創世記1章・創造の一日目と二日目

 キリスト教の信仰者が1%に満たない日本では、無神論や進化論が支配的です。しかし、聖書は万物を神が創造されたことが書かれています。

 
 創世記の一章には、エホバ神が全宇宙を創造された後、地球を人の住みかとして整えていかれた過程が記されています。神は、どのように地球を整えられたのでしょうか。聖書のその記述は信頼できますか。


 神は創造の六日を用いて地球を人間の住みかとして整えていかれました。創造の六日目の終わりに神は人間男女を創造されました。今回は創造の一日目と二日目を説明します。


 創造の一日の期間はどのくらいの長さなのでしょうか。聖書にはロトの日とノアの日という記述があります。(ルカ17:26,28)この場合、日の長さは決まっていません。ですから、創造の一日の長さも決まっていないかもしれません。神は一日目の初めにご自分の目的を宣言されて神がその目的を達成できた時に、その日は終わるとも考えられるかもしれません。(創世記1:5,8,13)


 まず幾十億年も前にエホバ神は、全宇宙を創造されました。その中に、太陽も地球も星も含まれていました。(創世記1:1)でも、創造の一日目が始まる前に、太陽光は地球に届いても、当初、太古の地球は空は闇だったことを聖書は示しています。そして、地球は、水で覆われており、陸地はありませんでした。(創世記1;2)



Witnessing "Black Day, Silver Sea" by @maxinuz (Parks) #Unchartedplaces
by astrangelyisolatedplace (blacksea)
創造の一日の始まる前は地表は水で覆われており空は闇でした


 ヨブ記の中でも、太古の地球が暗闇で覆われていた時期があったと述べています。「わたしが地の基を置いたとき,・・・雲をその衣とし,濃い暗闇をそのくるみ帯とし(た)」と述べられています。(ヨブ38:4,9)


 その時、地球を雲が衣のように覆っていました。地球を覆う雲は地球上に光が届くのを妨げていました。これは、創造の一日目の前の地球の状態を示していると考えられます。


 それで、創造の第一目に神は、「光が生じるように」と言われ、地上に光があるようになったと聖書は述べています。(創世記1:3)



The Atlantic Ocean by milan.boers(lightsea)
創造の一日目に空はやはり水蒸気で覆われていましたが上空は明るくなりました


 でも、一日目に何が起こったのでしょうか。雲は、温度が高くなると消えてしまいます。それは、温度が高いとその空気に含まれる透明な水蒸気の量が多くなるからです。それで、エホバは、大気の温度を高くして、雲の量を少なくして、太陽光が地上にある程度、届くようにされたのでしょう。そのため地球上を覆う水の上空が少し明るくなったのでしょう。


  神は雲を通してある程度地表を覆う水面に太陽光が届くようにされたので、地球の太陽の方に向いた面は、空が明るくなりました。神はそれを「昼」と呼ばれました。一方、太陽から見て地球の裏側は、暗くなりました。神はそれを「夜」と呼ばれました。(創世記1:5)


 二日目に神は水の間に大空が生じるようにされました。すなわち大空の下の水と「大空の上方に来る水」を分けられてその間に空間を設けられ ました。そして、大空を天と呼ばれました。


Sea of Clouds by Yellow Sky Photography (seaofcloud)

創造の二日目におそらく神は上空に雲の層ができるようにしてその下に大空を作られました


 何が起きたのでしょうか。おそらく、さらに地球上の水面に近い大気は、温度が高くなったのでしょう。そのために、地上に近い大空には、雲がほとんどなくなったのでしょう。しかし、その上空には、厚い雲という形で水が存在していたのでしょう。


 この状態は現在でもある程度見られます。地表面から、対流圏、成層圏となっていますが、対流圏の上層部に雲海が見られます。対流圏は、高度が高くなるにつれて、気温が低くなり、水蒸気が凝結して雲になります。その上の成層圏以上には雲は発生しません。


 気象庁で使用されている資料によると、上層雲のよく現れる高度は温帯地方だと5〜13km、熱帯地方だと6〜18kmとされています。普通の旅客機が飛ぶ高さは高くても10kmくらいなので、 それよりもまだ3〜8kmも高いところにも雲が大量に現れることになります。


雲について(1) 


 しかし、創造の二日目に大気の上層部に存在した雲は、現在見られる対流圏の上層部の雲海よりも、層の厚いものだったでしょう。なぜなら、その雲が光を遮ったために、創造の二日目には、依然として地上から太陽や月や星などの光体は見えなかったことを聖書は示唆しているからです。


 それで、神はまず地球に光が届くように取り計らわれました。そのようにして、光合成によってエネルギーをえる植物が将来存在するための準備をされました。また、人間も動物も地上が明るいので昼間活動できます。


 また、創造の二日目には、上空に雲のない空間を作られたので、将来そこに鳥が飛ぶことができるようになりました。(創世記1:20)それで、エホバ神は、将来の生物の出現に備えて準備をされました。



(birdsinthesky3)
後になって鳥は創造の二日目に作られた大空に飛ぶようになりました


 私たちは、エホバ神が人間や生物の住みかとして地球を長い期間をかけて整えて下さったことを感謝できます。