核兵器の使用をやめるべき理由・アメリカのネバダとハンフォードでの核実験

 国家は、核兵器を開発するために核実験を行います。しかし、核実験によって、人々の健康に非常に大きなダメージを与え、それは自国と他国の国民を殺す結果になります。


 まず、アメリカ合衆国が行った核実験が人々にどのような影響を与えているかを見てみたいと思います。この記事を読まれて核実験や核兵器の使用を思いとどまるように核兵器や核実験に関係する仕事についている方々にお勧めします。
            
                           ネバダでの核実験
 

 核実験が行なわれたアメリカのネバダ実験場の風下のネバダ州、ユタ州アリゾナ州を政府が調査したところ、1980年代になって大きな被害が出ていたことが分かりました。また、1500頭もの羊が死の灰によって死に、羊を解剖し調べたところ、羊の体内に何万倍もの放射性物質の濃縮が起こっていたことが分かったそうです。


 アメリカのネバダ砂漠が核実験場として使われはじめたのは1951年からですが、そこから250?も離れたユタ州ビーバー郡の小学校の女性教師、メリー・ルー・メリングは53年から自分の周囲で癌で死ぬ人の記録を27年間取りました。この死者のリストには白血病だけでなく、前立腺ガン、結腸ガン、リンパ系のガン、リンパ肉腫、脳腫瘍、肺ガン、皮膚ガン、肝臓ガン、子宮ガン、卵巣ガンなどありとあらゆるガンが含まれていました。



http://www.asahi-net.or.jp/~zs5m-inzk/leaf_hira.htm

米国での放射能汚染(1) 

 
 ネバダの核実験場では、1951年から92年までの間に計925回の核実験が行われ、大気圏内核実験が禁止される1962年まで100回の実験がありました。地下核実験は825回行われましたが、地下実験でも少なくない放射性物質が大気内へ放出されたことが分かっています。




Sedan Crater by itjournalist (nevada1)
ネバダの核実験跡地−政府は核実験が人々の命に悪影響があることを知りながら何百回も核実験を行いました



 この核実験はラスベガス、ロサンゼルスやサンフランシスコなど大都会に向かって風が吹かない時を選んで行われました。ユタ州側が風下となったので「風下住民」という語ができました。


 アメリカ軍による数百回の核実験の間に、軍は軍人や民間人から何千人もの核実験の参加者を募ったそうです。彼らは、皆核がどのようなものかを知らず、なんの装備もないまま至近距離から核爆発を目撃しました。そして、高レベルの放射能を体に浴びました。実験中被爆したとされる兵士はアトミックベテランズと呼ばれ、その数はおよそ40万人以上とも言われています。


アメリカ軍兵士たちはかつて自国に核兵器のモルモットにされていた


Desert Rock Nuclear Tests 1951-1957 US Army Soldiers Observe Atomic Bomb Blasts





 アトミックベテランズの多くが、急性放射線障害による吐き気や、晩発障害による癌や白血病を発症し、子供には多くの奇形児が誕生しました。


 実験をやりたい放題やった後で米国政府は「健康補償法」や「風下法」という補償制度を作りました。このことから、アメリカ政府も、放射能が人々の健康に害を及ぼすことを知りながら、実験を行ってきたことが分かります。


 しかし、核実験をする人々は、放射能の害を認めたがりません。放射能は低レベルであれば、人々の健康に害を与えることはないと主張します。しかし、 政府が補償制度を作っていることからも、放射能は低レベルでも人々に影響を与えることを政府は認めざるを得なかったことが分かります。そして、放射能は蓄積されるので、長期間にわたって影響を及ぼすのです。


                 太平洋での水爆実験と全核実験の数


 1946年から1962年まで西太平洋のビキニ環礁とエニウェトク環礁で、水爆実験が行われました。その際、多くの自国の艦船や他国の艦船、一般人が巻き込まれました。アラスカや太平洋を含めたアメリカの全実験は、軽く2000回を上回ると言われています。


                   ワシントン・ハンフォードの核施設での核実験


 戦後にワシントン州・ハンフォードに核施設がありました。1950年代には、核施設の風下に広がる広大な砂漠の土地が政府プロジェクトとして格安のローンで分け与えられ、砂漠は広大な穀倉地帯になりました。1987年、政府はハンフォードに関する機密書類を公開しました。ハンフォードの原子炉が放出していた放射線は、スリーマイル島事故の10,000倍に及びました。しかも、放射性物質の放出は風下地区に向けて1940年代と50年代、秘密裏に“意図的”に行われていました。


 その結果、27万人にのぼる風下に住む住民は、長期にわたり大量の放射線に被ばくし、ガン、白血病、心臓疾患、奇形児の誕生の非常に高い発生率に苦しみました。政府文書によれば、ハンフォードで放射能が放出されたのは、放射線戦争の潜在的影響力を評定するためでした。


アメリカ“ハンフォード核施設”


 ワシントン州のハンフォードの住民は、政府により立ち退かされ、核実験が行われて今ではゴーストタウンになっています。




(washingtonstate)ハンフォードのあるアメリカのワシントン州


Hanford N Reactor (hanford2)
ワシントン州ハンフォード−ここは核実験地であり風下地区の住民は放射能により癌や白血病に苦しめられました




 アメリカは、核実験を何千回も行って自国の国民を使って核兵器の効果を確かめてきました。アメリカは、自国の国民の命を奪ってきました。また、自国の国民の寿命を短くしています。核兵器を使用すると、その放射能は、人々の健康に致死的な影響を与えます。


 私たちは、放射能の悪影響を否定するべきではありません。人々の命を気遣うべきです。核実験や核兵器の使用は、他国の国民のみならず、自国の国民の命を損ないます。私たちは、自分の健康を気遣うのであれば、他の人の命と健康を損なうことをするべきではありません。


 もし、核兵器や核実験に関係した仕事をしているのであれば、その仕事をやめましょう。人々の命と健康を損なうならば、神の怒りを買います。神に是認される人々の命を損なうことのない職業につきましょう。


 また、アメリカ政府は自国民のことを気遣っているとは言えません。このことを考えても、アメリカ政府が将来信仰を持つ人々に対して厳しい迫害を加えることが予期できます。このことを考えて、早期に大いなるバビロンを出ることが賢明であると言えます。是非、命を守るために国外に出ることを考えられるようにお勧めします。(啓示18:4)



Looking Towards Nevada Test Site, Nevada by Ken Lund(nevada2)
政府による厳しい迫害の前に大いなるバビロンから離れるようお勧めします