どうしたらエホバ神からの保護を得て命を守ることができるのですか


 エスは神の民が迫害によって命を失うという事態が起こりうることを予告されました。(マタイ10:21,22)しかし、そのことは、神の民全体が短命になってしまうことを必ずしも意味していません。聖書はエホバ神がご自分の民に保護を差し伸べられると述べています。(ヘブライ10:39)
 

 天的希望を持つクリスチャンの場合はどうしても最後には人間としての命を終わらせなければなりません。でも、神の助けによってこの事物の体制でも、長く神に奉仕できる天的希望を持つクリスチャンも多いでしょう。


 そして、聖書は地的な希望の大群衆に関しては、数えきれないほど多くの人が大患難を生き残ると述べています。(啓示7:9,14)
  

 確かに、迫害によって今の命を失う人もいることでしょう。しかし、神に忠誠を保ったために命を失う人は、神に記憶されています。クリスチャンを迫害する人はエホバ神がその人を復活させることを妨げることはできません。(マタイ10:28-30)


 例えば、昔族長アブラハムの家族はカナン人の異教の崇拝者の間で、その生涯をエホバの崇拝者として過ごしました。そして、イエスは、アブラハムは死んだ後でも、神の目に生きていると言われました。神の目に生きていますから、アブラハムは神の記憶の中で生きています。ですから、アブラハムは将来復活することになります。(ルカ20:37,38)




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アブラハムは神への信仰を中心とした生涯を送り神の目に生きているので復活します



 エスはこう言われました。「自分の魂を慈しむ者はそれを滅ぼしますが,この世において自分の魂を憎む者は,それを永遠の命のために保護することになります。」(ヨハネ12:25)ですから、神の是認を保っているなら、迫害によって命を失うクリスチャンも、将来復活して永遠の命を受けることができます。


 それで、今の命を守ることよりも大切なのは「永遠の命」を保護することです。たとえ今の命が危険にさらされても、万が一失うことになっても、神の是認を保持して永遠の命を守る方が大切です。その人は将来の復活の見込みを確実にすることができます。


 しかし、天的な希望であっても地的な希望であっても、クリスチャンはできるだけ長く地上で奉仕したいと願うでしょう。では、どうしたら神の保護を得て地上で生き永らえることができるのでしょうか。



(1)偶像や悪霊を崇拝するなら保護は得られない
 

 聖書は「彫刻した像に仕える者はみな恥をかく」と述べています。また、偶像を「無価値な神々」と述べています。(詩編97:7)偶像は、その崇拝者のために保護を差し伸べることはできないので、無価値であると言えます。石や金属でできた偶像に頼っても、命のない偶像は私たちのために何もすることができません。(詩編115:4-8)




Budda in Japan ND339 by elizabeth.mcquiston (idol6)
偶像はその崇拝者たちのために保護を差し伸べることはできません
 
 
 また、聖書は偶像を崇拝することは、実際は悪霊を崇拝することを意味することを明らかにしています。(詩編106:36,37)昔イスラエル人は偶像を崇拝し悪霊の神を崇拝し、無慈悲になり、自分たちの子供たちの命を偶像で表された悪霊の神に犠牲として捧げるという流血行為を何とも思わなくなりました。(詩編106:36-38)ですから、偶像を崇拝するなら、保護を得るどころか、自らを損なう行動をすることになります。


 また、占いや魔術に頼ることも悪霊に頼ることを意味します。(使徒16:16-18)偶像や悪霊に頼っても、エホバ神の保護を得ることはできません。


Hebrew Zodiac by zeevveez (astrology)

占いに頼るなら悪霊に頼ることになりエホバ神からの保護は得られません
 

 また、死んだ人に頼っても、保護は得られません。聖書は死んだ人は「地面に帰(り)」「考えが滅びうせる」と述べています。(詩編146:3,4)死んだ人は、土に戻って、無生物になっているので、生きている人のために何もすることができません。




Soil by UnitedSoybeanBoard(soil7)
死んだ人は土に戻っているので生きている人を保護することはできません



(2)エホバのみ名に救いを呼び求めるならばエホバは答えてくださる
 

 聖書の中には、神の僕が窮地に立たされた時、エホバ神に救いを呼び求めて救い出されたという例は幾つもあります。例えばダビデ王は数々の戦闘を経験しました。彼は危険な目に遭って死んでしまうと感じたこともありました。それでも、ダビデはエホバに救いを叫び求め、エホバは答えてくださったので、ダビデは何度も窮地を救い出されました。(詩編30:2,3;31:22)そして、彼は若くして命を失うことなく寿命を全うしました。





King David Copenhagen Public Domain(david8)
ダビデはエホバに救いを呼び求め何度も窮地を救い出されました




 詩編はこのように述べています。「彼がわたしの名を知るようになったので,わたしは彼を保護する。彼はわたしを呼び求め,わたしは彼に答える。わたしは苦難のときに彼と共にいるであろう。・・・わたしは長い日々をもって彼を満ち足らせ,わたしによる救いを彼に見させるであろう。」(詩編91:14-16)
 

 それで、エホバ神は、ご自分を呼び求める者を保護され、救いだし、生き永らえさせてくださると述べておられます。エホバ神に頼らなければ、エホバに答えていただくことはできません。


 聖書はエホバのみ名に頼る人が保護されると述べています。祈りの際にエホバというお名前を用いて祈りましょう。(箴言18:10)



cold prayer by Keith Riley-Whittingham (prayer32)
エホバ神に祈って頼るなら保護を与えて下さいます



 それで、死んだ人や偶像や悪霊ではなく、唯一真の神エホバに祈りのうちに保護を求めるならば、エホバは生きておられる神なので、保護を与えて答えてくださいます。エホバ神は、保護を差し伸べて寿命を全うするように助けてくださいます。また、永遠の命を与えてくださいます。


 次回、エホバ神からの保護を得るために必要な別の要素について取り上げたいと思います。