イザヤ34章・エドムに対する復しゅうの日

「天でわたしの剣は必ずびっしょりぬれる。見よ。それはエドムの上に下る。・・・エホバは復しゅうの日を、シオンに関する訴訟のための応報の年を持っておられるからである。」(イザヤ34:5,8)


昔、エホバはバビロンから逃れるイスラエル人を迫害したエドムに対して復しゅうをされました。エドムに対してエホバが復しゅうをされることは、イザヤ34章の中で予告されていました。このことは、神の民に対して迫害を加える国家に対して、エホバが復しゅうをされることを予示するものとなっています。


エドム人は、ヤコブすなわちイスラエルの兄弟エドムの子孫でした。ですから、エドム人イスラエル人とは、血縁関係にありましたが、イスラエル人を援助するどころか、危害を加えました。


エドム人はバビロンからイスラエルが攻撃された時、ユダ王国の没落を見て喜び、ユダを征服する者たちをあおりたてました。(詩編137:7)エドムは、命からがら逃走するユダヤ人の命を奪ったり、資産を奪ったり、彼らをバビロニア人に引き渡したりしました。(オバデヤ12-14。エゼキエル35:5)エドム人は、イスラエル人に対して敵意と憎しみを表しました。また、イスラエル人の相続地が荒廃させられたので、その国土を乗っ取ろうと画策し、エホバに向かって自慢げに語りました。(エゼキエル35:10-15)


それで、エホバはエドムに復しゅうすることを予告されました。イザヤ34章によると、「天でわたしの剣は必ずびっしょりとぬれる。見よ、それはエドムの上に下る。・・・エホバはボズラで犠牲を、エドムの地で大いなる殺りくを行なわれるからである。」と予告されていました。(イザヤ34:5,6)


バビロンはネブカドネザル王の時、エドムと一時的に平和な関係にありました。しかし、西暦前6世紀の中ごろにバビロンの王ナボニドスの軍隊はエドムを攻撃して征服しました。バビロニアの歴史と文学を研究する学者C・J・ガドによると、ナボニドスの軍隊はエドムとテマを征服し、その軍隊の中には、ユダヤ人の兵士も含まれていました。


ナボニドスによるエドムの攻撃は徹底的なものだったようです。西暦前5世紀に書かれたマラキ書によると、すでにエドムの「山々を荒れ果てた所とし,その相続分を荒野のジャッカルのための場所とした」と述べられています。(マラキ1:3)


エドムは、イスラエル人が苦境にあった時、ひどい仕打ちをしたことに対してエホバから復しゅうされました。このことは、末の日に大いなるバビロンが神の民を迫害して、その血を流すならば、エホバが必ず復しゅうをされることを確証しています。啓示の書の預言によると、「神は・・・大娼婦に裁きを執行し、ご自分の奴隷たちの血の復しゅうを彼女の手に対して行なわれた。」と予告されています。(啓示17:6;18:20;19:2)


しかし、現在、アメリカ合衆国の中で、徴兵制はしかれておらず、兵役は志願制です。そのため、エホバの証人や他のキリスト教の教会の良心的兵役拒否者たちが迫害されることはありません。エホバの証人や、聖書に対して誠実な信仰を持つ人たちは今のところ政府から危害を加えられてはいません。そのような状況が続く限り、大いなるバビロンがエホバ神からの復しゅうを受けることはないでしょう。私たちは、大いなるバビロンでの状況を見守っていく必要があります。





エホバの証人ものみの塔の本部


[関連する記事]

啓示17章・大いなるバビロンによる迫害の徴候


啓示17章・大いなるバビロンアメリカに予見できること


イザヤ13章・バビロンに対するエホバの日


[アメブロの最近の更新]


なぜ『父と母を敬う』べきなのだろうか(4)−腹立たしい気持ちに対処する