続・核兵器を戦争に用いるべきですか

非核保有国は、核保有国の核の傘に頼ることがあります。他国の核兵器に自衛のために頼るべきでないのはどうしてですか。


もし、他国に核兵器を使うことを期待したり、要請したりするなら、核兵器を使う国家の血の罪をある程度負うことになるでしょう。


例えば、昔、ユダの二部族王国が流血の罪のあるアッシリアに頼ったことがありました。ユダの王アハズは、シリアと北のイスラエルの脅威から逃れるために、アッシリアの王(ティグラト・ピレセル3 世)にわいろを贈りました。(列王第二16:7,8。歴代第二28:16)ユダがアッシリアに頼ったことは効を奏し、アッシリアの王は、シリアを攻撃してシリアの王を殺しました。(列王第二16:9)それで、ユダの送ったわいろは、アッシリアを強めてさらに流血を続けることになりました。



Tiglath-Pileser III, king of Assyria (744–727 BC). Gypsum alabaster relief from Tiglath-Pileser's palace at Nimrud (Tiglath-Pileser III)
ティグラト・ピレセルの宮殿のティグラト・ピレセル3世の浮き彫り
ティグラト・ピレセル3世はユダの求めに応じてシリアを倒し流血の罪を続けた


しかし、後になってユダは、その頼ったアッシリアによって攻撃され、アハズの次の王ヒゼキヤの時に滅ぼされる寸前にまでになりました。(イザヤ36:1,2)


ですから、今日でも、核兵器を持つ軍事強国に頼ることは、ある程度自国の防衛に役立つかもしれませんが、その国家が核兵器を使って流血を行った場合、その流血の罪にある程度あずかることになるでしょう。


また、他の世界強国に頼った国家が、その軍事強国に攻撃されないという保証はありません。聖書は神が流血の罪のあったイスラエルとユダに敵対されたことを示しています。(エゼキエル9:9,10)イスエラル十部族王国の場合は、アッシリアに頼ってアッシリアによって滅ぼされてしまいました。また、エホバは、結局流血の罪のあったユダをバビロンによって滅ぼされました。


同様に核の傘に頼られた南の王は、核兵器を使うならば、自分に流血の罪を犯させた国家を憎むことになるでしょう。


そして、聖書はさらに、大患難の時、生き残ることのできる地の王たちは、北の王と南の王の間のその最後の戦闘の時、戦いに加わっていない国家であることを示しています。(啓示18:9,10)しかし、ダニエル書の預言によると、大患難の時、北の王は南の王だけでなく、他の国家も攻撃することになっています。(啓示11:41,43)当然、南の王の核の傘に頼って、南の王が核を北の王に対して使う場合、北の王は、南の王に頼っていた国家に対しても復しゅうしたいと考えるでしょう。




Polaris A1 Missile by cliff1066™(usnuclermissile)
US核ミサイルに頼るとどうなりますか?


US_nuclear_weapons_test_at_Bikini_in_1946 by Ascendaeus(usnuclearweapon)
北の王にも南の王にも憎まれる可能性があります


反対に北の王の核兵器の使用に頼るならば、どうなるでしょうか。聖書は南の王によって幾つかの国家が滅ぼされることを示しています。(ダニエル7:8)それで、北の王の側に立つ国家は、南の王によって滅ぼされる国家になる可能性があります。ですから、どの軍事強国の核の傘にも頼らないのが賢明です。そうする方が結局、自国を守ることに貢献します。


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