創世記1章・創造の六日目の人間の創造

創造の六日目にエホバはまず、地上の生き物を創造されました。そしてその終わりにエホバは人間男女を創造されました。


エホバ神は「わたしたちの像にわたしたちと似た様に人を造(ろう)。」と言われました。(創世記1:26)人間男女は神とキリストのお二方に似た者として創造されていると言えます。なぜなら、神は「わたしたち」の像に似た様に人に造ろうと、天におられたイエス・キリストに語りかけておられたからです。(箴言8:30。コロサイ1:15)


では、人間はどのように神とキリストに似ているのでしょうか。アダムは「神の子」であったと聖書は述べています。(ルカ3:38)ですから、子供が親に似るように人間は神のもたれるさまざまな特質を表すことができます。



(adam)
アダムは神の子として創造されたので人間は神の持たれる特質と能力を一部与えられました



人間は動物と違って「理性」を与えられています。(ペテロ第二2:12。ユダ10)理性のある人間と理性のない動物の大きな違いは、人間が「言語」を操れることです。神もイエス・キリストも言語によって意志の疎通を図る存在ですが、神は人間にも言語を理解して用いることのできる能力を与えました。


聖書は、神はアダムと言語でコミュニケーションをとったことを示しています。神は、ことばを用いて人間に仕事を与えました。(創世記1:28)


アダムは、最初から神の話される言葉を話せたのでしょうか。聖書には、そのことは書かれていません。しかし、人間の子供が親が話しかけてくれることにより、言葉を覚えて話せるようになるのですから、神は、アダムと定期的に意志の疎通を交わすことによって何も話せなかったアダムに言語を教えられたのではないかと思います。



しかし、聖書は、動物に理性がないと述べています。(ペテロ第二2:12。ユダ10)ですから、神は人間とは違って動物とことばを用いて意志の疎通を図ることを意図されませんでした。


人間の場合には、大脳に言語中枢がもともとあります。人間の言語中枢は、他の動物にはない、明らかな人間の脳だけの解剖学的特長です。 人間には、他人の言語理解をつかさどるウェルニッケ言語野と、言語処理、音声言語や手語(手話)に関わる役割をつかさどるブローカ言語野があります。このような機能が人間の脳にもともと与えられているため、人間は言語を理解し操ることができます。



(languageare)
人間は脳に言語中枢を与えられたので動物と違って言語を理解し使うことができます



しかし、動物には、そうした言語中枢がもともと脳にないか、あっても萌芽程度のものです。明らかに神は、人間がご自分とそして人間同士が言語で意志の疎通を図ることを意図されました。そして、神は人間の頭にそれができる機能を与えました。神が、人間が言語を理解し用いることのできる脳の機能を与えて初めて、人間は言語を用いるができました。


例えば、類人猿は、手話で視覚言語を何千語か理解できる者が存在するそうです。例えばゴリラのココは、手話を2000語理解できると言われています。また、PCの助けで3000の英単語を理解するチンパンジーもいるそうです。そして、ココは死についても人と会話したと言われていますが、私はその会話を読んで、ココが死について十分理解していたかどうかは疑わしいと思いました。



Young chimpanzee looking above by Tambako the Jaguar (chimpanzee)
類人猿は賢いものでも手話を3000語ほどまでしか理解できません



一方、人間はどの程度の数の単語を操れるのでしょうか。アメリカのSCHOLASTICという出版社から刊行されている、対象年齢が9歳から12歳、つまり、小学校の中学年から高学年子供用のスペリング辞典は、1万6000語強を収録しています。普通の子供がその辞典の単語をすべて習得しているとは限りませんが、それでも、普通の人間の子供は優に一万語以上の単語を覚えて操れるでしょう。




Roger on Richland Avenue with Schwinn Bicycle by roger4336(tenyearoldboy)
人間は十歳の子供でもおよそ一万語以上の単語を覚えて使うことができます



大人はもっと膨大な数のことばを習得できます。日本人の日本語の語彙力」はだいたい2万語、多い人は10万語 と言われています。また、オンライン辞書Weblio辞書は、約973万語収録していると言われています。この辞書のすべての語彙を記録している人はいないかもしれませんが、要は人間が学べることには、限界がないということは言えるでしょう。それで、人間が習得可能な単語の数は、天才とされる類人猿の1000語とも3000語とも比較にならない程多いのです。


そして、人間は神と同じように複雑な、もしくは抽象的な概念を理解することができます。


Book-Shelf by Yinghai(bookshelf)

人間が習得できることばには限りがなく世代を超えて知識を集積していくことができます



理性のない動物は人間と違っておおむね本能に従って行動しており、知識や知恵を無制限に増し加えていくことは基本的にできません。(箴言30:24)人間は、動物と違って学び続けて知識を集積することができます。人間は、複雑な概念や抽象的な概念を理解することができ、論理的な思考を重ねることができます。


そして、人間は、人類の文明が蓄積してきた政治、社会、歴史、科学、宗教の分野における膨大な知識を習得することができます。それで、人間は明らかに他の動物とは一線を画しており、優れた理性を与えられました。


聖書のジェームズ王欽定訳には3万1,173の節で、77万3,746の単語で成っているとされています。類人猿などの動物は聖書を理解できません。しかし、人間であればそれを読んで理解でき、聖書の神エホバのご意志を理解することができます。人間は神が求めておられる特質や原則を聖書の事例を通して理解することができます。



King James Bible by Joybot (kingjames)
ジェームズ王欽定訳は70万以上の単語でなっています
人間は動物とは違って聖書を読んでその意味を理解することができます


そして、聖書は人間が知識や知恵や理解や識別力を増し加えることができると述べています。(箴言2:2-7) 


こうしたことができると述べられているのは、人間に関してだけです。動物は、そもそも聖書を読むことができないのですから、知識や思考力において成長することはできません。ですから、動物と人間の間には、何も進化的なつながりはありません。動物と人間は全く異なった種類として創造されているのです。


動物は最初から死すべきものとして創造されています。しかし、人間は動物と違って初めは永遠に生き続け学び続けるはずでした。そして、聖書は人間に永遠の命の見込みを差し伸べています。


人間は神によってその命を与えられました。(詩編36:9)そして、人間は、霊的に深い内容でも理解することができます。そして、人間は、真理を知り、人間に意図された神の目的を理解し、神のご意志を行うことにより、人生の目的を果たすことができます。


私たちはその感謝を神の言葉を学び、神に見習い、神のご意志を行うことによって表しましょう。



[関連する記事]
(2)生命は進化で存在するようになったのではなく創造された
(3)人間は神に創造された
[ライブドアの最近の更新]
セウォル号の事故から教訓を得て・・・エホバの証人の統治体へのメッセージ