は戦争へと突き進んで行きました。



警視庁検閲課の様子。1938年(昭和13年)。JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.A06031060900、写真週報14号(国立公文書館)内閣情報部(censorshipjapan)
日本でもメディアへの検閲・弾圧は戦争へとつながった


同時に、その当時、ものみの塔協会の支部や、戦争に反対する一部の諸教会も弾圧されました。例えば、日本ホーリネス教会の流れを汲む日本基督教団は弾圧を受けて、政府より解散させられました。それで、エホバの証人や諸教会に対する迫害、メディアへの法的な規制は、政府、軍部の独裁、弾圧、戦争につながり得ることが分かります。


ですから、啓示の書では大いなるバビロンの中での、神の民に対する迫害が予告されていますが、その時には多くの一般人も政府から虐待されることになるでしょう。(啓示17:6)言い換えれば、大いなるバビロンの中での一般人に対する抑圧は、神の民に対する迫害を予示しているものだと言えるでしょう。アメリカがエリトリアのようにならないことを望みます。


これからも、社会情勢が厳しくなっていくにつれ、多くの国で政府が独裁的また強権的になったり、軍部が政権をとったりすることは予測できます。イエスは、終わりの時に、神の民がご自分の名のために「すべての国民の憎しみの的となるでしょう」と予告されました。(マタイ24:9)


全世界で、神の民は、迫害されることが予測されます。しかし、エホバ神に依り頼み忠実であり続けましょう。


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