どうしたらエホバ神からの保護を得て命を守ることができるのですか−人への恐れに負けず神との関係を公言する

 聖書は、クリスチャンが迫害によって命を失う場合があることを予告しています。(マタイ10:21,22)しかし、エホバ神を愛し崇拝と奉仕をささげる人、また神に救いを呼び求める人は神からの保護を得られると聖書は述べています。(詩編31:23;91:14-16)


 神からの保護を得るためにどんなことが求められるでしょうか。


(6)人に対する恐れに負けることなくエホバに依り頼む人は保護される
 

人は他の人に対する恐れによってエホバに従う行動を取らないことがあります。しかし、聖書は人に対する恐れに負けないでエホバに従う時に往々にして、エホバの保護が与えられることを述べています。聖書はこう述べています。「人に対するおののきは,わなとなる。しかし,エホバに依り頼んでいる者は保護される。」(箴言29:25)


例えば、昔イスラエル人が、エジプトに住んでいた時、ファラオはイスラエル人の産婆に男の子が生まれたら殺してしまうようにという命令を与えました。ファラオはエジプトで絶対的な権力を持っていたので、産婆はファラオの命令に逆らうと命さえ危ないと感じたかもしれません。


 しかし、産婆はエホバに依り頼んで、自分の民を殺そうとはしませんでした。ファラオは、事情を産婆に問いただしましたが、産婆はイスラエル人の女は元気で産婆が到着する前に出産すると言って、その場を切り抜けました。そして、産婆は命を失うのではなく、かえってエホバの祝福を受けて、家族を得られたと聖書は述べています。(出エジプト1:15-20)


ですから、産婆が人への恐れに負けずに、エホバとその民の側に立ったので、産婆はエホバからの保護を得ることができました。


 また、エルサレムがバビロンによって陥落する前に、エベドメレクは預言者エレミヤの側に立って神に依り頼み死に直面していたエレミヤを救い出す行動を取りました。その結果、エベドメレクは、自分の魂を分捕りものとして得て、バビロンによる攻撃を生き残ることができるという保証を与えられました。(エレミヤ39:16-18)




King Zedekiah of Judah was angry at Jeremiah, so he put him into prison in a cistern (Jeremiah 38:1-13). Here some men help to pull Jeremiah from the cistern. (ebedmelech)
エベドメレクは神に依り頼んでエリシャを救い出すという行動を取ってバビロンによる滅びを生き残るという保証を与えられました


また、預言者エレミヤの書記官バルクもエレミヤに協力して奉仕した結果、同じような保証が与えられました。(エレミヤ45:2,5)



(7)人前で神とキリストとの関係を公言する人は、キリストによって是認される 
  

キリストの是認を得るため、キリストとの関係を人前で公言することは必要なことです。「人の前でわたしとの結びつきを告白する者は皆,人の子も神のみ使いたちの前でその者との結びつきを告白します。しかし,人の前でわたしのことを否認する者は,神のみ使いたちの前で否認されるのです。」(ルカ12:8,9) 


 エスは人前でご自分との関係を認める人を、ご自分も天で神とみ使いの前でその人との関係を認めると言われました。ですから、エホバ神の側に立っていることを人前で公にする人は、神に選ばれた者であるなら、エホバ神とイエスキリストによって是認され、天での永遠の命を受けることになるでしょう。


エホバ神とイエスキリストについて公言してエホバ神の保護を得たクリスチャンに使徒パウロヨハネがいます。パウロは宣教を中心とした生涯を送って何度も死に直面しましたが、苦難を切り抜けました。パウロはエホバ神からの助けと保護があったのでしょう。そうでなければパウロはそうした苦難を生き延びることはできなかったでしょう。(コリント第二11:23-26)



Paul Arrested During a Riot in Jerusalem  (paul6)
パウロは証言をして暴徒に取り囲まれ死の危険がありましたが救い出されました
パウロは何度も死に直面しましたがエホバ神からの助けと保護を受けて生き延びました




また、使徒ヨハネは、晩年のパトモス島への島流しも生きのびることができました。ヨハネは高齢に至るまで、奉仕をしたようです。



 大患難を、保護されて生き残る大群衆は、キリストの血でその衣を洗って白くしたと啓示の書は述べています。(啓示7:14,15)それは、キリストの贖いの犠牲がその人の罪を覆って大患難を生き残ることができるように保護が差し伸べられることを意味します。啓示の書は、大群衆が大患難を生き残って、神とキリストとの関係を公言し、神に奉仕している様子を描いています。




(greatcrowd10)
啓示の書は数えきれない大群衆が大患難を神とキリストに保護されて生き残ることを約束しています
 

しかし、キリストとの関係を公言したために、命を失うということもあるかもしれません。国によっては、エホバの証人であることを公言しただけで、投獄されるという国や状況もあります。しかし、キリストとの関係を公言する人は、キリストもその人を是認しますから、その人の復活は保証されています。その人は、天もしくは地上の楽園で、永遠の命を享受することになります。(啓示12:11;20:4)


 以上のような立場を取る人は、エホバ神からの保護を享受します。私たちは、人に対する恐れに負けることなく神の民の益を求めることによって、また、人前で神とキリストとの関係を公言することによってエホバとキリストの保護を享受できます。