続々 婚前交渉をどう見るべきだろうか

以下の記事は、エホバの証人1989年発行の「若い人が尋ねる質問 実際に役立つ答え」の23章「婚前交渉をどう見るべきだろうか」の一部の抜粋です。一部、変えています。



 『しかし婚前交渉をしないとしたら,どうしてお互いをよく知ることができるだろうか』と考える若者もいます。


永続する親密さを培う


 性だけによって永久的な関係を築き上げることはできません。接吻のような愛情表現によってもそれは築けません。アンという若い女性は,「あまりにも早くから肉体的に親密になりすぎることがあるのを私は経験から学びました」と忠告しています。二人が互いに愛情の表現に時間を費やすなら,有意義な対話はなくなってしまいます。そのようにすれば重大な食い違いをうまく取り繕えるかもしれませんが,それは結婚してから表面化する恐れがあります。


 アンは後日別の男性―最終的に結婚した相手―と交際するようになった時,身体的にあまり親密にならないように注意しました。「私たちはいろいろな問題を解決することや,人生の目標について話し合うことに時間を用いました。ですから,自分がこれからどんなタイプの人と結婚しようとしているのかよく分かりました。結婚後は思いがけない喜びばかりでした」。


 そのような自制を示すことはアンとボーイフレンドにとって難しかったでしょうか。アンは「難しかった」と告白しています。「私は生まれつき愛情の深いほうでした。でも私たちはいろいろな危険について話し合い,助け合いました。エホバに喜んでいただくことを二人とも心から願っていましたし,これから始まる結婚生活を台なしにしたくないと考えていました」。


 しかし,新しく夫や妻になる人が前もって性的な経験を積んでおくと助かるのではありませんか。いいえ,その反対です。そのような経験は多くの場合,結婚の親密さを損ないます。婚前交渉では,自己満足や性の物理的な面が強調されます。奔放な情欲は,相互の敬意を損ないます。いったんそのような利己的なパターンが出来上がると,それを打ち破ることは難しく,やがては二人の関係も破壊される恐れがあります。


 しかし結婚生活において健全で親密な関係を保つには,抑制と自制が求められます。得るよりも与えること,『相手が性的に当然受けるべきものを与える』ことに焦点が置かれなければなりません。(コリント第一 7:3,4)純潔を保つことは,そのような自制を培う助けになります。そのようにすれば,自分自身の願望よりも他の人の福祉に無私の関心を払うことを学びます。


 さらに,結婚生活から得られる満足は,身体的な要素だけにかかっているのではないことも覚えておきましょう。社会学者のシーモア・フィッシャーによると,女性の性的な反応は,妻が抱く「親密で親しい感情や,頼りになるという気持ち」,さらには「妻との一体感を示す[夫の]能力や,……妻が夫に寄せる信頼の程度」によっても左右されます。


 興味深いことに,177人の既婚の女性を対象にした調査で,婚前交渉を行なっていた人々の4分の3が,結婚後最初の2週間は性の面で難しい問題があったと答えています。それに加えて,性の面で難しい問題が長期間続いたと答えた人々は皆,「婚前交渉の前歴を持って」いました。


 さらに,婚前交渉を行なう人々が結婚後姦淫を犯す可能性は,婚前交渉をしない人の2倍であることがその調査で分かりました。『淫行は良い動機を奪い去る』という聖書の言葉は何と真実なのでしょう。―ホセア 4:11。


 ですから,『人は自分のまいたものを刈り取る』のです。(ガラテア 6:7,8)欲情をまいたなら,疑いと不安をたくさん刈り取ります。しかし自制をまけば,忠実さと安心感を刈り取ります。







 長い目で見ると、婚前交渉を避ける方が結婚に成功する確率が高くなります。婚前交渉を避ける人は、それだけ結婚を大切にし、結婚した相手に忠実を保とうとするからです。


 先に述べたエスターは,これまで幸福な結婚生活を何年も送ってきました。彼女の夫は,「妻のいる我が家へ帰って来る喜び,自分たちがお互いに二人だけのものであることを知っている喜びは口には表わせません。この確信は何物にも代え難いものです」と語りました。


 彼女の夫は、「妻のいる我が家へ帰って来る喜び、自分たちがお互いに二人だけのものであることを知っている喜びは口には表せません。この確信は何物にも代え難いものです」と語りました。


 結婚するまで待つ人々も,神に喜ばれていることを知って思いの平安を享受します。




詩編37編・どのように悪を行なう者たちは断ち滅ぼされるのか



イザヤ48章・なぜ婚前交渉を避けるべきですか