歴代第二29章・親の影響―バアル崇拝者の子ヒゼキヤ

「彼はすべてその父祖ダビデが行なった通りに,エホバの目に正しいことを行ない続けた。」(歴代第二29:2) 


 アハズはユダの王でありながら、エホバを崇拝せず、バアルのために鋳物の像を造って、バアルを崇拝しました。アハズは、ヒンノムの子の谷で、子供を偽りの神に火で焼いてささげるようなことをしていました。(歴代第二28:2,3) ところが、アハズの子ヒゼキヤは、彼の父親の例にならいませんでした。ユダの王ヒゼキヤは、ダビデのようにエホバを崇拝しました。
 

 ヒゼキヤはアハズなどの父たちがエホバに不忠実なことをしたために、エホバの憤りがユダとエルサレムに臨んだと語っています。(歴代第二29:6〜8)ヒゼキヤの言葉の通り、ユダはシリアとエドムに敗北しておおぜいとりこを連れて行かれました。(歴代第二28:5,17)またイスラエルに敗北し、一日に十二万人が殺されました。(歴代第二28:6)またフィリスティア人にも敗北し、町々を奪い取られました。(歴代第二28:18,19)また、アッシリアの王に悩ませられました。(歴代第二28:20)


 ヒゼキヤは物事を正しく見ました。そして起きたことから、教訓を学びました。彼は、エホバの崇拝を復興しました。(歴代第二29:3,21)無酵母パンの祭りを行いました。(歴代第二30:13,21)ヒゼキヤはエホバの前に善いこと、正しいこと、忠実なことを行ない続けました。(歴代第二31:20)そのため、ヒゼキヤの時にアッシリアの王セナケリブが攻めてきた時も、エルサレムは、エホバからの奇跡的な保護を受けました。(歴代第二32:1,21)また、ヒゼキヤは富と栄誉を得て、すべての業で成功を収め続けました。(歴代第二32:27,30)


 私たちは親の影響というのは、大きいものです。たとえば、親が犯罪者であった場合、その子は自分も親のように犯罪者になるのだろうかと不安に思うかもしれません。また、親がアルコールや薬物の中毒者であったり、両親がいつもけんかをしているような悲惨な家族生活を送ったりしているかもしれません。すると自分もそうなるだろうかと考えるかもしれません。


 けれども、私たちはただ単に環境の犠牲にならないですむということをヒゼキヤ王の例は示しています。ヒゼキヤ王は、父親のアハズを反面教師にしました。わたしたちも、親がひどく悪い模範を示している場合、ヒゼキヤのように親を反面教師にして、エホバを崇拝し良いことをすることができます。