続・どうしたらエホバ神からの保護を得て命を守ることができるのですか

 聖書は、神の民が迫害で命を失う可能性があることを予告していますが、同時にエホバ神がご自分に依り頼むご自分の僕に保護を与えることも述べています。先回、偶像や悪霊ではなく、エホバ神に救いを呼び求める必要性をお伝えしました。他に、エホバ神の保護を得るためにどんなことが求められているでしょうか。


(3)エホバはご自分に忠節な者たちを保護してくださる
 

 エホバは、どんな人を保護してくださるのでしょうか。詩編は、こう述べています。「その忠節な者たちは皆,エホバを愛せよ。エホバは忠実な者たちを保護しておられる。」(詩編31:23)また、聖書はエホバ神は「忠節な者には,あなたは忠節をもって行動」されると述べています。(詩編18:25)ですから、エホバはご自分に忠節な者また忠実な者を保護してくださいます。


 では、エホバに忠節な者また忠実な者とはどんな人のことなのでしょうか。
 

 エホバに忠節であるということは、まず、詩編31章23節にあるように、エホバを愛することが求められます。また、エホバに忠節な者は、エホバを愛するので、エホバを賛美し、エホバに感謝するでしょう。(詩編30:4;97:10;145:10;149:1)



 また、詩編 37編3節によると、「忠実さをもって行動」するということは、「エホバに依り頼み,善を行な(う)」ことを意味します。(詩編37:3)


 また、箴言には、「忠実な使節は[人を]いやす」とあります。(箴言13:17)ですから、忠実であることは、他の人に助けになることを親切に行うことも意味しています。その中には、聖書のいやしとなる音信を人に伝えることも意味するでしょう。


 ですから、神に忠節であるということは、単に偶像崇拝、殺人、淫行、心霊術など神が非とされる行いを避けるだけでなく、エホバ神と人を愛して、その愛を行いによって積極的に表現することをも意味します。


 また詩編119編30,31 節によると、「忠実の道」とは、神の「司法上の定め」を受け入れ、神の「諭しに固く付(く)」ことを意味します。ですから、聖書中に見られる神の裁きや勧めや助言を受け入れることを意味します。(詩編119:30,31)また、聖書の預言に見られる神の裁きを支持することも忠実であることになります。そのようにする人に神も忠節を示してくださるでしょう。


 そのように、生活全体で神に忠節であるように努力する人に、エホバ神は保護を差し伸べてくださるでしょう。
 

 聖書の中には、エホバに保護された多くの忠節な人が登場しますが、その中に、ダビデがいます。ダビデは、非常に重大な失敗をしましたが、その生涯を通して力一杯エホバを賛美しました。それで、ダビデはエホバを賛美し感謝する詩歌を数多く作り、詩編の多くはダビデによって制作されています。




David Plays the Lyre(david10)
ダビデは生涯を通してエホバを賛美し愛したのでエホバはダビデを保護しました


 ダビデのエホバに対する愛が、ダビデをエホバに忠節な者とさせ、エホバはダビデに保護を差し伸べられました。ですから、ダビデは数多くの危険な状況から救い出されました。ですから、重大な失敗があっても、エホバに対する愛と忠実は、多くの罪を覆ってエホバの保護をもたらします。(ペテロ第一4:8)


ですから、ダビデがエホバを愛して、そのみ言葉を熟考したように、エホバを愛するならば、神のみ言葉聖書を毎日読んで考えてみるでしょう。また、神に対する愛があれば、神や聖書が非難された時、神や聖書を擁護するでしょう。


 さらに、エホバに忠節な人として挙げられるのは、使徒ヨハネです。彼は、非常に高齢になるまで、エホバに忠節に仕えました。彼は、彼の著書である福音書の中でも、彼の手紙の中でも、愛を強調しています。(ヨハネ13:34。ヨハネ第一3:16;4:7-11)ですから、彼はエホバを愛し、キリストを愛し、仲間を愛する忠節な人でした。



Andrey Mironov (john3)
ヨハネは神とクリスチャンの仲間を愛して神から保護され長年高齢に至るまで奉仕しました
 

 それで、彼はパトモス島に流刑にされてもエホバに対する忠実からそれませんでした。彼はパトモス島でエホバ神から霊感を与えられて啓示の書を書きました。そして、彼がパトモス島から解放されて後、会衆への手紙を少なくとも三通、また啓示の書を諸会衆に書き送ったと考えられます。


 ヨハネは一説によると、イエスが処刑された後63年後に啓示の書を、65年後に諸会衆への手紙を書きました。ヨハネはイエスが処刑された後も非常に長く奉仕できました。このことは、エホバがヨハネに保護を差し伸べられて非常に長い期間にわたってエホバに奉仕できたことを示しています。



ですから、ダビデヨハネもエホバを愛して、そのみ言葉をいつも熟考したように、エホバを愛するならば、神のみ言葉聖書を毎日読んで考えてみるでしょう。また、神に対する愛があれば、神や聖書が非難された時、神や聖書を擁護するでしょう。




Eastman Johnson's 1863 painting "The Lord is My Shepherd". (biblereading9)
エホバを愛するならば神のみ言葉聖書を毎日読むでしょう


 
 ですから、エホバ神からの保護を得るためにも、例え失敗があっても、精一杯エホバを愛し、エホバを賛美し感謝しましょう。聖書を読んで神と聖書を擁護しましょう。また、仲間のクリスチャンに対しても愛を積極的に示しましょう。また、エホバの諭しに付き従いましょう。


 エホバからの保護をもたらすことに寄与するさらに別の要素を次回取り上げたいと思います。