病気と上手に付き合う(3)―他の人との接触を保つ

先回まで、「病気と上手に付き合う(1)−病気について知った時」「病気と上手に付き合う(2)−生活のコントロールを取り戻す」をアップしました。今回は、病気であっても、他の人との接触を保つ必要性について取り上げたいと思います。

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他の人との接触を保つ。

医学的な研究によると,社会的な接触は健康にプラスとなります。その逆も真実です。「社会的隔離と死亡率との関係は……強く,喫煙と……死亡率との関係に似ている」とある研究者は述べ,さらにこう付け加えています。「社会的関係を改善することは,禁煙と同じほど健康に重要かもしれない」。この人は,社会的関係を維持する技術は「生存に役立つ」と結論しています。


聖書も、「自分を孤立させる者は利己的な願望を追い求める。その者はあらゆる実際的な知恵に逆らって突き進む。」と述べて孤立することを非としています。(箴言 18:1)孤立するなら、病気に対する実際的な対処法を知ることができなかったり、考慮にいれなかったりするかもしれません。


とはいえ、あなたは、人の往来のある病院ではなく自宅で病気と闘っているかもしれません。問題は病気が長期に及び、お見舞いに来てくれる人が少なくなっていることかもしれません。自分の益のために、ますます孤立してしまうのを食い止める必要があります。でもどうすればよいのでしょうか。可能であるなら、食事の席、会合などに自分から出かけていくことができます。


慢性病を持つ人のためのワークショップへの参加者への調査で、参加によって、身体的症状の改善はなくても、自身の健康状態で悩む患者は半減し、その効果は最低でも一年間持続したというデータがあるとのことです。他の人との築き上げる交わりを通して、他の人々の知恵から学び、思いがけない助けが得られるかもしれません。


出かけていくことができない場合には、家族や友人を自宅に招待することができるでしょう。また、外部の人々と、手紙や電話、Eメール、ネットなどでできるだけ連絡を保ち、良い関係を築きましょう。




他の人と接触を保つ

ストレスを軽減する方法を見つける。


さまざまな研究が裏付けているように,ストレスは病気の症状を悪化させることがあり,ストレスの軽減は症状を耐えやすくするのに役立ちます。ですから,ときどき息抜きをする必要があります。聖書は「笑う」ことと、「跳び回る」ことにもふさわしい時があると述べています。(伝道の書 3:1,4)


外出できない場合は、静かな音楽を聴く、本を読む、ゆっくり風呂に入る、お茶やハーブ茶をゆっくり飲む、手紙や詩を書く、絵を描く、楽器を演奏する、信頼する友人と話すなどして、感情面でのストレスを解消することもできます。そうしたからといって問題を完全に解決できるわけではありませんが、一時的とはいえ、気持ちが安らぐことでしょう。


外出できるなら、散歩をし、買い物に行き、庭をいじり、ドライブをすることもできるでしょう。可能であれば、小旅行に出かけることもできるでしょう。もちろん、病気があるので、旅行はいささか面倒かもしれませんが、事前の準備とその場その場での適当な対応によって、ハードルを乗り越えられます。




可能ならスポーツも


例えば,体が麻痺して車椅子生活のレックスとその妻ティネケは外国へ旅行しました。「最初は少し緊張しましたが,すばらしい休暇を過ごすことができました」と,レックスは述べています。確かに,病気は生活の一部になっているかもしれませんが,病気に生活を乗っ取られる必要はないのです。


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この記事は、目ざめよ2001年1/22号「病気と上手に付き合う−どのように?」を参考に作成されています。またネットの情報も参考にしています。次回は、「病気と上手に付き合う(4)−前向きに生きる」をアップしたいと思います。


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