啓示2章・スミルナ会衆のように忠実ゆえに投獄される

「 あなたが受けようとしている苦しみを恐れてはならない。見よ,悪魔はあなた方のうちのある者たちを次々に獄に入れるであろう。それは,あなた方が十分に試されるため,また十日のあいだ患難に遭うためである。忠実であることを死に至るまでも示しなさい。そうすれば,命の冠をあなたに与えよう。」(啓示2:10)

 
 イエスヨハネへの啓示の七つの会衆に対する音信の中で、スミルナ会衆は悪魔サタンによる迫害のために投獄されることを述べられました。スミルナ会衆は忠実さを示すように励まされました。主の日の間にスミルナ会衆のような経験をしたクリスチャンがいたでしょうか。

 
 確かにいました。主の日の間にイエスがスミルナ会衆に予告されたような忠実さゆえの迫害を経験をしてきた神の僕たちがいました。スペインではエホバの証人は兵役拒否や中立の立場のゆえにキリスト教会の宗教指導者によって圧力を受け、投獄やその他の試練を経験しました。スペイン内乱(1936〜1939)の間、およびその後,エホバを喜ばせようとした人すべては様々な試練に遭いました。

 
 スペイン各地で行なわれた警察の手入れの背後には教会の僧職者がいました。エホバの証人の場合は次のような順序で圧力がかかりました。まず僧職者が主教にエホバの証人の活動のことを知らせます。代わって主教は民政長官に知らせ,民政長官は警察を発動させました。僧職者たちは内務長官にも知らせ,内務長官は全国の警察本部に通知します。スペインの神の民に対する攻撃の背後にそうした圧力がかけられていたことには,実際に公式の証拠があります。


 一つの刑期が終わると,クリスチャンの中立を保って軍隊に入ることを拒否するという罪が繰り返され,さらに長い刑期を言い渡されることがありました。兄弟たちの中には,18か月間の兵役を拒否しただけのために合計懲役26年の刑を言い渡された人もいました。1979年の年鑑の報告によると1958年以来,825人の兄弟たちが合計3,218年の刑を宣告され,そのうち1,904年間スペインの軍および民間の刑務所で服役しました。

 
 スペインで中立を守るクリスチャンにとって,比較的最近の事情はどうですか。良心的参戦拒否者の場合は1度だけ投獄し,刑期は最低3年と1日から最高8年に限るという法律が1973年に制定されました。その法律によって刑期が延長されるということはなくなりました。


 確かに、主の日には、投獄や殉教の死を経験したスミルナ会衆のような状態がエホバの証人の会衆にありました。


 ところで、例え、平和な時に、キリストの愛を説いていても、戦時に圧力が加えられた時に武器をとって戦い人を殺すのであれば、神と人を愛する真のクリスチャンであるとは言えないでしょう。一方、迫害や投獄を経験しても、武器をとって戦わず、人を殺さないということは、初期クリスチャンの例に倣っており、真のクリスチャンの証拠を示していると言えるのではないでしょうか。

 
 この点で、エホバの証人は、真のクリスチャンの証拠を示してきたと言えます。少なくとも、スペインのクリスチャンはその証拠を示しています。他の地方のエホバの証人についても、証拠を調べてみましょう。