うつ病(17)−十代のうつ病の原因と対策

若者のうつ病は、大人のうつ病に比較して、家族環境から影響を受けやすく、対人関係適応も悪くなりやすいことが研究によって示されています。またうつ病の若者は、大人になってからもうつ病の問題、アルコールや飲酒や薬物の問題を抱えやすくなります。



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若者のうつ病は大人になっても引きずり問題が深刻になることがあります


聖書は、「経験のない」ことが「愚かさ」に結びつき、神の律法を安易に無視しやすく、命を失う結果になりやすいことを示しています。(箴言1:32;7:7,23;9:16-18;14:18)経験のない若者は、うつ病その他の問題によってダメージを受けやすく、また問題に賢明に対処するのが大人よりも難しいでしょう。


十代の若者がうつ病になる原因はいろいろあります。幾つかの原因とその対策について考えましょう。


                          うつ病と家庭環境


最近の研究によれば、幼少期の頃に夫婦ゲンカを目の当たりにしていた子どもは、十代になったときにうつ病になりやすいということが明らかになっています。デービッド・G・ファスラー博士も、「両親が絶えず緊張した関係にある家庭で育つ子どもは,波風の少ない環境で生活する子どもより,うつ病になる危険性が高い」と述べています。



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父親と母親が仲がいいことは子供の幸福の土台です
親が仲が悪かったりいらだちを子供にぶつけるなら子供はうつ病になります



幼い時、両親は子供の世界すべてですから、親が争いあうなら、子供は自分の世界が破壊されたように感じるでしょう。また、夫婦が仲が悪いならば、親は子供に対してもいらだちをぶつけやすくなります。親子の関係も緊張し、子供の幸福の理由は打ち砕かれるでしょう。また、親が言い争う姿を見て、子供は他の人と仲良く生活する仕方を学ぶことはないでしょう。すると、他の人と良い関係を築くことができず、それはうつ病を悪化させるでしょう。


また、親の子育ての仕方も若者のうつ病に影響することがあります。マーク・S・ゴールド博士はこう書いています。「親から虐待される子どもはうつ病になる危険性が高い。親が過度に批判的で,不十分な点ばかり見る場合にも,子どもはうつ病になる危険性が高い」。聖書も親の子供に対する扱いが不適切な時、子供を「いらいらさせて気落ちさせる」と述べています。(コロサイ3:21)


また、別の研究者は、親の子供に対する関心が不足していると、子どもはうつ病になりやすいと考えています。もちろん、子供は親から愛されてないと感じるならば、うつ病になりやすくなります。


親と同居している若者は、親との良い関係を保ち、うつ病を悪化させないよう努力する必要があります。「親の言葉による虐待(1)−親がののしる理由」をどうぞ読まれてください。このシリーズは(1)から(3)まであります。
    
                           10代の子供の喫煙とうつ病


10代の子供の喫煙とうつ病は直結しています。国立長期調査が行なわれ、10代の子供の喫煙とうつ病の関係について、青少年8704人を調べました。「現在の喫煙は重度のうつ症状を発症させる強力な決定要因である。」と、著者は結論しています。「10代の子供にとっての憂鬱症状と喫煙」(E・グッドマン及びJ・キャピットマン著)


喫煙は人の栄養成分を破壊し、心身の健康に悪影響を与えることがさまざまな研究によって裏付けられています。うつ病で悩む10代の若者は是非とも喫煙をやめるべきでしょう。



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喫煙は十代の若者のうつ病の大きな原因−喫煙をやめましよう


                              放射能の影響


うつ病が悪化する原因のひとつに放射能があります。チェルノブイリ原発事故後、避難者の間ではうつ病の発症率が3倍も増加し、自殺率も高くなりました。また、2012年1月、福島原発事故後の福島県で21万人の避難者全員にアンケートを配布して、メンタルヘルスの調査をしました。大人も大変高い割合でストレスを感じていましたが、児童を対象とした調査によると、日本人の平均に比べ2倍のストレスレベルでした。ですから、放射能のためにうつ病になるという証拠があります。


福島:放射能の恐怖の影響


どのように対策できるでしょうか。ひとつには放射能のレベルの低い地域に避難することができます。


また、放射能を体外に排出する食事をすることができます。味噌、玄米、海草などは排出効果があります。また、ヨモギ茶などの薬草茶は、放射能の悪影響を相殺する助けになります。マコモという植物のお茶やマコモを入れたお風呂も放射性物質の排出効果があります。マコモは市販されていますが、もし池があれば栽培できるでしょう。


メダカのがっこう           

Typha latifolia by dhobern(makomo)
マコモのお風呂は放射性物質排出効果があります


                               食生活


多くの精神衛生の専門家は,セロトニンなどの脳内物質がよく働かないなら、うつ病になりやすくなると言います。また、親がうつ病の場合,その子どもも同じ状態になりやすいということに研究者は気づいています。うつ病は、親の形質の遺伝もあるかもしれませんが、何よりも親と同じ食生活をしていることも影響があるでしょう。そうした脳内物質は、基本的にアミノ酸ですから、動物性、また植物性たんぱく質を意識して摂取することができます。


それで、肉や魚また大豆製品などのたんぱく質の豊富な食品を食べるように努力しましょう。゜とりわけ、納豆などの発酵食品は、胃腸にもいいです。納豆は、できたら遺伝子組み換えでない無農薬のものが胃腸にいいようです。


また、ビタミンB群の不足もうつ病を悪化させます。それで、野菜や雑穀やナッツ類を食べるように努めましょう。



十六穀米、納豆、豆腐の味噌汁、ケール炒め by naotakem(nattomisosoup1)
納豆のたんぱく質・味噌汁・雑穀などはうつ病対策になります
              
   
                         婚前交渉と乱交


婚前交渉をしたり乱交を行なうことも、うつ病の原因になります。ある研究者は,十代の性行為について調査して、若者たちが乱交のために「自信と自尊心」の低下を報告している点も明らかにしました。またその研究者は、「個人的な面接調査で,[乱交を行なう]多く[の若者]は,……目的も自己満足もないまま生きていると自分で思っていることを明らかにした」と,書いています。


ですから、自尊心と自信を保ちうつ病に陥らないために、結婚するまで童貞性、処女性を保ちましょう。        
          
                 薬剤の使用がうつ病を引き起こすことがある


うつ病は病院に行って、カウンセリングを受け、坑うつ薬を飲むことによって、克服することができる場合もあります。しかし、研究によると、十代の若者には、坑うつ薬が効かない場合や、抗うつ剤の種類によっては、若者のうつ状態を悪化させることさえあることが示されています。それで、抗うつ剤抗不安薬についてネットなどを通して情報を取り入れ、悪影響を与える可能性の薬剤は、やめてみることも必要かもしれません。



Broken Life by smkybear(antidepressant2)
抗うつ剤は悪化させるのでやめた方がいい場合があります


ネットに、頭痛のために長期にわたって鎮痛剤を使用した結果、重度のうつ病の症状に悩まされるようになったという若い女性の経験が掲載されていました。その女性は、しばらくの間、鬱症状で家に寝たきりの状態でした。その女性は、体内の薬物を体外に出すために、集中的に温泉療法を行ないました。さらに、規則正しい食生活と運動を行なうことによって、うつ病から回復し、仕事もして正常な社会生活を送ることができるようになったということです。


時間湯 体験談 群馬県 三十代女性 うつ病


鬱症状を引き起こす薬を摂取していなかったかどうか考えてみることができます。その場合は、温泉療法によって薬を体外に排出することも、うつ病脱出のひとつの方法となるかもしれません。さらに、砂風呂も体外に有害な物質や放射性物質を排出する助けになるでしょう。



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砂風呂は体外に放射性物質や薬剤など有害な物質を排出する助けになります

                            
                                精神的な打撃


元々は健康であっても,精神的な痛手となる出来事によって脳内の化学的なしくみが変わり,うつ病になりやすくなる例もある,と一部の人は考えています。


精神的に打撃を与える出来事に対処するために、聖書から、ストレスに対処できる考え方を身につけましょう。また、ストレスが高じる時は、神に祈りによって頼りましょう。聖書にある復活の希望や、神に祈って神に依存することは、うつ病の十代の若者にとって、貴重な助けになるでしょう。



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神への祈りは精神的打撃に対処する助けになります


このうつ病の問題シリーズの前半のものを是非読んで役立てられてください。


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