ヨブ42章・ヨブは忠誠の報いを受ける

「エホバは後に,ヨブの終わりをその始めよりも祝福されたので,彼は羊一万四千頭,らくだ六千頭,牛一千対,雌ろば一千頭を持つことになった。彼はまた,息子七人と娘三人を持つことになった。」(ヨブ42:12,13)


ウツの地に住むヨブは、悪魔サタンにより、さまざまな災いを経験しました。しかし、彼はあらゆる災いにもかかわらず、エホバ神に対する忠誠を固く守りました。それで、ヨブは、エホバ神からすばらしい報いを受ける結果になりました。


ヨブは、とがめがなく、廉直で、神を恐れ、悪から離れていました。エホバはヨブの忠誠を喜んでおられました。ところが、悪魔サタンは、神がヨブを物質的に保護し、祝福しているゆえに、ヨブは神を恐れているのだと主張しました。また、悪魔サタンは、もし、ヨブが身体的に病むことになるならば、神をのろうことになるだろうと主張しました。それで、神は、悪魔サタンがヨブに災いをもたらして、ヨブの忠誠を試すことを許されました。


 それで、悪魔サタンは、ヨブの全財産を失わせ、ヨブの十人の子供を殺しました。しかし、それでも、ヨブは、神に対する忠誠を堅く保っていました。(ヨブ1:20〜22;2:3)今度は、悪魔サタンは、ヨブの体中悪性のはれ物で打ちました。その上、ヨブの三人の友がやってきて、ヨブは、神から離れた背教者で悪行者であると非難しました。しかし、ヨブは、三人の友との討論の間、生涯、神に対する忠誠を固く守る決意を表明しています。(ヨブ27:5)


ヨブが、神よりもむしろ自分の方を義とした誤りについては、エリフとエホバが語られてヨブを戒め、ヨブは悔い改めました。それで、エホバは、彼の苦しみを癒され始めました。そして、ヨブの兄弟、姉妹たち、以前ヨブを知っていたすべての者がヨブのもとに来て、ヨブの家で彼と共に食事をし、ヨブが被った災いについてヨブを慰めました。(ヨブ42:11)


また、彼らは、各々金子一枚と金の輪一つをヨブに送りました。(ヨブ42:11)今日で言えば、ヨブの受け取った金は災害時の義援金のようなものでしょう。ヨブは、受け取った金を元手に生活を立て直し始めました。エホバはヨブを最初の時より、祝福されたので、ヨブは、羊一万四千頭、らくだ六千頭、牛一千対、雌ろば一千頭を持つことになりました。(ヨブ42:12)それは、以前ヨブが所有していた、羊、らくだ、牛、雌ろばのそれぞれちょうど二倍でした。それで、ヨブはふたたび、東洋人のうちで最も大いなる者となりました。(ヨブ1:3)


 また、ヨブは、ふたたび妻によって七人の息子と娘三人を持つことになりました。(ヨブ42:13)ヨブの三人の娘は、全土の中でもっとも美しい娘たちでした。(ヨブ42:15)


そうして、ヨブはこの後長生きをしました。災いの後、百四十年、生き長らえたと聖書は記録しています。(ヨブ42:16)ヨブは、試練を経験した時、何歳だったのでしょうか。もしヨブが三十代か、四十代だったのであれば、ヨブは、およそ百八十歳まで生きたことになります。でも、もっとヨブは長生きした可能性もあるでしょう。ヨブは、ノアの大洪水後に生まれた人で一番長生きした人であるかもしれません。ヨブが長生きしたこともヨブの忠誠に対する報いでした。


さらに、ヨブは、将来地上の楽園に復活し、サタンに殺された十人の子供たちと再会するという報いも受けるでしょう。また、ヨブは、地上の楽園で、君という立場に立つことになるでしょう。(詩編45:16)そして、ヨブは地上の楽園での永遠の命を受ける結果になることでしょう。


ヨブはさまざまな面で自分の忠誠の報いを得ました。ヤコブ書は、「あなた方はヨブの忍耐について聞き,エホバがお与えになった結末を見ました。エホバは優しい愛情に富まれ,憐れみ深い方なのです。」と述べています。(ヤコブ 5:11)ヨブの喜ばしい結末は、エホバの優しい愛情と憐れみを持たれる方であり、私たちの忠誠に報いを与えてくださることを示しています。


私たちもエホバに対する忠誠を保つならば、エホバは天であれ地であれ祝福に満ちあふれた生活の伴う永遠の命を与えて、ふさわしい忠誠の報いを与えてくださることを確信できます。


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