パチンコ中毒(3)−パチンコ中毒の治療法

ギャンブル中毒治療開始直後、ギャンブル依存者は離脱症状に見舞われます。それはイライラ、不眠、過敏、落ち着きのなさ、手の震え、発汗などの症状です。さらに、ギャンブルへの欲求が高まります。この禁断症状は、2、3か月間というデータもあれば、期間は1週間ほどだという専門家もいます。


禁断症状を乗り越えるのは、容易ではありません。離脱期を脱しないうちにギャンブルを再開した場合、離脱症状は一時的に治まりますが、ギャンブル依存症は治りません。それで、ギャンブル依存症を治すために、ある人々は、病院に入院することを勧めます。離脱症状を抑える薬もないため、入院治療が効果的な対処法となると考えられています。


以下は、私が調べたギャンブル依存治療の施設ですが、他にもあるかもしれません。


しかし、入院しても、ギャンブルに戻る人も多くおり、専門家の多くは、GAなどのグループミーティングに参加し続けるよう勧めているようです。また、病院によっては、債務整理の援助まで行うところもあるようです。


(1) 菊陽病院
熊本県菊池郡菊陽町原水下中野5587
TEL 096-232-3171 FAX 096-232-0741
菊陽病院では、ギャンブルの再発を防ぐ三本柱として
1.不必要なお金を持ち歩かない
2.ギャンブルを思い出すようなものは避ける(パチンコ店の前は通らない、パチンコ店のチラシは見ないで捨てる、テレビCMや雑誌などは見ない、勝った話は聞かない)
3.少なくとも週に1回はGAに出席する。
以上の3つを実践するよう勧めています。


(2)ワンデーポート
横浜市瀬谷区相沢4-10-1 
TEL 045-303-2621


(3)八幡厚生病院 やはた心身医療センター
北九州市八幡西区里中3-12-12
Tel 093-691-3344  Fax 093-603-7213
入院期間は原則3カ月間。依存症に関する学習や運動、菜園での軽作業などのメニューがある。治療の中心は患者同士が語り合うミーティング。借金問題解決のために、自己破産など複数の方策があることを説明し、行政や司法書士会などの相談先も示して本人に選択させている。


(4)榎本クリニック−医療法人社団榎会
東京都豊島区西池袋1-2-5
TEL 03-3982-5321 FAX 03-3982-5090
入院設備はありませんが、依存症治療で有名な病院。


(5)医療法人社団 祐和会 大石クリニック
神奈川県横浜市中区弥生町4-41大石第一ビル 
TEL 045-262-0014
アルコール依存症ギャンブル依存症 薬物依存症、SEX(性)依存症等の専門クリニック。


パチンコ依存症と戦う医師 大悟病院 内田恒久院長



              自分の意志の力だけではギャンブルを克服できない


あるGAのメンバーは、ネットで次のように語っています。「私たち(もちろん自分も含めて)はギャンブルをしたいがために、多額の借金、横領、詐欺、家族への嘘を重ね、時によっては強盗や殺人も犯します。家族との固い約束や本人の強い意思なんて、ギャンブルをしたいという強烈な欲求の前には、何の役にも立ちません。」


それで、強迫的ギャンブラーは自分の意志の力だけではギャンブルをやめることができません。


しかし、GAは、次のようにも語っています。「スピリチュアル(霊的)な原理を求めることで、私たちの問題は解決するように思われる。私たちのほとんどは、私たちより偉大な力に対する信頼がギャンブルをやめたいという願望を持ち続けるために必要だと感じている。」


それで、神の大きな力に頼ることは、ギャンブルを克服し続ける上で助けになります。(ペテロ第一4:11。詩編62:8)神の助けは、意志の力の弱さを補って助けます。




(prayer15)
祈りによって神に頼ることはギャンブルを克服し続ける上で助けになります



               ギャンブル依存症の治療は数年かかる


ギャンブル依存症を治療するには集団精神療法を週に1、2回、少なくとも2年間継続する必要があるとも考えられています。


ギャンブル依存症には長期間ギャンブルを絶った後でもギャンブルをするとたちまち症状が再発するという特徴があります。例えば、ギャンブルから離れて何年もたつGAのメンバーも、夜中にパチンコ台の夢を見、パチンコ店の新聞の折込み広告を見ると何とも言えない気持ちになると言っています。


そのため、ギャンブル依存者は、「適度にギャンブルを楽しめるようになる」という状態にはならないと経験者は語っています。この事実を指して「ギャンブル依存症は治らない」といわれることがあります。


あるGAのメンバーは、ミーティングに、大体年間100名来るとすれば、1年後も同じ会場に足を運び続けているのは、数人だと述べています。来なくなった人は、ギャンブルに戻ったとも考えられます。しかし、そのGAに集う数人は、借金もすることなく、家族に嘘をつくことなく、ギャンブルから遠ざかって、当たり前の普通の生活が送れるようになっているということです。


                中毒克服のための家族の協力の必要性


ギャンブル依存者の周囲の人間がギャンブル依存者を支え、ギャンブル依存者が引き起こした問題のフォローをすることが多いのです。しかしギャンブル依存症の患者を診てきた通谷(とおりたに)メンタルクリニック(福岡県中間市)帚木さんは「やってはいけないのは、借金の肩代わりです。」と述べています。


一時的に借金は解消されても、依存症である限り、当事者はあらゆる手段でカネを手に入れ、ギャンブルを続け、再び借金を抱えることになるからです。菊陽病院の赤木医師も、「家族が借金を丸抱えしては本人のためにならない。突き放す勇気も必要」と、訴えています。


しかし、機関によっては、ギャンブル中毒者が仕事を見つける支援をしています。家族もその点では協力できるかもしれません。


多くの施設で、本人が治療につながる前から、家族に対するカウンセリング、教育などが行なわれています。その中に、ギャンブル依存症者の家族・友人のための自助グループGAM-ANONギャマノンがあります。同じような家族を持って悩んでいる方と話しをすることで気持ちが楽になったり、効果的な対処法を知ることができるかもしれません。


                      家庭聖書研究


また、聖書の研究は、パチンコ中毒に対処するのに助けになると思います。エホバの証人に自宅に来てもらって、基本的な聖書の知識を学ばれるのはいかがでしょうか。家庭での聖書のレッスンも集会や大会の出席も無料です。エホバに証人に頼んで、ギャンブルについて聖書がなんと述べているか教えてもらうこともできます。


私は、エホバの証人の聖書の解釈すべてに同意してはいませんが、エホバの証人との聖書の研究により、神と聖書に対する信仰を培い、聖書の基本的な教理について学び、神の律法や原則に対する敬意を学ぶことができると思います。



Steelman (biblestudy)
神に対する信仰と聖書の教えはギャンブル克服に助けになります


                     ギャンブル依存対策本


ギャンブル対策本を読むことが、ギャンブル克服の助けになるという人もいます。多くの精神科医がギャンブル対策本を出しています。ネットで検索して読んでみられるのはいかがでしょうか。


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