千年統治の後神がサタンを解放して人類を試すのは不当ではありませんか


 ある人は、神の王国の千年統治の後、エホバ神がサタンを無活動状態から解放して人類を試すことを不当に感じます。サタンがいたから、アダムとエバは神に背いたのではないだろうか、神の王国の千年統治の後、完全な姿で復活した人類の世界になぜサタンを解き放す必要があるのだろうかと考えます。その点について考えてみましょう。


 まず、神が完全になった人類がサタンの試みに遭うことを許されることは、神がご自分の是認を求める人類ひとりひとりに、たとえある程度の妨害があってもご自分の支配権を認めることを求められることを示しています。神は、最初にエデンの園に善悪の知識の木の実を置いて、ご自分の支配権を認めることを求められました。(創世記2:17)


 ところが、サタンは、蛇を通してエバに善悪の知識の木の実を食べても死なない、人間は神を無視して自らを支配できるという偽りを言いました。(創世記3:4,5)エバはサタンの述べた偽りに騙されました。(テモテ第一2:14)また、アダムはエバと行動を共にしたいと考えたようです。


 しかし、もし、アダムとエバが神がしてくださったことに対する感謝があり、神の支配権を尊重する気持ちがあれば、神に従うことは何ら難しいことではありませんでした。(創世記2:16)なぜならエデンの園には、おそらく何百種類もの食用となる果樹や野菜があったからです。 



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エデンの園には食べるものは豊富にあったので一本の木の実を食べることを差し控えることは難しいことではありませんでした


善悪の知識の木の実を食べることを差し控えることは、アダムとエバに何らの苦しみも重荷ももたらしませんでした。(ヨハネ第一5:3)それは本当に負担の軽いご要求でした。



 アダムとエバはサタンの影響があっても、神の支配権に固くつくことは決して難しいことではなかったのです。



 それで、千年統治の後、人類には同様の試みが臨むと考えられます。例え、サタンの影響があっても、その試みは、神の支配権を尊重する気持ちがあれば難しいことではないでしょう。 


このような仕方で、人類に試みが臨みます。まず、イエスが悪魔を千年間無活動状態にすることが予告されています。(啓示20:2)そして、キリストとその仲間が千年間、支配します。(啓示20:6)そして千年統治が終わると、サタンは解放されます。サタンは、諸国民を惑わし戦争をさせます。惑わされる者は海の砂のように数多くなることが予告されています。(啓示20:7,8)


その時、惑わされた諸国民は、「愛されている都市」すなわち神の王国の代表者たちに対して戦争をしかけるようです。 彼らは「聖なる者たちの宿営と愛されている都市」を取り囲みます。(啓示20:9)サタンに惑わされる人々が「諸国民」と表現されているということは、神の王国のもとに一致するのではなく、千年統治が始まる前に人間の諸政府が行使していたような地域の支配権を主張することを示しているかもしれませ。 


その時、アダムの子孫は、人類の歴史を知っています。神の支配から離れた人類の過去の支配がいかに悲惨だったかを知っているのです。そして、聖書の預言が成就したこと、神の王国とキリストの贖いにより,過去に死んだアダムの子孫が復活し、人類が向上し完全で死なない状態になり、平和な世界が実現したことも知っています。


神の王国のもとでは聖書の研究が行われたはずです。人々は、聖書と神について知っているはずです。人類の歴史を知っている筈です。それがいかに悲惨なものであったか、神の王国がいかに人類に平和と健康をもたらしたかを知っています。




千年統治の終わりに人々は聖書と神と人間の歴史について熟知しています
その時の試みはアダムとエバよりも容易になるはずです


ですから、神の支配権を尊重することは、それらの人々にとってアダムとエバよりももっと容易になっているはずです。その時の人類は、アダムとエバよりももっと神の支配権に感謝を示すべき理由を持っています。


ですから、千年統治の後、サタンが解き放されることによって、神の支配権に対する従順が再び試みられますが、神の支配権に対する感謝と認識があれば、その試みは人類にとって決して難しい試みではないでしょう。


 ところが、多くの人々は、サタンに惑わされ再び神の支配権に反逆することを預言は示しています。サタンに惑わされた人々は、言い訳ができるでしょうか。戦争をしかけるということは、それら神の王国の地上の代表者たちの命を奪おうとするのでしょう。そうした人々に神が永遠の命を与える責務はないでしょう。(ヨハネ第一3:15)


 それで、エホバ神はそれらの人類の上に天から火を降らせて、反逆した人々を滅ぼしてしまわれます。(啓示20:9)そして、その時、サタンも完全に滅ぼされます。(啓示20:10)


 サタンは、神に対して反抗的な何らかの考えを人々にふきこむと考えられますが、それは決して難しくない試みでしょう。聖書と人類の過去の歴史を理性的に学べば、アダムとエバが神に従うのが実際は容易であったように、それ以上に、その時も神に従うことは難しくないでしょう。


 当然、その時、神の支配権に感謝してそれを尊重する人々も非常に大勢いると考えられます。それらの人々は、神の王国の代表者たちに対する攻撃には加わらないでしょう。むしろ、そうした人々の防御に回るでしょう。神の支配権を確固として尊重する人々には、神は永遠の命を与えるでしょう。(ヨハネ第一2:17) 


それで、聖書に載せられているひとつの重要なテーマは神の支配権です。エホバ神は、万物を創造された方です。自然界には神の知識と知恵と愛が反映されています。(使徒14:17)聖書にも神の知識と知恵が反映されています。(箴言2:6)私たちは神の支配権が知的な被造物にとって最善であるという確信を強め、神の支配権を擁護していきましょう。



Douglas Scortegagna
私たちはすべてのものの創造者の支配権を支持しましょう